『仮面ライダービルド』14話「偽りの仮面ライダー」感想+考察
▼全然関係ないけど
犬飼:ゲームも、アニメも好きなんです。今も『いぬやしき』『うまるちゃん』など深夜アニメを何本か観ていて、それがリラックスする時間でもあります。撮影が毎日朝はやいのであまり寝る時間が遅くなりすぎない程度に、アニメタイムを楽しんでいます。
犬飼君、『うまるちゃん』観てるの!?
俺も観てるぜ『うまるちゃん』!(だからなんだ)まぁ、それはさておき、今回はあまり時間がないので短めでいきます(最近そんなのばっかだな…時間をくれ…)。批判って程でもないけど、自分が常々「そりゃあどうなの?」と思っている事を一つ、簡単に書こうかな、と。それは、
▼衝撃の真実、敵がバラしスギィ!!
と言う事。や、別に悪い事じゃないんだけど、あまりにも多いとやっぱり違和感を覚える。
スターク「葛城がファウストを作ったんだよ!」
戦兎「な、なんだってー!?」
桑田「葛城は生きてるんだよ!」
戦兎「な、なんだってー!?」
鍋島「スタークの正体は石動惣一だったんだよ!」
戦兎「な、なんだってー!?」
マスター「ローグの正体は氷室幻徳だったんだよ!」
戦兎「な、なんだってー!?」
何て言うか、あんまり自分達の手で真相に近づいてってないのよな。そこがちょっとモヤモヤする。…ごめん、気にしない人は気にしないんだろうけど…自分は少しだけ「うーん」となってしまうのです。
ではこれにて。(早ッ!!)
『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』感想+考察
▼『平成ジェネレーションズFINAL』!それは!
平成最後の集大成!約20年の長い歴史を締め括る最後の映画を作った精鋭達の名は!
大森敬仁!プロデューサー!『ドライブ』にて初チーフプロデューサーを担当!『平ジェネFINAL』の主役である、『エグゼイド』、そして現行の『ビルド』も現在プロデュース中!
高橋一浩!プロデューサー!『W』よりサブプロデューサーとして作品達を支え、『ゴースト』にてチーフプロデューサーに昇格!『平ジェネFINAL』にも登場する『オーズ』、『フォーゼ』のサブプロデューサーも担当!
高橋悠也!脚本家!『ドライブ』よりライダー脚本初参戦!『エグゼイド』では『555』以来の「全話執筆」を完遂!多くの視聴者を虜にした!
武藤将吾!脚本家!現行作品『ビルド』より初参戦!自称ライダーオタクの筆は視聴者からの指事も熱く、今もなお執筆中!
上堀内佳寿也!監督!『ゴースト』始動PVより始まり、『アラン英雄伝』、『ゴライダー』、『スペクター』を経て、『エグゼイド』30話で遂にTV本編に参戦!『ビルド』でもセカンドパイロットを担当!
『平成ジェネレーションズFINAL』!それは、「今」を今も作り続けている新生達によって制作された、ニュージェネレーションムービーなのである!!
(因みに「平成」の元号は2019年に終了するみたいですね(オイイイイイィィィィ!!!!))
▼『平成ライダー』を知る者達
とは言うものの、彼らはこれまでの『平成仮面ライダー』を知る者達でもある。プロデューサー陣は言わずもがなだが、高橋悠也も武藤将吾も「ライダーオタク」(とは言え、高橋悠也は全作は観ていないのだとか)であり、上堀内佳寿也も助監督として過去作を支えてきた。
──不思議なもので、まだみなさん若いのに、貫禄さえ感じさせるというか。
上堀内 そうですよね。何より、変身がカッコいいんですよ。いちばん最近までやっていた西銘(駿)も「やっぱりゴーストは西銘しか考えられないな」と思わせてくれたし、佐野(岳)に久しぶりに神様じゃない紘汰をやってもらったのも楽しかった。福士蒼汰も、あの笑顔は当時と全く変わらないんですけど、現場の空気を自然と引っ張っていく姿はさすがだなと思いました。そして渡部秀と三浦涼介は、映司とアンクということじゃなくても、「この2人で作品を撮りたい」と思わせてくれる役者ですね。台詞にしなくても思いをしっかり表現できる力があるんです。今回は、彼ら歴代の主役たちにもすごく助けられながら、現役キャストも全力でがんばった映画になっています。ぜひ、楽しんでください。
▲『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』パンフレットより、上堀内佳寿也のインタビュー。
因みに、「この2人で作品を撮りたい」と思わせた渡部秀と三浦涼介だが、三浦涼介の方はスタッフ陣ではなく、渡部秀本人から声を掛けたのだとか。
──(中略)この「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」で、渡部さん演じる仮面ライダーオーズ / 火野映司と、三浦さん扮するアンクが復活するに至った経緯を伺えればと思います。レジェンドライダーキャストの復活は、各プロデューサーからのオファーで実現したのでしょうか?
渡部 もちろん僕やほかの方々はプロデューサーさんからお話が来てると思うんですけど、りょんくんに対しては僕から直接お願いしました。先日、共通の知人の結婚式用のビデオを撮るために、僕とりょんくんと高橋(一浩)プロデューサーが焼肉屋に集まったんです。そのときにオーズ復活の話をいただいたので、「りょんくんも出ちゃいなよ」って言って。その場ではまだ本格的な話ではなかったんですが、その晩にりょんくんに本気でメールしました。
──やはりお一人で出演するよりは2人一緒に、という思いが強かったのでしょうか。
渡部 単純な話、りょんくんがいないとオーズじゃないので。それだけですね。僕1人で映画に出ることはもちろん可能なんですけど、ファンの方はやっぱり2人で並ぶ姿を一番楽しみにしてくださっていると思うんです。僕もそれに応えたかった。映司の横にはいつもアンクがいたので、自然な流れでした。考えることもなく、当たり前のように僕からお誘いしました。
三浦 そういう思いでいてくれたのは、純粋にすごくうれしかったですね。このご時世ですから、自分たちがやりたいと思ってもそううまく進んでいくものばかりではないと思いますし。メールをもらってからも、まあ期待はしつつ、半分は「いつかはできればいいな」っていう思いでもあって。ただそれからはわりと速いスピードで話が進んで、制作側から正式にオファーもいただきました。
▲「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL」特集 「仮面ライダーオーズ / OOO」渡部秀×三浦涼介インタビュー - 映画ナタリー 特集・インタビューより。
…話が逸れた。
▼ぼくらのかんがえるさいきょうのかめんらいだー
スタッフ陣が「平成仮面ライダー(『オーズ』、『フォーゼ』、『鎧武』、『ゴースト』、『エグゼイド』、『ビルド』)」を知っており、その話を拡げていくと言う作り方は、謂わば「ファンの二次創作」的サムシングを感じる。しかし、そんな『平ジェネFINAL』の中にも確りとプロデューサー陣の思う「『仮面ライダー』の何たるか」が込められているように感じた。
大森敬仁の場合↓
――最後に、大森さんが考える「仮面ライダー」像とは? また、仮面ライダーでもスーパー戦隊でもない、新しいヒーロー番組、ヒーロー映画を作る構想などはありますか。
