レイジング野郎

特撮多めの不定期ブログ たま~に関係無いことも

無理だった。

 レイジング野郎です。新年の御挨拶記事で、「月に一本は記事を投稿する」と約束したのですが…無理だった(オイィィィ!!!)。とは言え、書いてはいます。これ↓、証拠画像。
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 ご覧の通り、今は『ジオディケ』について書いています。近い内に仕上がると良いなぁ…。兎も角、もう少々お待ちくださいませ。

 

ではこれにて。

またまたSINNEN

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 明けましたね。おめでとうございます。もう1月も下旬だけど…!『エグゼイド』放送当時に開設した当ブログは今年で4周年を迎えます。1年位記事更新してなかった時もあったけど…!…と、言う事で、今年は目標を一つ。「月に一つは記事を投稿する」。これを今年の抱負として掲げようと思います。え?今月の記事は何かって?これが今月の記事です(エエェェェ!?!?)。幸運ではあるのですが、こう言うご時世になっても休みにならない、それどころか更に忙しくなってしまった様な職に就いているもので、中々時間が取れず申し訳無い…!とは言え、まだ見てくれている方がいる以上は何とか頑張ります!どうか今年も宜しくお願いします。

 

ではこれにて。

今後は多人数ライダー形式が主流化していく?

──今回の「本と剣」というモチーフは、どのような発想から?

高橋 まず「今年は『ゴースト』のときと違って、変身アイテムがたくさん出ますよ」というのが前提にあって。何しろ『ゼロワン』がベルト11本ですからね。ベルトを11本って簡単に言うけど大変ですよ。『仮面ライダージオウ』なんかはベルトが基本1本で、わりと大事に扱って、だからこそ変身ベルトの人気が出たんだろうなと。11本それぞれを大事にするということは、それぞれの背景も11個作らなければならない。とはいえ、年間放送できるのは50本くらいの分量ですから、正直そんなにベルトひとつひとつに大きなウェイトはかけられないんです。それで、最初から背景を持っている剣を変身アイテムにしたらどうか? という案を出しました。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME62』より、高橋一浩のインタビュー。

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 令和第一作にして『セイバー』の前作にあたる『仮面ライダーゼロワン』には実に、変身ベルトが8種類登場(販売)されている。又、『ゼロワン』では怪人の変身にもベルトが用いられているので、それも含めると10種類。前作の『ジオウ』は素より、あの『555』でさえ、ベルトの種類は5種類だったので、それと比べても破格の多さである。

・飛電ゼロワンドライバー(★)

・エイムズショットライザー(★)

・滅亡迅雷フォースライザー(★)

・サイクロンライザー(★)

・ザイアサウザンドライバー

・ザイアスラッシュライザー

・アークドライバー

・ゼツメライザー

・レイドライザー

・スラッシュアバドライザー&ショットアバドライザー

 因みに、飛電ゼロワンドライバーに取り付ける事で別の変身ベルトに変化させる拡張パーツも存在する。変身ベルトが<変身>するとは…!

・ゼロツードライバーユニット

・絶滅ドライバーユニット

・エデンドライバーユニット

 それだけベルトが存在すると言う事は当然、その数だけのライダー(或いはフォーム、怪人)が登場する訳で、うん…多スギィ!!!
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 一方、『セイバー』ではライダーが多く登場する作品でありながら、その変身アイテムがベルトではなく、武器(聖剣)である。

土豪剣激土(バスター)

・風双剣疾風(剣斬)

・音銃剣錫音(スラッシュ)

 出物(ライダー作品内に登場するコレクションアイテム(『セイバー』の場合、ワンダーライドブック)の総称)以外の玩具で変身遊びが出来ない物は現時点で「キングエクスカリバー」のみであり、現時点で登場している殆どの玩具に「変身アイテム」と言う価値が付けられているのが非常に上手い。

 (地味に、キングエクスカリバーの売り方も上手いのよね。セイバー自身が剣になる仕様にする事で「RKFシリーズ」の購入の誘導も出来ているのだ。)

 これにより、『セイバー』では相対的に変身ベルトの種類を減らしている様に見える。

 のだが…?