ようやく僕自身が仮面ライダーとは何かっていうのをようやく理解しはじめたくらいのタイミングだと思うので、新しいヒーロー番組までは至っていないですね。最初に「仮面ライダー」を担当した『ドライブ』は、やっぱり「仮面ライダーってなんなんだろう」と模索しながら作って、完成したときにその意味を知ったという感じでした。
少しずつやっていくと、悪と善が表裏一体というか、切り取り方によっては悪にもなるし善にもなるというところがたぶんテーマなんだろうなというふうに感じてきました。そこは本当に現実世界もそうだなと思うのですが、そういうところを描いていければいいんじゃないか。一方で、やっぱり子どもがたくさん見る番組なので、最終的に人として正しいことは描かざるを得ないとも思いますが、悪も善になりうるというか、自分が善だと思っていることが必ずしも善じゃないということが表現できればいいのかなと思っています。
▲さあ、新しい「仮面ライダー」を始めようか - 東映・大森Pが語るエグゼイドとビルドの"二か年計画" (5) いま、この社会で仮面ライダーを作るということ | マイナビニュースより。
高橋一浩の場合↓
高橋 平成ライダーシリーズって、スーパー戦隊シリーズと違ってフォーマットがあるようでないじゃないですか。実際、その年々のモチーフも自由だし、ドラマも自由みたいなところがあるんですが、敵も味方も同じテクノロジーから生まれていて、お互いの主義主張の違いから戦うという一種の同族争い……ここだけは昭和の仮面ライダー1号の頃からずっと変わってない部分なんじゃないかなというふうに思っていて、今回も踏襲しています。
▲『仮面ライダーゴースト公式完全読本』より、高橋一浩のインタビュー。
本作の敵、カイザー/最上魁星の真の目的は、平行世界移動装置「エニグマ」を使い、永遠の命を手に入れる事。「永遠の命」と聞くと、ライダーファンとしてはやはり仮面ライダーゾルダを思い浮かべない訳にはいかないね(笑)。『龍騎』の場合、仮面ライダー達は其々の思う「正義」の為に戦うんだけど、最上魁星もまた、「永遠の命」と言う自身の「正義」の為に行動していたのだろう。しかし、だからと言って二つの世界を合体させ、消滅させる事は「悪」である。この辺は「大森敬仁的仮面ライダー」だね。
そして、そんなカイザーを攻略する鍵となったのは、カイザー自身が開発した「エニグマ」だ。戦兎は「エニグマ」のシステムを弄る事でカイザーの目的を阻止する。また、最上魁星は「財団X」の偽コアメダルにより、グリード達を復活させるのだが、その中の一人、アンクは味方と化し、映司と再び共闘する事となる。「敵と同じ力を使い戦う」。この辺は「高橋一浩的仮面ライダー」を感じる。
大森敬仁と高橋一浩は『鎧武』以外のライダー作品全てに関わっている(そういや、「『鎧武』の佐野岳を呼んだのは誰なんだろう?」と思っていたら、エンドロールに武部直美の名前があったね。)。即ち、『平ジェネFINAL』はこの二人のプロデューサーの思い出が籠った作品って事だね。
脚本家の二人は、『仮面ライダー』視聴者と言うだけあって、我々のようなオタク的思考で脚本を書いていたんだろうな(レジェンドライダー達を担当した高橋悠也みたいだけど)
意外にも、今作品の軸となったキャラクターは万丈龍我/仮面ライダークローズ。ビルドは本編1話以前から仮面ライダーをやっていたので、今作に登場する仮面ライダーの中で、まだそれになりたてのキャラクターというのは万丈だけなので、レジェンドライダーと絡んでいく中で、万丈が「戦う意味(理由)」を探していく、と言う構造になっている。「あなたのその拳で、多くの人の力になってあげてください」と言う香澄のメッセージから、仮面ライダーに変身する覚悟を決めた万丈だが、そりゃあいきなりそんな事言われてもよく分からない訳で。今回はそこを確り固めてくれたのが良かったね。(そういや、『アマゾンズ』映画化するのね~。長瀬の登場は果たして…?)
武藤 万丈はTV本編第1話から登場して仮面ライダーになるまでのストロークが長いので、なぜ仮面ライダーにならなければいけないのか、そのストーリーをしっかり描けるというのがありました。その答えがこの映画ですね。本当はTV本編でやりたいことではあるんですが、レジェンドライダーも登場するこれ以上の舞台はないというか。それぞれの仮面ライダーの価値観を知って、自分なりの答えを出すというのは、桐生戦兎の仮面ライダービルドだけでは多分もう少しいろいろなことが必要でしょうから。そういう意味では万丈が一人前になったという完結感を持たせたつもりです。
上堀内監督に関してはやっぱり、「愛」が凄かったね。流石は今までレジェンドライダーを支えてきた人なだけある。正直、もうちょっとフォームチェンジや生身アクションを観たかった気もするけど、全然満足でした。ありがとうございました。
上堀内 いざ彼らを迎えて撮るとなると、いろいろな思いがこみ上げてきました。ライダー時代を経て、多くの現場で揉まれてきた彼らは、すごく成長していましたね。みんな忙しいから、スケジュールに余裕はなかったけど、彼らと共演する機会が多かった赤楚(衛二)あたりには、特に刺激になったんじゃないでしょうか。
▲『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド withレジェンドライダー』パンフレットより、上堀内佳寿也のインタビュー。
▼結論
雄次 靖子さんは「特撮に詳しくないから」という理由で下山健人さんや毛利亘宏さんを東映に紹介されたんですよね。それ、大事だなって思いました。「特撮、大好きです」って言う人が脚本を書きたがることも多いけど、それはただのマニアである場合が多くて。
靖子 そういう人って、えてして設定ばかりにこだわりすぎますよね。東映にもよくライター志望者が書いたものが送られてくるらしいんですけど、送られてくるのはシナリオじゃなくて設定が多いんですって。個人的には、内容が設定よりも面白ければいいと思いますが。(中略)やっぱり基本は小さい子が見るものじゃないですか、特撮って。あとは、あんまり設定に凝りすぎると「そこ説明してもつまんないでしょ」って思います。確かにライダーは戦隊との棲み分け上、少しドラマが複雑だし、主人公たちも大人っぽいですけど、それでも「この設定は大人が突っ込みそうだから」みたいな意識では書いていないです。むしろライダーもどんどん魔法チックになってきているので、戦隊との差は少なくなってきてるかも。
自分は「そこ」を『ビルド』本編の「問題(不安)点」と考えているのだけれど、こと『平成ジェネレーションズ』と言う舞台は、「そこ」が許される世界観よね。兎に角、製作陣の「熱」と「愛」が痛いほど伝わってきた作品だった。キャスト陣も楽しそうだったな。もっと色々言いたい事はあるけど、一先ず、自分は『平成ジェネレーションズFINAL』と言う作品をこう評そうと思います。
『平成ジェネレーションズFINAL』!それは、数々のクリエイターとキャストの主張と愛慕が聯合し誕生した、壮大なる「二次創作」である!!!
ではこれにて。
『仮面ライダービルド』13話「ベールを脱ぐのは誰?」感想+考察
▼この脚本家、ライダーオタク!
きっかけは、息子でした。偶然一緒に観たニチアサに衝撃を受けると同時に、これまで「平成ライダー」に触れてこなかった己を猛烈に悔やみました。
それからというもの、クールかつハードな第一期に酔いしれ、娯楽性を追求した第二期に興奮し、気づけば「平成ライダー」を熱く語るオッサンになっていました。
第19作。「仮面ライダー」の歴史の重みを真摯に受け止め、最大級の敬意を表すとともに、これまで培ってきたノウハウを活かして、子供も大人も燃える作品を志していきます。
一年間、どうぞ宜しくお願いします。▲マイナビニュース「仮面ライダー最新作は『仮面ライダービルド』! 天才物理学者が2つのボトルで変身 - 基本フォームと専用マシンを大公開」より、武藤将吾のコメント。
『ビルド』メインライター、武藤将吾はライダーオタクらしい。大森P曰く、武藤将吾は『仮面ライダー』シリーズの脚本を書きたくて堪らなかったのだとか。要するに彼は「志願兵」だったのである。
――脚本・武藤将吾さん、音楽・川井憲次さんを起用されたポイントとは。
これは今回テレビ朝日の井上(千尋)さんというプロデューサーに新しく入っていただいているんですけど、井上さんとのやりとりで決まってきたことが大きいですね。とりあえず新しい番組をやらなきゃいけないということで、脚本家さんを何人かリサーチしていたんですけど、その中に武藤さんの名前もあって、ただまあゴールデンのシリーズ構成を担当されるような方だし、特撮の経験のある方でもないので無理だろうなと。
それが、井上さんのほうから「武藤さんがやりたがっています」ということを急に言われたので、「じゃあ話したいです」とお願いをして、それからけっこうすぐに会って、そうしたら武藤さんも「仮面ライダーをやりたい」ということをけっこう熱っぽく語っていただきました。
▲さあ、新しい「仮面ライダー」を始めようか - 東映・大森Pが語るエグゼイドとビルドの"二か年計画" (4) ビルドはなぜモチーフを決めなかったのか | マイナビニュースより。
『ビルド』本編を観てても「あ、この人『仮面ライダー』観てるな」って言うのは感じる。て言うか、『ビルド』の台詞はメタっぽいのが多いよねw
戦兎「仮面ライダービルドであり、天才物理学者の桐生戦兎は、万丈龍我の冤罪を晴らす為に、葛城巧殺害の真相を追っていく。しかし、パンドラボックスが研究所から盗まれ、更にビルドの変身に必要なボトルまで奪われた戦兎達は、絶体絶命のピンチを向かえるのだった。」
万丈「ボトル何本盗られてんだよ!」
戦兎「えーっと…、1、2、3、4…、16本かな?」
万丈「盗られ過ぎだろ!てか普通そんなに持ち歩くか!?ポケットパンパンにならねぇのかよ!」
戦兎「ボトルの収納にまでケチ付けんじゃないよ!その辺上手い事やってるから。さぁ、どうなる第11話!」
▲『仮面ライダービルド』11話「燃えろドラゴン」より。
紗羽「私は、ビルドの情報を難波重工に渡す為に、あなた達に近づいたの。」
万丈「難波重工って、CMとかでよく見るあの難波重工か?」
惣一「重工業の国内最大手。表向きは優良企業だが、裏では武器の製造、密売、相当ヤバい商売をしているらしい。その力は絶大で、三国の首相も逆らえないって話だ。」
紗羽「ファウストを裏で操ってるのも、その難波重工よ。」
万丈「まさか。」
戦兎「それが本当なら、ファウストはここを知ってる筈だ。なのにどうして襲ってこない?」
紗羽「ビルドのデータを集める為よ。難波会長の目的は、仮面ライダーを東都政府の軍事兵器にする事だから。」
▲『仮面ライダービルド』12話「陰謀のセオリー」より。
クローズ「早くやれよ!」
ビルド 「指が太くて打ちづれえんだよ!」
クローズ「小指でやれよ!小指!」
ビルド 「…あぁ。」
『仮面ライダービルド』13話「ベールを脱ぐのは誰?」より。
所謂「ツッコんだら負け」と言う部分(どうやってアイテム持ち歩いてるんだよ!?)(なんで敵はヒーローの本拠地を襲わないんだよ!?)(アクターの悩みかな?www)にメスを入れていくのが多く見られる。なんかこう言う台詞は書いてて楽しそうだな(笑)でもって、『ビルド』は軽いタッチの会話劇とは裏腹に、話の縦軸や描写は割かしハードよね(「モブ厳」だなんてよく言われてるけど)。「クールかつハードな第一期に酔いしれ、娯楽性を追求した第二期に興奮し」たとの事だが、この事から、武藤将吾の目指す(理想の)『仮面ライダー(ビルド)』は「クールかつハードかつ娯楽性を追求した作品」だと予想される。それ事態は良いのだが、不安なのは、それによって『ビルド』がこれまでの作品の縮小再生産になってしまわないか、と言う事。
「『ビルド』には新しさがない」とは再三再四今までの記事に書き連ねているが、自分が心配なのは要するに武藤将吾は「これまでの『仮面ライダー』のような作品」を作ろうとしてしまっているのではないか、と言う事で、これまた「新しい『仮面ライダー』」とはかけ離れていってしまう。ここで、(1話感想にも貼ったけど)『平成仮面ライダー』作品を多数執筆している脚本家、小林靖子と小林雄次の言葉を引用する(あ、小林雄次は『ウルトラマン』だった!)。
雄次 靖子さんは「特撮に詳しくないから」という理由で下山健人さんや毛利亘宏さんを東映に紹介されたんですよね。それ、大事だなって思いました。「特撮、大好きです」って言う人が脚本を書きたがることも多いけど、それはただのマニアである場合が多くて。
靖子 そういう人って、えてして設定ばかりにこだわりすぎますよね。東映にもよくライター志望者が書いたものが送られてくるらしいんですけど、送られてくるのはシナリオじゃなくて設定が多いんですって。個人的には、内容が設定よりも面白ければいいと思いますが。(中略)やっぱり基本は小さい子が見るものじゃないですか、特撮って。あとは、あんまり設定に凝りすぎると「そこ説明してもつまんないでしょ」って思います。確かにライダーは戦隊との棲み分け上、少しドラマが複雑だし、主人公たちも大人っぽいですけど、それでも「この設定は大人が突っ込みそうだから」みたいな意識では書いていないです。むしろライダーもどんどん魔法チックになってきているので、戦隊との差は少なくなってきてるかも。
『ビルド』は結構、「大人が突っ込みそう」な設定や台詞が多い。子供人気の方は実際どうなんだろう?まぁ、大森Pは明確に「大人をターゲットにする」って言ってるし、それに乗っ取るなら『ビルド』の作り方は間違ってはいないんだろうけど…。
すんません、ちょっと今日はこの辺で。今日は仕事が休みな代わりに予定が入ってるのです…!
ラビットタンクスパークリング、ファングジョーカーっぽいと思ったら仮面ライダー鎧武っぽかったでござる。
▼2017.12.05 追記
以下は、上の記事の文を一部引用(し、少し付け加えを)したものです。
──────────
仮面ライダービルドと言えば「ビルドアップ」。2つのボトルを組み合わせる事で多彩なフォームチェンジを可能とするビルドには、愛称の良いボトル同士が組み合わせる事で実現する「ベストマッチフォーム」とそうでないボトル同士で変身する「トライアルフォーム」と、二種類の形態が存在する。何気に、ベストマッチのフォーム名(ラビットタンクを除く)は造語になっているのに皆さんはお気付きだろうか?
・ゴリラ+ダイヤモンド=ゴリラダイヤモンドフォーム←🙅 ゴリラモンドフォーム←🙆
・タカ+ガトリング=タカガトリングフォーム←🙅 ホークガトリングフォーム←🙆
・ニンジャ+コミック=ニンジャコミックフォーム←🙅 ニンニンコミックフォーム←🙆
・パンダ+ロケット=パンダロケットフォーム←🙅 ロケットパンダフォーム←🙆
・ハリネズミ+消防車=ハリネズミ消防車フォーム🙅 ファイヤーヘッジホッグフォーム🙆←NEW‼
・ライオン+掃除機=ライオン掃除機フォーム🙅 ライオンクリーナーフォーム🙆←NEW‼
・ドラゴン+ロック=ドラゴンロックフォーム🙅 キードラゴンフォーム🙆←NEW‼
・海賊+電車=海賊電車フォーム🙅 海賊レッシャーフォーム🙆←NEW‼
──────────
すまん、別にそんな事はなかった。
・オクトパス+ライト=オクトパスライトフォーム🙆
ではこれにて。
『仮面ライダービルド』8、9、 10、11、12話感想+考察+『ビルド』現段階評
『仮面ライダービルド』、8~12話の総合感想と現段階評です。最近、感想記事の更新が途絶えていて本当に申し訳ございません…。理由は面倒臭かったからでも体調不良だったからでもなく…
書く事が思い付かなかったんですよね…!