 上記の『ゼロワン』の変身ベルト一覧の内、(★)のマークを付けた物が2019年内に登場(販売)したベルトである(注:サイクロンライザーはプレミアムバンダイによる通販限定販売。発送は2020年だが、予約開始が2019年内なのでカウントしている)。『ゼロワン』放送開始から年末迄に登場した変身ベルトが4種類。対して、次年の『セイバー』のベルトの数はと言うと…?

・聖剣ソードライバー(セイバー、ブレイズ、エスパーダ)

・ソードオブロゴスバックル(バスター、剣斬、スラッシュ)

・邪剣カリバードライバー(カリバー)

・覇剣ブレードライバー(ファルシオン)

 おんなじ数じゃねぇか!!!!

 そう、『ゼロワン』に登場していたアタッシュシリーズの武器が変身武器に成り代わっただけで、ベルトの総数自体は変わっていないのだ…!(まぁ、ソードオブロゴスバックルを「変身ベルト」にカウントして良いのかは定かではないが…!)アタッシュシリーズの武器はカリバー、ショットガン、アローの3種類。『セイバー』でベルトで変身しないライダーも3人(バスター、剣斬、スラッシュ)なので、ほんとに只々武器→聖剣に変わっただけ…!な、なんじゃそりぁ~~~!?!?!?

 ベルトの数が多くなる、と言う事は即ち、ライダーの人数も多くなる。『ゼロワン』の様に怪人にベルトを使わせたり、フォームチェンジ時にベルトごと変える、と言うやり方もあるにはあるが、1作品内でそれをやるのにも限度がある。
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 令和以降のライダーシリーズは、多人数ライダーが主流となるのかも知れない。

▼2020.12.25. 追記
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 ごめん、ザイアサウザンドライバーも19年内発売だった…!

 仮面ライダーサウザーの変身に用いられる「ザイアサウザンドライバー」の発売は12月28日。サウザーの本編登場こそ新年からだったもの、ベルトだけは先行して販売していた。紛らわしいわ!!と、言う事で、『ゼロワン』で年内に登場した変身ベルトは5種類。『セイバー』を上回…
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ってねぇ!!!!!!!

 そんな訳で結局、放送開始年内登場のベルトの総数は変わらないと言う事で、今後の作品でもそれだけベルトが登場すると考えると…ヒ、ヒエェェ…!

 

ではこれにて。

「魅力」なんて存在するのか

 例えば、Aさんがライダー作品を観て

「ライダーが沢山出てくるのが魅力的!」

と言ったとしよう。

 しかし、一人孤高に戦う作品を好むBさんにとっては、力を合わせて悪と戦う多人数ライダー作品は受け入れられず、"非魅力的"に感じてしまう。

 

 例えば、Aさんが美少女アニメを観て

「○○ちゃんの可愛さが魅力的!」

と言ったとしよう。

 しかし、○○ちゃんの性格がどうしても受け付けられないBさんにとっては、彼女を可愛いと感じる事が出来ず、"非魅力的"に感じてしまう。

 

 例えば、AさんとBさんがアクション映画を観ており、Aさんが

「アクションへの拘りが魅力的!」

と言ったとしよう。

 しかし、その映画のドラマ性に惹かれたBさんは

「ドラマの作り込みが魅力的!」

と言い出した。

 Aさんは本作のアクションに注視していた為、ドラマに興味が無く、ドラマ性には魅力、非魅力どうこうを抑考えていなかった。f:id:kro12218116h:20201006181802j:image

 結局の所、"魅力"と言う物は個々人の感性の産物に過ぎないのである。

 要は、"魅力"と言う言葉は、実際に作品の中に存在するのではなく、個々人の感銘を受けた要素、乃至は「好き!」と思う部分がその人にとっての"魅力"と言う概念に成り代わる、と言うことなんさね。

 だから、「○○の"魅力"が分からないなんて!」と言う台詞は「どうして俺(or私)の"好き"を分かってくれないんだ!」と言っている事と同義になると思うので、自分はあまりこう言う言い方は使わないようにしている。好みは人其々、だからね。

 当ブログ紹介記事で此処は「称賛ブログ」と説明しているけど、要するに、自分はその作品に魅力を作るようにしているのです。その作品を「好き」になれるように。

 

 ヒットする作品作りというのは、人が「魅力」だと"思える"要素を如何に多く作れるか(考えられるか)が鍵なのかも知れないね。

 