どれだけ観進めていっても全く同じ感想しか出てこなくて…!と言う事で、今回はその「感想」について書くつもりなのですが…、言ってしまうとこれまでにも似たような類いの事を何回か書いてるんですよね。なので、当ブログをいつも見てくださってる方は「またその話かよ…」と思ってしまうかも知れませんが、なるだけ退屈しないような文を心掛けますのでどうか一つ…!
↓似たような類いの記事です。
あと、感想記事を書けなかったもう一つの理由は他に3つの記事の執筆を掛け持ちしていたからでして…!
一つは書ききって、先日投稿しました(佐藤健ファンの凄さを思い知った記事だった…!この記事だけどんどん一人歩きしていくんだもん…!)。残るはあと二つ、一つは『小説 仮面ライダーゴースト』の感想記事でして、それは近日中に書き上げたいと思ってます。もう一つは『風都探偵』の感想記事です。「tに気を付けろ」編の感想を書いているのですが、こっちは単行本が発売されるタイミングで投稿しようと思ってます。もし、いつになっても情報が来なかったら、現在連載中の「最悪のm」編が完結した時にに投稿しようと思っているので、宜しければ見て(読んで)やって下さいな。
…前置きが長くなった。それではどうぞ。
8話「メモリーが語りはじめる」
9話「プロジェクトビルドの罠」
10話「滅亡のテクノロジー」
11話「燃えろドラゴン」
12話「陰謀のセオリー」
▼新しく、珍しく、面白いものがヒットする。
梶 それこそ若手時代に経験を通じて実感したことなんですが、TV番組というのはやっぱり、企画で成否の半分が決まるんですよ。さっき話した『ジェットマン』などは、まさにそうでした。井上さんや、監督の雨宮慶太さん、特撮監督の佛田洋さんといった新しい才能がアイデアをたくさん出して、スーパー戦隊の流れが変わっていったんです。それと同じことが『電王』にもいえるんじゃないでしょうか。また私はヒットの要因として「新しくて珍しくて面白い」ことが必要だと考えているんですが、それも『電王』の企画は満たしていたと思います。実際にはなかなかむずかしいことなんですよ。常にそんな条件をクリアするものが作れればいいんですが、そううまくはいきませんから(笑)。
『俺たちの仮面ライダーシリーズ 電王10TH ANNIVERSARY』より、梶敦のインタビュー。
いきなりで申し訳無いが、はっきり言わせて貰う。
ぶっちゃけ、『ビルド』は新しくも、珍しくも、面白くもないよね。
…まぁ、「面白い」と言う事柄(感性)は抜きにしても(『ビルド』は大衆からは人気っぽいし)、少なくとも『ビルド』は前者二つは確実に満たせていない。「無個性」とも言えるか。個人的には「面白い」と言う評価も100%とは言い切れない。「(縦軸の)話は好き」とはこのブログでも言ってはいるのだけれど(今週は面白かったね。と言うより、面白くなってきた?次回は楽しみ)自分が『ビルド』にのめり込めていない理由は色々あるんだけれど、あんまり沢山書くのもアレだし、本題の前座として、今回は一つだけ書いていこうと思う。後はまた今度と言う事でw
▼玩具の出し方下手スギィ!!
それが顕著だったのが9~12話。
・9話「プロジェクトビルドの罠」の場合
9話はライオンクリーナーフォーム御披露目回。ライオンボトルと掃除機ボトルで変身するこのベストマッチ形態は1話の時点で既に変身可能であったのだが、今までそれが使用された事は無かったのだが、戦兎の「漸くこいつの出番か!」と言う台詞から察するに、「使い所が限られる為、中々変身する機会が無かった」のだと予想される。…のだが…、
戦闘シーンを観るとそれと言って変わった戦い方はしてないんよな。この時、戦っていた相手(フライングスマッシュ)も3話ではベストマッチですらない「ゴリラ掃除機フォーム」で圧倒してたし、何の為に今まで温存していたのかがまっっったくわからないのだ。
・10話「滅亡のテクノロジー」の場合
もっと酷かったのが次回の10話。この回の放送前日(11月11日)は「DXパンドラパネル」と「DXビルドフォン」の発売日と言う事で、10話は必然的にその二つの玩具の販促回となる。…のだが…、
ライオンクリーナー、普通に使ってんじゃあねぇか!!
「DXパンドラパネル」には「消防車フルボトル」、「DXビルドフォン」には「ライオンフルボトル」が付属するので、それらのベストマッチフォームであるファイヤーヘッジホッグフォームとライオンクリーナーフォームが登場するのは当然なのだが、「ライオンクリーナーの使い所が中々来なかった」と言う設定は1話で死に設定と化したね…!ほんとなんだったんだアレ。
あと、パンドラパネルとビルドフォン(マシンビルダー)の魅せ方も唐突だったね。ナイトローグが突然パネルを取り出してはせっせと一本一本ボトルを刺すシーンはシュール過ぎるでしょ(笑)。このあと、マシンビルダーのバイクアクションがあるんだけど、スターク、なんで合体ガーディアンに乗っかって帰ってったんだ…?ガーディアンなんかよりも自分(スターク)の方が強いのは明々白々なのに、態々そんなのに乗っかってったせいで負けるとか、阿呆にも程があるよ…。
ボトル、全部刺せてないですよローグさん!!
・11話「燃えろドラゴン」の場合
遂に誕生、仮面ライダークローズ!と言う訳でこの回の前日(11月18日)はクローズ関連の玩具(「DXクローズドラゴン&ビートクローザー」)の発売日であると同時に、対象商品を購入すると先着で「ロックフルボトル」が貰えるキャンペーンも開催。「DXクローズドラゴン」に付属する「ドラゴンフルボトル」は「ロックフルボトル」とベストマッチになる組み合わせな為、ビルドは「キードラゴンフォーム」に変身する事も可能である。…のだが…、
戦兎「今あるのはドラゴン、ロックボトルのみ。」
▲『仮面ライダービルド』11話「燃えろドラゴン」より。
なんと、ローグは都合良く、そして都合良く、更に都合良く、ロックフルボトル「だけ」奪い忘れていた!!!!
・12話「陰謀のセオリー」の場合
そして今週。昨日(11月25日)は「DX海賊レッシャーフルボトルセット」(と、「DXカイゾクハッシャー」)が発売。と言う訳で、今回は「海賊レッシャーフォーム」の御披露目回だ。
なんで戦兎が奪われたボトルの中に知らないボトル(電車)が混じっていたんだ…?まあここは後々詳細が明かされる事を待つとして、気になったのは…
「中々揃わない」筈のベストマッチを「計算」で当てた!!「中々揃わない」のに!!ベストマッチ発見機、万丈龍我、御役御免!!!
何故、自分が『ビルド』の玩具の見せ方を厳しく見ているのかと言うと、そこには『ビルド』チーフP、大森敬仁の「戦略」が込められているからである。
大森 『エグゼイド』は商品展開を考慮して年間計画を組んだ上で始めた結果、それで上手くいったと。なので、次はそうじゃない作り方というか、まずはドラマをベースにした作り方ができないかなと思ったんです。要は『エグゼイド』と違うアプローチということですよね。
▲『東映ヒーローMAX volume56 2017 AUTUMN』より、大森敬仁のインタビュー。
フィギュア王だかハイパーホビーだかに書いてあったんだけど、大森P曰く、『エグゼイド』の時は玩具をベースに話を作る事にとても苦労したらしい。どう言う事かと言うと、『エグゼイド』の時はバンダイによって既に構築されている玩具販促スケジュールにストーリーを当て嵌めていくと言う作り方に限界を感じていたのだと言う。だから今回の『ビルド』では逆に、先にストーリーを構築し、そこに玩具を当て嵌めていくと言う作り方にシフトしたと言う。これにより、本編内での玩具販促の違和感は軽減されるかと思いきや…?
寧ろ『エグゼイド』よりも違和感増し増しになってません…?
単純にやり方が間違っていたのか、『エグゼイド』メインライターの高橋悠也の手腕が見事だったのかは定かではないが、兎も角、『ビルド』は前作以上に「玩具販促に振り回されてる感」を感じてしまい、そこが自分が『ビルド』に乗り切れていない理由の一つです。
さて、前座はここまで。ここからは先程自分が「満たせていない」と評した「新しさ」と「珍しさ」について。
▼『ビルド』は「普通の仮面ライダー」
大森P曰く、『ビルド』は「普通の仮面ライダー」なのだと言う。
『エグゼイド』って、やっぱり見かけがああですが(笑)、それでも一年間支持してもらえたところが大きい。あのビジュアルのお陰で成功できた部分も大いにあると思っています。一方で、「見かけがああだから……」って離れた人たちは多少いると。今回はその人たちに対して、「今度はちゃんと仮面ライダーですよ」とプラスアルファできている。まあいわゆる「仮面ライダー」だと思って安心して一年間見てねということに加えて、ちゃんと大人の方も子どもと一緒に楽しめますということが『ビルド』ではできているという気がしています。『エグゼイド』はやっぱり少し変化球だと思うんですけど、でも必要な変化球だったとは思っているので。本当に"二か年計画"だったのかなと今になってみると思いますね。
▲さあ、新しい「仮面ライダー」を始めようか - 東映・大森Pが語るエグゼイドとビルドの"二か年計画" (3) 仮面ライダーで前年の反省を生かすことは「できない」 | マイナビニュースより。
──スマホがバイクに変化するという今日的なギミックが盛り込まれつつ、ゆえにバイクが常用的なビークルとして頻繁に登場しそうなところも、今回は文字通りの仮面ライダーになるのかなと思いました。
大森 そうですね。ようやく僕が仮面ライダーをやる感じです(笑)。
──「車」「ゲーム」ときて、ついに仮面ライダーでバイクやりますと。
大森 普通の仮面ライダーやってもいいかなってターンになったんです。
▲『東映ヒーローMAX volume56 2017 AUTUMN』より、大森敬仁のインタビュー。
『エグゼイド』は異色だった。見た目も、モチーフも。「ゲームライダー」と言うのは大森Pが東映に入社した時からずっと温めていた案らしく、それが実現した『エグゼイド』は視聴者からのウケは良かった。何と言うか、『エグゼイド』からはスタッフ陣の作品への心意気が感じられたんよな。だから視聴率は兎も角、最後まで観続けた者からは人気が高かったのだろう。
対して、『ビルド』からはあまりそれが感じられない。何故なら、大森Pは『ビルド』と言う企画にあまり乗り気では無かったからだ。
──そして、引き続き新番組の『仮面ライダービルド』を担当されているわけですが、近年では珍しく2作連続でのプロデュースということで、『エグゼイド』の畳みにかかってるタイミングで『ビルド』も進めなきゃいけなかったわけですよね?
大森 そうなんですけど、そもそも「来年もやれ」と言われたのは『エグゼイド』放送が始まる前なんですよね。で、『エグゼイド』は自分のやりたいことをやるというか、すべてを出し切って企画したので、そんなことを言われても完全に空っぽで「マジか……!」みたいな(笑)。
▲『東映ヒーローMAX volume56 2017 AUTUMN』より、大森敬仁のインタビュー。
結果として、『ビルド』は「普通の仮面ライダー」になった。即ち、大森Pは「考える」事を意図的に放棄したのだ。
あと、「二か年計画」って言ってるけど、『ビルド』の初回(1話)の視聴率、『エグゼイド』のそれよりも低くなってるんだよなぁ…!(しかも『ビルド』のそれは歴代最低!)
『エグゼイド』1話『I,m a 仮面ライダー!』5.3%
『ビルド』1話『ベストマッチな奴ら』 4.7%
そんな、新しくも、珍しくも(、面白くも)ない『ビルド』がヒットする可能性は極めて低い。
▼一応12話の感想も軽く
内海、死す!(?)「どこで道を間違えたんだろうな…」「俺は只、幸せになりたかっただけなのに…」(←それは佐野!)って、内海さん、そういうキャラクターだったの!?全然目立ってなかったしそんな事突然言われても全く付いていけないよ…!こんな展開にするならもうちょっと掘り下げがあっても良かったんじゃないかぁ~!?「のめり込めていない理由は色々ある」と上記したけど、「キャラが不安定」と言うのもその一つでして。まあこれについてはまたいつか。
このあと、「内海成彰ターボ」になって復活するんですね、わかります。
▼最後に
『アギト』、『555』、『キバ』等を執筆したヤクz…脚本家、井上敏樹のある言葉を引用する。
井上 やっぱり「志」を高く持ってほしいよね。周りの状況もいろいろあるんだろうけど、もっとプロデューサーに頑張ってほしいね。結局、プロデューサーが言わなきゃダメなんだよね。みんな頑張ってはいるんだろうけど、まだちょっと頑張りが足りないんじゃないの?