ではこれにて。

『仮面ライダーセイバー』は子供達に何を教えてくれるのか

▼ライダーは助けてくれない

──冬映画の『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』についてもうかがいたいんですが、あそこまでメタフィクションに振り切った内容というのはビックリしました。

白倉 『ウルトラマンティガウルトラマンダイナ&ウルトラマンガイア 超時空の大決戦』、あれがなかったらやれてないかもしれない。やっぱり前提があったから。ただ、あの映画はティガとダイナを(別の世界観の)ガイアと共存させるため、現実世界というギミックを用意していたわけですよね。冬映画はちょっと違うんですよ。もちろんライダーを集合させるためでもあるんですけど、2011年3月11日にあんたら何をしてたの?ってことを無視できなかったんです。これ、さっきの駆けつけ問題と一緒で、現実の世界が大変なことになったいたのに、オーズまでの仮面ライダーは何もしてくれなかったよねと。当時の子供たちは、テレビの向こうで偉そうな顔をしてるライダーに対して、どこかで冷めざるを得なかったんじゃないか?もしかしたら憎悪すら感じたかもしれない……。この問題にケリをつけなければ平成を語っちゃいけないと思ったんですね。平成ライダーは平成を名乗ってるわりに、平成という時代を背負ってないんですよ。(中略)仮面ライダーは実在しない、でも実在するんだ、というわかったようなわからないような結論にしなきゃいけないんだけど、なかなか答えが見えなかったんですよ。だって、ホントは実在しないんだもの(笑)。

▲『仮面ライダージオウ公式完全読本』より、白倉伸一郎のインタビュー。

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 どんなに大きい地震が起きても、どんなに強い津波が来ても、仮面ライダーは助けてくれない。だって、本当は実在しないのだから。

 『仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER』のオチは「記憶の中にある限り、ライダーはいる」と言うモノ。つまりは、過去に白倉伸一郎がプロデュースした『仮面ライダー電王』の理屈(人の記憶こそが時間)である。

──"人の記憶こそが時間"という『電王』の設定が、今回も上手いこと機能していましたね。

白倉 ホント、『電王』には助けられましたね。結局、靖子にゃん理論で視聴者の記憶に残っているから仮面ライダーは実在すると押し通すしか答えはなかった。

▲『仮面ライダージオウ公式完全読本』より、白倉伸一郎のインタビュー。

 しかし、やはりライダーは人々の記憶の中までで留まってしまい、テレビの壁を飛び越え、現実世界に現れる事はない。今後何年、何れだけ仮面ライダーが増えようと、虚構の存在たる彼等は、現実の世の中を生きる我々を助けてくれる事は有り得ないのだ。

 だからこそ、我々自身の手で危機を乗り越えていくしかないf:id:kro12218116h:20200908184935j:image

 仮面ライダーセイバー』は謂わずもがな、このコロナ禍を意識して製作されている。

 『セイバー』には「ソードオブロゴス」と言う組織が存在し、それに属する仮面ライダー達は"聖剣に選ばれし剣士"であり、人知れず世界の均衡を守っている。仮面ライダーの組織…、凄く…戦隊です…!皆言ってるけど、『セイバー』は「スーパー戦隊っぽい」よね。その理由の一つが「ライダー組織(ソードオブロゴス)」なのだが、憶測だが、これは「助け合い」を描く為の設定だと思われる。

 スーパー戦隊」って、力を合わせて戦うヒーローと究極の形だよね。スーパー戦隊」の生みの親、故・吉川進と親交のあった評論家の切通理作は『週刊プレイボーイ 31&32号合併号』にて彼についてこう語っていた。…余談だけど、この『週刊プレイボーイ』の小宮有紗の爆破グラビア、その…バカじゃないの!?!?(撮影風景も爆笑してしまった…!)