これはライダーに限らないけどさ、お仕事しちゃいけないんだよね。プロデューサーにしても、脚本家にしてもさ、お仕事にしちゃったら、楽しくないし、さびしいよね。
(中略)
ライダーもさ、もう新しいものはないとか言ってるけど、そんなことないんだよ。頭を絞れば、なんとかなる。番組づくりって、マイナスをマイナスのままやるんじゃなくて、マイナスをプラスに持っていく発想とかさ、そういうのは絶対あるから。
この記事の最後の文は撤回しようと思っている。『エグゼイド』は作品の出来こそボドボドになってしまったものの、それでも大森Pにとってはこれが「すべて」だったみたいだし、「頑張ってはいた」んだろうとは思う。『ビルド』もまだ3クール残ってるので、もっと頑張って「新しく、珍しく、面白い」ものに変化させて言って欲しい、と、切実に願います。
ではこれにて。
佐藤健と言う「奇跡」が導いた『電王』の「軌跡」
▼『電王』が輩出した一人の「天才」
──1年間、取材も含めて佐藤くんを見てきて思うのは、職業=俳優というより、存在自体が"俳優"という名前の生き物なんじゃないかと。
白倉 生き物ですよ。でも、彼の一番すごいところは、そこにあぐらを掻いていないこと。「こうやればいいんでしょ」という自分の引き出しの中だけでやることはできるんだけど、彼はそうしようとはしてませんから。現場ごとに監督が違えば、それぞれ別のことを言われることもあるけど、彼は彼なりにそれに応えようとするし、自分の考えるところを全うしようとする。そういうせめぎ合いをいつもやってるんですよ。
続いて、『電王』のパイロット(1、2話)を勤めた監督、田崎竜太の談。
──一方、「イマジンの憑依」というギミックゆえに、主人公に求められる演技スキルのハードルが、例年に比べてかなり高いですよね。
田崎 そうですよね。主人公は確かにハードルが高い。だから、佐藤健がいたことが奇跡ですよ。佐藤健は本当にすごいと思います。彼がいなかったらここまで多重人格的なことが出来たかどうか。まあ、彼を見つける前に企画の形は決まってましたけど。でも彼がいなかったらああいうことは成功しなかったし、どこかで軌道修正が入ったかもしれない。最初のまま突っ走れたのは彼がいたからですね。
続いて、『電王』のメインライターを担当した脚本家、小林靖子の談。
──そこで、モモタロスを筆頭とする憑依イマジンが生まれてくるわけですが、基本的にライダーの強さはイマジンの強さで、本体であるところの主人公はメチャメチャ弱い。そこも従来にはない『電王』の特徴でした。
小林 それは、モモタロスの強さを際立たせるためにも良太郎は弱いキャラにしよう、ということになったんです。それと、若い俳優さんにさまざまなキャラクターを演じてもらうわけだから、イマジンたちの性格も極端なものにしようと。
──そのときは当然まだ、良太郎役が佐藤健くんになると決まってなかったわけですよね。
小林 ですね。だから、そこは一抹の不安材料ではあったんですけど、佐藤くんの良太郎を見てからは、あそこまで極端なキャラを演じ分けられることがわかったので、いろいろやっても大丈夫だなと思いました。台詞にしても、演じるのが彼じゃなかったら、もっとわかりやすく、さらに極端なものにしなきゃいけなかったかもしれない。
▲『仮面ライダーディケイド&平成ライダー10周年記念公式読本』より、小林靖子のインタビュー。
続いて、ウラタロスを演じた声優、遊佐浩二、リュウタロス演じた声優、鈴村健一の談。
──良太郎役を演じた佐藤健さんの印象はいかがでしたか。
遊佐 当時17歳ですよね。デビューしてそんなに間がない時期だったはず。それぞれのイマジンが憑依すると、メイクから衣装から全部変えなきゃいけないでしょう。その間にモチベーションというか、集中力を保つだけでもたいへんなのに、ひとりで4役、場合によってはそれ以上の役もこなしたわけですから……。
鈴村 良太郎がワンカットでいろんなイマジンに憑依されるシーンを後ろから見学していたんですが、健くんの芝居があまりにもすごいので、感想を監督に伝えたんです。そうしたら監督が「本当にすごいんだよ。マジ天才だと思う」って……。こんなに難しい役どころをシナリオの小林(靖子)さんがよく書いたなと思うし、よく演じられる人と巡り合えたなって感心しました。
俳優、佐藤健は「天才」である。
『電王』を作ってきた者達(プロデューサー、監督、脚本家、人気声優)に口を揃えて「天才」と言わしめる男、佐藤健。彼が各人にそう呼ばれる理由は単純に「演技が上手いから」だけではない。じゃあ佐藤健のどんなところが天才なのか、今回はそれを書いていこうと思います。
▼核心を捉える「眼」
田崎 (中略)その中でも僕が佐藤くんに感心したのは、2話の変身。1話の変身って突発的に変身しちゃうけど、2話の変身って一応自分で変身って言うんですよね。で、わりと上擦った声で弱々しく喋る良太郎が、変身のとこだけやや佐藤健の地に近い声なんです。 それがたぶん正解なんだろうなって僕も思うんだけど、よく2話の中でそれを掴んでたなって。別にこちらからそういうふうに注文したわけじゃないにも関わらず、彼は99パーセント弱いかもしれない良太郎の残り1パーセントの強さがそこに出るということを的確に捉えてやってたんですね。それを2話で出来たのは彼のすごさだと思います。
仮面ライダー電王に変身する本作の主人公、野上良太郎はこれまで(『ビルド』放送当時現在)のライダー主人公の中でもダントツに「弱い」。だが、良太郎の1パーセントの「強さ」は良太郎自身の「心(しん)」にあり、それは本編を観ればよく分かる。その「キャラの本質」とも言える部分を佐藤健はたったの2話で捉えて魅せたのだ。このあと、良太郎の「強い部分」って言うのは本編内でも幾度となく描かれるのだが、2話なんてまだ何も始まっていないような時期に、彼は野上良太郎の「核」を掴み取り、演じた。上の画像はその2話の変身シーンなんだけど、何と言うか…「覚悟の顔」をしてるよね(なんじゃそりゃ)。
▼万業を熟す「體」
宮崎 撮影当日、足をひっかけて後ろに転ぶというシーンがあったんですが、やってもらった瞬間、「あ!これは運動神経がいいな」というのがすぐわかるくらい身のこなしがよかったんです。芝居でやってるのに、本当にコケたように転がってましたから。
▲『仮面ライダー電王公式読本』より、宮崎剛のインタビュー。
リュウタロスが憑依した状態の良太郎(R良太郎)はダンスが得意な設定なのだが、台本を見た佐藤健が「ブレイクダンスなら踊れますよ」とさらっと言い放ち、スタッフ陣を「!?」と驚かせた、と言うのはライダーファン内では有名な話。『るろうに剣心(2012)』等でその見事な振舞は世間一般からも認知されているが、どうやら佐藤健、ブレイクダンスは元々は中3の頃に興味本意で始めたものらしく(夢中になりすぎて、授業中は寝てばかりだったとかw)。何処で何が役に立つか、分からないもんだね。
▼芝居を愉しむ「情」
──あと、佐藤健さんが主役に決定する経緯もお聞きしておきたいのですが。
白倉 武部(直美/プロデューサー)と最初に言ってたのは、「この役は新人には絶対に無理!」ということでした。なので当初はいわゆる「一本釣り」という形で直接オファーをかける動きもあったんですが、あまり期待を持てないと思っていたオーディションで佐藤健くんとの出会いがありまして、今でもそのときのことは忘れられないですね。オーディションというのは言わば"試験"ですから、ほとんどの人はそれをこなそうとし、こちらも試験官のように採点するのが普通なんですが、彼だけは全然違っていた。テスト用のシナリオを楽しそうに演じていて、こちらも採点とかではなく、ずっと見ていたいって気分になったんです。よく「数千人から選ばれたラッキーボーイ」なんて言い方がありますけど、ラッキーなのは彼じゃなくて、佐藤健くんに出会えた我々のほうですよ。だって彼は何がどうあっても、いずれは世に名が出ることになるであろう魅力があったわけですからね。
佐藤健はキャラクターを演じる事を悦とする人間らしく、それが『電王』の主役を勝ち取った決め手である。彼は「演じる」と言う事柄にとても真剣よね。
「仮面ライダー電王」出演後は、ドレッドヘアを披露した「ROOKIES」や、岡田以蔵を演じたNHK大河ドラマ「龍馬伝」などに出演。俳優の中には自身のイメージを保ちたいタイプもいるが、佐藤は「イメージをどんどん変えていきたいタイプ」だといい、「無理にでも髪型は変えようと頑張ってやりました。むしろ180度変えて、目の前のイメージをどんどんぶち壊していこうという感じ。何色にでもすぐになれる状態が理想です」と自身を分析した。
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▼曇りの無い「愛」
ここまで、「眼(め)」、「體(からだ)」、「情(こころ)」と書いてきたが、でもやっぱり、佐藤健の一番凄い、且つ魅力的な所は、「作品に対する愛」なのかなぁ、なんて思ったりもする訳ですよ。
そして最後にもう1つのサプライズが。中村は「僕の大切な大切な相方に電話したいなと思います」と言って壇上で電話をかけ始める。電話越しに「もしもーし、お名前をお願いします」と尋ねると、その相手から「佐藤健です」と返事が。ファンが大歓声を上げる中、佐藤はマイペースに「声を大にして言いたいのは……(俺もイベントに)呼んで?」と言って笑いを起こす。佐藤から「優一さん、変わらないっすね、本当に」と言われた中村は、涙をこらえきれず「ちょっと泣きそうになってきた……今、俺泣いちゃってるから、良ちゃん話してくれ!」と懇願。佐藤は会場のファンに「10年も前の作品なのに、皆さん集まってくれてありがとうございます。今後も引き続き電王のことを好きでいてくれたら、僕は幸せです」と言葉を贈る。観客が声をそろえて「良太郎ー!」と呼びかけると、佐藤は「はーい」と優しい声で答えた。
電話を切ったあと、中村は目を潤ませたまま「(先日)健くんから僕に直接電話がかかってきて、『皆さんに声を届けたい』って言ってくれました。健くんはみんなの良太郎ですし、仮面ライダー電王ですし、永遠にみんなのヒーローだと思います」と語る。そして「記念すべき10周年を、皆様とお祝いすることができて幸せでした。この言葉で締めくくらせてください。……“いつか、未来で”」とまとめ、最後までファンに「ありがとうー!」と叫びながら会場をあとにした。
クソッ!クソッ!!こんな事なら俺もバイト休んでチケット買うんだった!!!…なんて冗談はさておき(冗談でもないけどね!?)、佐藤健は作品を「愛せる」からこそ、全力で芝居に挑む事が出来るんだろうな。「人気になった俳優が今もライダーを大事にしてくれている」と言うのは我々ファンとしても涙が出る話だけど、佐藤健にとって、やっぱり『電王』の経験は宝物だっただろうし、これからもそこから得た物は彼の中にずっと残り続けるんだろうな。
──ついに最終回を迎える今、良太郎と共に過ごした1年を振り返って思うことは?