 「吉川さんは絶対的なヒーローではなく、人間としての"弱さ"を知るヒーローを描きたかったんだと思います。それが吉川さんのどの作品にも通ずる大きなテーマでした。

 例えば『ゴレンジャー』ならば『5人そろって、ゴレンジャー!』と右掌を正面に掲げて名乗りを上げ、力を合わせて怪人を倒す。ヒーローひとりひとりは決して強いわけではありません。ヒーローに弱さがあるからこそ、ストーリーが一本調子にならず、今なおこのシリーズが続いているのだと思います」

▲『週刊プレイボーイ31&32号合併号』より切通理作のインタビュー。

 ライダー同士で組織を組んでいる、と言う設定は非常に珍しい。一応、『仮面ライダー響鬼』に於ける「猛士」があるが、あれは事務的な面が大きいので取り敢えず今回はノーカン。まだ「ソードオブロゴス」に関しては詳しい設定が明かされていないので何とも言えないが、所謂「ライダーは助け合いでしょ!」理論を持ってくるのであれば、それは、未曾有の驚異が蔓延る現代に於いて、凄く前向き且つ希望のあるメッセージに感じられる。こと、『仮面ライダー』作品に於いても、こう言った理想は幾度となく掲げられてきた。

 例えば、『劇場版仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』。震災直後のライダー映画である(まぁ、真の直後の映画は『レッツゴー仮面ライダー』だけど…!)。手掛けたのは『セイバー』でもメイン監督を勤めている柴崎貴行。
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ベル「何故…何故消えない…!」

映司「言ったよな、家族だけは戻れるって。」

ベル「まさか…!」

映司「そう、彼女達皆、一緒にいて助け合ってる家族だよ!」

ベル「…そんな綺麗事が通る訳は─」

映司「綺麗事じゃない!これは欲望を満たす質問だろ。俺の欲望は、これぐらいじゃなきゃ満たされない!」

(手を繋いでいく人々)

▲『劇場版仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル』より。

 例えば、『仮面ライダービルド』28話「天才がタンクでやってくる」。余談、と言うか宣伝?だけど、以前、『ビルド』に関しての記事を一本投稿しているので其方も宜しければ。

kro12218116h.hatenablog.com

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戦兎「理想を掲げて何が悪い!ラブ&ピースがこの現実でどれだけ弱く脆い言葉かなんて分かっている。それでも謳うんだ。愛と平和は俺が齎すものじゃない。一人一人がその思いを胸に生きていける世界を創る…。その為に俺は戦う!」 

▲『仮面ライダービルド』28話「天才がタンクでやってくる」より。

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「さっきから五代さんの言ってる事、綺麗事ばっかりやんか!」

「そうだよ。でも、だからこそ現実にしたいじゃない!本当は、綺麗事が良いんだもん!」

 『仮面ライダークウガ』41話に於ける、今も尚名場面と名高い遣り取りである。しかし、「綺麗事が良い」のはそうなのだが、『ビルド』でも言う通り、「平和」なんて言葉は脆く弱い言葉であり、今の時代では『オーズ』のように手を繋ぐ事も出来ない。何れだけ理想を掲げても、結局は「綺麗事」で終わってしまうのが現実である。

▼人は助け合えない

紘汰「何で、何でそんな大切な事隠すんだ?」

貴虎「知らせた結果引き起こされるパニックが想像出来んのか!? 人々は自分の身を守る為だけに暴徒と化す。ヘルヘイムに侵略されるまでもなく、文明は崩壊する…。」

─────

凌馬「例え破滅の危機に瀕しても、互いに憎み合い、争う事を止められない。それが人間というものだ。戦争、宗教、民族の違い。抱えている問題を全て棚上げにしてヘルヘイムの脅威に立ち向かうなど、不可能な話だと思わないか?」

戒斗「そうかもな。俺もそんな奴らばかりを見てきた。」

─────

貴虎「だからユグドラシルが全てを担う。世界を救う責任を、誰よりも公平に果たせるのは我々だけだ。」

紘汰「…可笑しいだろ。こんな時程人間って一つになるんじゃないのか? 皆滅びるって分かったら、お互いに争ってる場合じゃないだろ!?」

貴虎「熟お前は、人の悪性という物を知らんようだな。ユグドラシルの研究成果を手に入れる為なら、各国はどんな強硬な手段でも取るだろう。ヘルヘイムに対処する手段を独占すれば、最早世界を手に入れたに等しい」

紘汰「…誰も、信じられないって言うのかよ!?」

貴虎「一人の悪意は、百人の善意を打ち砕く力を持つ。そうやって人の歴史は、幾度となく血に染まってきた。

(中略)