佐藤 いろんなキャラを演じられて、普通、役者としてはできないだろう、いい経験をさせていただいたし、とても勉強をさせていただきました。ずっと良太郎をやってきたから、このあと普通に芝居をしようと思っても、その普通が良太郎みたいになっちゃうことがあると思うんです。それぐらい良太郎のこと、『電王』のことは今の僕にとって切り離すことはできないし、今は本当に終わることが考えられないですね。(中略)最初の頃、僕は何も知らなかったわけで、スタッフさんからいろいろと教えていただいて、そして現場で見て学んで、ここまでやってこれました。まず何よりもお世話になりました。ありがとうございましたと言いたいです。そしてキャストのみなさんとは1年間仲良くやってこれてよかったです。芝居はもちろん一人ではできないわけで、そこでお互い助け合えてるなと感じられた。それだけでホントにいい仲間だと思えました。『電王』は終わってしまいますが、これからもずっと仲間でいたいと思います。1年間ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願いします(笑)。
『仮面ライダー電王』と言う作品が成功した最たる理由は、佐藤健と言う「天才」の存在のお蔭だね。
▼と言う訳で
今回の記事では何が言いたかったのかと言うと、
「映画『亜人』の佐藤健のアクションが素晴らしかった!」と言う事です。楽しかったです。
(今回の記事、引用が大半を占めたな…!)
ではこれにて。
人間の可能性は無限大。『映画 キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』感想
▼先ず最初に
やっぱり後ろの席は最高だぜ!!!
『プリキュア』の映画を観に行くのも3回目になる自分だが、やはり何度見ても素晴らしいよ…!一生懸命ライトを振る子供達!!!正直、自分はそれを眺める為に態々映画館まで足を運んでいると言っても過言では無いんですよ。…おっと、また子供達だけの話で記事が終わってしまうところだった…。今回はちゃんと本編の感想も書こうと思います。と言う訳で、以下はネタバレ注意。
↓過去に一度だけ書いた『プリキュア』記事です。
↓ついでに此方も宜しければ(このレシピを使ってくれた方は果たしてこの世にいるのだろうか…!)
▼弟子は仲間と共に、師匠は一人で我が道を
自分、シエルが一番好きなんですよ。『プリアラ』のキャラクターの中で。初登場回からずっと(脚本の香村純子、スイーツに造詣が深いのかしら…?)。そんなシエルが主役の映画がなんて観ない理由が無い訳で。
結論から言うと今回の映画、目茶苦茶面白かったです。シエルの成長の集大成って感じでした。シエルの師匠、ジャン=ピエール・ジルベルスタインはとんだサイコパスだったね…!スイーツに取り憑かれていて、ゾクッとするシーンも多かった。
──「ジャン=ピエール」に関しては、今回シエルの師匠ということで、物語の根幹部分を担う人物でもありますよね。
今回の映画を作っていくなかで元々、「イケメンも出したいね」という話をしていて、紆余曲折あって誕生したのがジャン=ピエールです。シエルは元々パリで修行していた頃はジャン=ピエールと同じような価値観でスイーツに向き合っていたと思うんですよ。でもいちかたちと出会い、仲間やチームワークの大切さを知った彼女はいい意味でその価値観が変化していっている。(中略)そういった変化を明確にするための対立軸として、ジャン=ピエールというキャラクターを用意しています。
ただ、対立はしていても、ジャン=ピエールの価値観が間違っているわけではなく彼を単純に倒してしまうと、話のテーマから少しズレてしまいます。だからクックを登場させたんですよね。
▲【インタビュー】『プリアラ』映画のテーマは「6人の成長」 – 内藤圭祐プロデューサーが語るTVシリーズと映画連動の裏側 | 超!アニメディアより。
6人の関係性が確立されたのが24話「転校生は妖精キラリン!?」だね。今までは何もかも全てを一人でどうにかしてきたシエル(キラリン)と、プリキュアの5人が正式に「仲間」になる回である(まぁ、実はこの回は個人的にはあまり好きじゃないんだけど…(「仲間」ってワードがクド過ぎる…!))。シエル(キラリン)の「今までずっと一人で何とかしてきたキラ!」というのは彼女の師匠、ジャン=ピエールのスタンスだったって訳ね。その考えはいちか達5人と、関わっていく中で変わっていき、映画ではジャン=ピエールと意見が食い違う事となる。なんだけど…
映画『プリアラ』は唯一気になった部分があって。それは、「究極のスイーツ」が完成間近になった所でクックがジャン=ピエールに、もう一つ新たな材料を加える事を提案する(そうするよう唆す)シーン。今まで誰の力も借りず一人で頑張って作ってきたスイーツだったのに、最後の最後でジャン=ピエールはクックのその発案に興味を示してしまうんですよ。初めて他人を頼った結果があのザマと言うのは皮肉であると同時に「なんでこんな展開にしてしまったんだ…!」となってしまったのです。折角、シエルが仲間と一緒にスイーツを作る素晴らしさを訴えていたのに、自分がそれをしてしまった結果、パリ中をスイーツに変えてしまう化物への変転と言うのは、遠回しに「シエルの成長の否定」に繋がりかねないのである。
まぁ、ジャン=ピエール的には満更でも無さそうな感じではあったので、彼視点で見るならばそれは好事だったのかも知れないし、それでもパリがスイーツになっちゃうのはジャン=ピエールは臨んでなかったかも知れないし、それとも寧ろそんな驚愕な出来事は大歓迎たったかも知れないし、…ジャン=ピエールって何だったのか、よく分かんなかったね(俺の理解力が低いだけ…?)(まぁ、その分からなさこそ彼の魅力の1つなのかも知れないが)。何にせよ、ちょっと引っ掛かってしまったのです。
それはそれとして、「仲間」の大切さをジャン=ピエールに教えようとするシエル。思い返すとシエルのメイン回って「皆で一緒に」って感じのが多い気がする。そういや、キュアパルフェもシエル一人だけでなく、他の5人やジュリオの助けがあったからこそ出来上がった存在だね。
ビブリー「放しなさいよ!」
パルフェ「ノン!絶対放さない!」
ビブリー「キャー!!」
パルフェ「ビブリー!」
ビブリー「あんたどうして!?」
パルフェ「だって、皆で作ったかき氷、一緒に食べたいの。」
ビブリー「…!あたしはあんたの敵…!」
パルフェ「独りぼっちじゃないよ…。」
ビブリー「…!」
パルフェ「諦めないで、ビブリーも。ウィー…。」
▲『キラキラ☆プリキュアアラモード』26話「夏だ!海だ!キラパティ漂流記!」より
キラリン「ボンジュール♪どうぞ、ボナペティ♪猫の皆さんでも食べられる体に優しいスイーツキラ。無添加で安全な材料しか使ってないキラ!」
ペコリン「皆で一生懸命作ったペコ!」
キラリン「ズバリ、「同じ皿のスイーツ」を食べれば、分かり会えるって!」
猫ゆかり「それを言うなら「同じ釜の飯」ね。」
キラリン「?」
▲『キラキラ☆プリキュアアラモード』34話「小さな大決闘!ねこゆかりVS妖精キラリン!」より
シエル 「ハッピーハロウィーン!」
ソレーヌ「どう言う事?これは?」
シエル 「ハムスターパンプキンプリン。私が作ったの。」
ソレーヌ「貴女が此を?」
シエル 「トッピングのハムスタースイートパンプキンはいちか達のアイディア。」
いちか 「いやぁ~、小さいけど皆優しいこの街をイメージしてみました。」
シエル 「さぁ、ボナペティ♪」
▲『キラキラ☆プリキュアアラモード』37話「サリュー!シエル、フランスへ去るぅー!?」より
映画でもキュアパルフェへの変身の時に皆でライトを振ってたね。プリキュアの5人も、パリの皆も、まほプリの3人(と、モフルン)も、映画を観ている子供達も、皆が彼女を支えた事で、シエルはキュアパルフェに変身を遂げる事に成功した、と言う展開はアツい。師匠とは道こそ違えたけど、シエルはシエルなりのパティシエを目指していく。どんな結末を迎えるか、楽しみだね(もうあと1クールなのか…!)。まぁでも、この中にビブリーもいてほしかったな、と言う気はしなくもない(一緒に連れてって貰えなかったんだね…!)
▼その他の感想としては
単純に楽しかった!今回は今までよりも館内に笑い声が多く響いていた気がする。何時もよりもギャグ多めだったかもね。しかもそのギャグが後々の振りになってたりもしてて面白かった。シリアスになり過ぎず、「お祭り感」が強くてかなり気に入っているのです。
あと良かった点はあれかな。ちゃんとプリキュアの6人全員が空気じゃなかったところ。テレビ本編の不満点の一つに「個々のメイン回以外はいちか(と、シエル)以外の4人が空気」と言うのがあったんですよ。今作もシエルがメインと言う事で、若干懸念を抱いていたのだけれど、要らん心配だったさね。ナマケモノあおいの顔は最高(シエル登場前はあおい推しだったのです)。
なんて訳で、映画『プリアラ』、非常に楽しめました。テレビ本編は日常とシリアスの触れ幅が激しかったりもするのだけれど、映画は丁度良い塩梅で纏められてて好印象でした。『プリアラ』も残り1クール。本編の感想や総括を書くかどうかは未明ですが、取り敢えず「映画はとても良かった!」と言う感想を残して本稿は幕閉じとさせて戴きます。
▼余談
水瀬:(キラ星シエル/キュアパルフェ役に)決まったことを最初に報告したのは、昨年度放送された【魔法つかいプリキュア!】の朝日奈みらい/キュアミラクル役の高橋李依ちゃんです。友だちだからということもありますが、プリキュアは代々つないでいく作品なので、前に演じていた李依ちゃんからアドバイスをもらったり、相談ができたのはすごくよかったです。劇場版とかで共演できたらうれしいねという話で盛り上がりました。
こんなに早く共演出来て良かったね水瀬さん!(画像はイメージ)
ではこれにて。
『仮面ライダービルド』7話「悪魔のサイエンティスト」感想+考察
▼ネタキャラは皆大好き
先日、友人が『エグゼイド』の檀黎斗についてこんな事を言っていた。
「神のネタキャラ化って『ドライブ』のブレンみてぇだよなwww」
確かにこの二人は話が進むに連れてどんどん「ネタキャラ化」が増していったように思われる。
例えば『ドライブ』のブレンなら、
↓序盤
「ハート、貴方は本当に自由で無警戒で目立ちたがり屋だ。」
↓中盤
「メディックめぇーーーーーーーーーー!!!!!」
↓終盤
「その顔が見たかった…私に嫉妬するその顔が…ウェッヘッヘッヘ!!!」
例えば『エグゼイド』の檀黎斗なら、
↓序盤
「花家先生も奇特な方だ…。」
↓中盤
「(ピロロロロロ…アイガッタビリィー)
宝生永夢ゥ! 何故君が適合手術を受けずにエグゼイドに変身できたのか
何故ガシャットを生み出せたのか(アロワナノー)
何故変身後に頭が痛むのくわァ! (それ以上言うな!)
ワイワイワーイ その答えはただ一つ… (やめろー!)
アハァー…♡
宝生永夢ゥ!君が世界で初めて…バグスターウイルスに感染した男だからだぁぁぁぁ!!
(ターニッォン)アーハハハハハハハハハアーハハハハ(ソウトウエキサーイエキサーイ)ハハハハハ!!!!」
↓終盤
「"新"檀黎斗と言う名はもう捨てた。今の私は………檀黎斗"神"だ!」
まぁ、中には製作陣が意識した訳でもないのにギャグのように視聴者に取られてしまったシーンもあるが。で、この二作はどちらも大森P作品であると同時に、両者も視聴者からは絶大な人気を得ている。因みに、『エグゼイド』の檀黎斗の復活はどうやら既定路線だったらしく(貴利矢の復活は後付け)
──真の敵ボスが黎斗ではないというのは当初から決まっていたのでしょうか?
高橋 はい。黎斗が2クール目で退場することは当初から決まっていましたし、その後に復活するときは永夢たちの協力者になることも考えていました。(中略)黎斗は「笑える悪役」としての側面もあったので、正宗が刑務所にいる時点では貴水さんに本当に怖い冷徹なキャラクターをイメージして脚本を書きました。ところが第32話で釈放されてからは黎斗に近い悪役になったので、台本上でも叫ぶ台詞を増やしたりして「笑いの要素もある愛すべき悪役」として正宗のキャラクター造形を設定し直したんです。
『宇宙船 vol.158』より、高橋悠也の談。
「この親にしてこの子あり」とは正にこの事と言わんばかりに、檀正宗も笑いをとるキャラクターになったね…!
↓before
↓after
この理論で行くと、
もし、氷室幻徳のこんな一面が今後本編に定着すれば、彼が人気キャラクターになる可能性は高い。
▼貴方がマスターか
と言う訳で、今週はナイトローグ=氷室幻徳と言う事が明らかに。気になるのはファウストのもう一人の幹部、ブラッドスタークの正体だが、大衆の考察通り、やはり喫茶nascitaのマスターこと、石動惣一説が濃厚ね。只、そうであった場合、スタークは決して許されない(許されてはならない)所業を犯してしまったね…。
子供のスマッシュ化か~!またとんでもない事やらかしたなぁ~!これで仮にマスターが「影からお前達(戦兎&万丈)をバックアップしてやってたんだよ!」とか言い出しても、この汚点は絶対に残るし、最悪の場合、お咎め無しになる可能性も微レ存…まぁ、まだマスターと決まった訳じゃないが、ここまで来てしまうと「正体はマスター」オチは来ないでほしいなぁ…!(実は殺された筈の葛城だった…とかないかな?)
ではこれにて。