紘汰「他の人間は何も知らないままでいろってのか!?」

鷹虎「お前の家族や友人達の事を考えてみろ。例え事実を知った所で、何も出来ない無力な人々は、只絶望に怯えながら、破滅の時を待つしかない。彼等の平穏な日々を奪うのが、お前の考える正義なのか?」

紘汰「そんな…。」

鷹虎「侵略の恐怖に立ち向かう役目は、立ち向かう力を備えた者達だけが担えば良い。それでこそ平和が保たれる。」

▲『仮面ライダー鎧武』20話「世界のおわり、はじまる侵略」より。

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 紘汰の言う事は綺麗事である。事実、紘汰は人類救済計画(と言う名の、人類60億人抹殺計画)・プロジェクトアークに代わる救済方法を暫く見出だせず、最後にヘルヘイムからの驚異を救ったのは、駆紋戒斗/仮面ライダーバロンとの激闘の末、葛葉紘汰/仮面ライダー鎧武が手にした"知恵の実"による全知全能の力である。ヘルヘイムの森の侵略と言う無先例の大災害に、人類が勝利する事は無かったのだ。"天災"を敵に捉えた『鎧武』を引き合いに出したが、『鎧武』の世界の驚異(ヘルヘイムの侵略)と今のご時世(コロナ禍)って何だか似てるよね。『鎧武』の恐怖がこんなに身近になってしまうなんて。…て言うか『鎧武』、新作出るの!?このタイミングで何で!!?!?(嬉しいけど!!!)

虚淵 今、子どもたちはいったい何が怖いだろうと考えて、天災ではないかという答えに辿り着きました。津波地震といった自然災害。誰が悪いわけでなく、ただ形のない悪意が浸食してくる。意思もなく人間の存在を脅かしてくる存在。それが外来種としてのヘルヘイムの森であり、インベスです。

▲『仮面ライダー鎧武ザ・ガイド』より、虚淵玄のインタビュー。

▼理想のその先へ

 「人々が手を取り助け合う」事は現代に於いての理想である。

 しかし、これは綺麗事であり、最早不可能に等しい。
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 『仮面ライダーセイバー』には是等を一歩越えた"希望"を提示して戴きたい。

 これが、自分が『仮面ライダーセイバー』に期待したい点である。勿論、「皆で助け合えば何でも乗り越えられる!」と、普遍的な帰結でも全然良いんだけど、それはやっぱり凄く有り触れた結論なので、これを一歩前進させた結論を提示する事が出来れば、それは"令和"なのかな、と、自分は思うのです。f:id:kro12218116h:20200910194034j:image

 そう言えば、話全然逸れるんだけど、「DX聖剣ソードライバー」を買ったんですよ。遊んだんですよ。目茶苦茶遊べるなコレ!!!!現時点で発売されてるアイテム(ソードライバー必冊ホルダー、ピーターファンタジスタブック等)は全て買ったのだけれど、まだ全然アイテムが揃ってない今の段階で凄く色んな遊びが出来るベルトになってる。個人的に近年の変身ベルトの中でも上位に食い込む出来かもしれない。前年の「DX飛電ゼロワンドライバー」は遊び辛かったよね…!正式な段階を踏まないと変身出来ないし、プログライズキーめっちゃ入れ辛いし…!ソードライバーは遊び易い上、プレイバリューも非常に高い。これは子供達も喜ぶんじゃない?とても完成度の高いベルトでした。気になってる方は是非お手に取ってみて。

 と言う訳で、取り敢えず、この記事が『セイバー』1、2話感想と言う事で。本編については全然触れてないけど!「子供番組だからこそ、子供騙しではなく本物を見せる」とはTTFC(東映特撮ファンクラブ)にて配信されている『Lウラ仮面ライダー』にて『セイバー』メイン監督、柴崎貴行が発した言葉。『セイバー』製作陣の掲げる"本物"とは何か、一年間、見届けて行こうじゃありませんか!これから宜しくお願いします。『仮面ライダーセイバー』。

 

ではこれにて。

桐生戦兎は「見返りを求めないヒーロー」だったか?

▼見返りを求めないヒーロー

最終的に、戦兎は番組がスタートした当初と同じく孤独なヒーローに戻りました。『ビルド』が一貫して描いてきたのは、見返りを期待しない正義。たとえ他人に手を差し伸べたとしても、それは誰にも知られることはないかもしれないし、むしろ自分を犠牲にしてしまう可能性だってある―――。

https://www.toei.co.jp/tv/build/story/1213314_2766.htmlより、大森敬仁の文責。

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 仮面ライダービルド』の筋は「見返りを求めない正義」らしい。

 それは、『ビルド』3話「正義のボーダーライン」にて、桐生戦兎にその台詞を言わせている。

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戦兎「なら一つだけ教えてやる。くしゃっとなるんだよ。誰かの力になれたら、心の底から嬉しくなって、くしゃっとなるんだよ。俺の顔。マスクの下で見えないけど。見返りを期待したら、それは正義とは言わねぇぞ。」

▲『仮面ライダービルド』3話「正義のボーダーライン」より。

 でも、別に戦兎って「見返りを求めないヒーロー」ではないよね。

 と言うのも、最終回で新世界が創成され、そこにいる全ての人間が旧世界の記憶を無くした事に対し、戦兎は間違いなく良い思いはしていなかったよね。…と言う話は過去の記事のコメント欄にて綴っているので参照されたし。

kro12218116h.hatenablog.com

──美空たちの記憶が戻る展開について。
犬飼 これはうれしかったですね。劇中での状況としては、また地球が危機に陥ってしまっているので、みんなが良い形で再会できたとは言えないんですけど……。

『ビルドNEW WOULD 仮面ライダークローズ パンフレット』より、犬飼貴丈のインタビュー。

 いきなりツッコミっぽい始まり方しちゃったけど、別にこれを自分は批判するつもりは毛頭無くて。寧ろ「これで良い」とすら思っているんですよね。

▼欲望と言う人間らしさ

──やっぱり欲望って、人間が生きてく上でものすごい根元的なものじゃないですか。でも、一般的にはわりとネガティブに捉えられがちだし、実際かなりの確率で美しくなかったりもするんですけど、欲望=生きる力、みたいのポジティブな定義は、当然最初からの狙いとしてあったわけですよね。
小林 ですね。もう1話か2話の段階で鴻上さんが「人間は産まれてすぐに『欲しい』と言って泣く」って言ってるんですけど、あれがすべての象徴のつもりでしたから。

▲『仮面ライダーオーズOOO公式読本』より、小林靖子のインタビュー。

 桐生戦兎は「作られたヒーロー」である。佐藤太郎の体に葛城巧の記憶が埋め込まれ、桐生戦兎と言う名前はエボルトによって名付けられた。そして、そのエボルトに戦兎は終始「駒」として自身の計画に利用され続けた。それでも、戦兎が「ヒーロー」足らしめる、又は、「人間」足らしめる事が出来たのは、他でもない戦兎自身が「正義」"望んだ"結果だと思うのです。

 例えば、「誰かの力になれたら、心の底から嬉しくなって、くしゃっとなるんだよ。」と言う戦兎の台詞があるが、その「くしゃっとなる」事それ自体、戦兎の見返りなんだよね。人々の幸せこそが戦兎の見返りなのだ。そして、誰かの力になる(誰かが幸せになる)事を望み続けた結果、戦兎は更なる見返りを得る事となる。"仲間"と言う見返りを。

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エボルト「…!体が動かない…!どうなってる…!?」

万丈「何やってんだよ戦兎!」

戦兎「万丈!?」

万丈「エボルトは俺が何とかする!お前は逃げろ!なぁ戦兎、今どんな顔してるか分かるか?くしゃっとしてんだよ、俺の顔。(中略)一度しか言わねぇぞ、誰が何と言おうと、お前は俺達のヒーローだ。だから、生きてくれ。」

エボルト「ふざけるなァァァ!!!万丈は完全に抑え込んだ。もう二度と現れない!」

戦兎「最悪だ…。お前のその顔、見たくなっちまったじゃねぇか…!

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戦兎「エボルト!確かにお前が俺を仮面ライダーにしたのかもしれない。でも、俺がこの力を正しい事に使ってこれたのは、掛け替えのない仲間がいたからだ!皆が桐生戦兎を、仮面ライダービルドを創ってくれたんだ!!愛と平和を胸に生きていける世界を創る。その為に、この力を使う!!」

▲『仮面ライダービルド』最終話「ビルドが創る明日」より。

 仲間達の戦兎に「生きて欲しい」と思うのもまた欲望である。戦兎が新世界に留まる事が出来たのも、そこで唯一自分の事を憶えている万丈と共に暮す事が出来たのも「欲望が欲望を生んだ」結果なのだ。

 また、戦兎に「生きて欲しい」と言う欲望は戦兎の戦う姿を一年間見届けてきた視聴者、又はキャスト、スタッフが抱いたものでもある。

──終盤は、それこそ戦兎が一人で背負
い込もうとしてる雰囲気を感じていたのですが、そのまま終わらなくてよかったです。
犬飼 僕もとにかく「戦兎には幸せになってほしい」と願っていましたから(笑)。決してハッピーエンドってわけではないけど、一人ぼっちになる結末じゃなくて本当に救われました。

▲『仮面ライダービルド公式完全読本』より、犬飼貴丈のインタビュー。

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 欲望とは人間の心根。戦兎が見返りを求め、与えられると言う事、それは、戦兎が人間であるという何よりの証拠なのだ。

 と言うか、実は大森Pもこんな事を言ってたりもする。

でも桐生戦兎は言っていました。「みんなが、桐生戦兎を、仮面ライダービルドを創ってくれたんだ」と。恐らく知っていたのだと思います。自分の行為が周囲の人を動かし、やがて自分自身に還ってくるということを。佐藤太郎の顔と葛城巧の脳を掛け合わせて誕生した桐生戦兎という人間は存在しません。それでも、私たちが見てきた桐生戦兎の行為、桐生戦兎の精神は紛れもなく本物であり、ずっと心に残り続けていくに違いありません。つまり、次は我々がだれかに手を差し伸べる番なのかもしれません。桐生戦兎がやってきたように……。

 P曰く、『ビルド』は「人間賛歌の物語」なのだと言う。

 番組が始まる前、取材などで「描きたいことは」と質問されて、「仮面ライダーらしいことを」と答えましたが、そこは描けたと思っています。戦兎は「俺がヒーローだ」と言いながら人を助けるのではなく、人知れず戦うヒーローでした。それは仮面ライダーらしさのひとつで、1年間を通して貫けたのではないかな、と。ただ、悪の宇宙人(エボルト)を人間が協力して倒すという図式は、仮面ライダーらしさとは少し離れているかもしれません。仮面ライダーの根本は、敵味方が同質の力で戦う同族争いですから。でもそれは、お子さんに理解しにくいテーマなんです。「敵がエボルトだと明確になって、わかりやすくなった」という声を聞いたので、子ども向け番組としては正解だった気がします。エボルトが人間の悪の部分を利用して楽しみ、「人間は愚か」だと突きつけてきて、主人公側が「いや違う、人間は素晴らしい」と言い返す。過去に担当した『仮面ライダードライブ』の『エグゼイド』は、人間は悪い部分をもっていて、それを正すのも人間であることを描きましたが、今回は"人間賛歌"にしたかったんです。

▲『仮面ライダービルド キャラクターブック№02 -BIRTH-』より、大森敬仁のインタビュー。

 「欲望がある限り、何かが変わり、生まれる。」戦兎の求める見返りを、戦兎を作り上げた人々もまた望む。「欲望」と言う「人間賛歌」が、桐生戦兎と言う「人間」が新世界を作り上げ、そこに留まらせた、と言う帰結は実に美しい、と、自分は思うのです。欲望は無限大だ!!

▼と言う事で

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 リハビリと生存報告の意味も込めて、今回の記事を書きましたが、如何でしたでしょうか?如何も何も無いんだけど…!「今さら何しに戻ってきやがった…!」って感じですよね…。中々ブログ開く事が出来なくて…!でも、今でもまだちょろちょろとこのブログを見てくれている人がいてくれて嬉しいです。ありがとうございます。今後とも宜しくお願い致します。


ではこれにて。

令和が始まりましたね


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 面白かったですね!『ゼロワン』!次回も楽しみですね。…はい、それだけです(ェ)。要は生存報告です。まだ死んでないよって言う報告です(言い換えただけ)。果たしてこれが今年最後の記事になるのか、それとも!?!?(エェェェェ!?!!!?)

 

ではこれにて。