レイジング野郎

特撮多めの不定期ブログ たま~に関係無いことも

『アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー』感想+考察

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 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー』の感想です。筆者は前作(『ブレイブ&スナイプ』、『パラドクスwithポッピー』)を鑑賞済です。以下はそれらのネタバレにも気を付けて下さい。それではどうぞ。

▼因縁のCOMBI?

──貴利矢と黎斗の二人がメインタイトルで1本の作品になるのも感慨深いものがあるのでは?

小野塚 何回やるんだって話ですよ!

──あぁ、感慨ではなく、憤りに似た感情が(笑)。

小野塚 俺も大我&ニコ的な可愛い女の子の助手が欲しかったです。なんで俺は、コンビを組むのがいつも黎斗なんだろう?黎斗はデカいし、何考えてるかよくわかんないし、こんな狂ったヤツとずっと一緒にいなきゃいけないのかって……(笑)。

仮面ライダーエグゼイド公式完全読本』より、小野塚勇人のインタビュー

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 マジでいつからこの二人は「コンビ」になったんだ…!?

 檀黎斗と九条貴利矢は「因縁の関係」だった筈では…?貴利矢は黎斗を許す気はないし、黎斗も許しを乞うつもりもない。なのに二人が一緒に映るシーンはコントばかりだし、それを観た視聴者は「この二人最高www」とか言って持ち上げる訳ですよ。まぁそれはさておき、そんな二人が遂に決着を付ける『ゲンムVSレーザー』。果たしてどんな物語になったのか?

▼『ゲンムVSレーザー』は「否定」の物語?

 『ゲンムVSレーザー』では、二つのあることが「否定」された。良い意味でも悪い意味でも。それは何か?

1.命

 厳密には『パラドクスwithポッピー』からだが、黎斗は父・檀正宗に放たれた衝撃的な言葉、それは、
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「黎斗よ、お前はこの世界に生まれるべきじゃなかった。」

 命に優劣を付けないスタンスである筈の『エグゼイド』でまさかこんな言葉が飛び出るとは…!(ドクターの台詞ではないけど)黎斗、めちょっくな反応してましたね~!(それは『hugプリ』)黎斗は「生まれる時代を間違えた」と言っていたけれど、この時代にはまだ、黎斗を理解出来る人間はいなかったんだな。…当たり前か。

高橋 黎斗の所業はお子さんたちにまねしてほしくないもの。岩永くんの無軌道な芝居が、"共感されないゲームクリエイター・黎斗"を確立しました。

▲『仮面ライダーエグゼイド キャラクターブック LEVEL.2 ~SELECT▶PARADOX~』より、高橋悠也のインタビュー。

大森●最後の敵はやっぱり黎斗でしょ!アイツが残っている世の中というのは、ヒーロー作品の世界として正しくないですから。

高橋●番組後半で黎斗は永夢たちに協力していましたが、ゲームマスターの哲学はブレず、改心だけは絶対にさせませんでした。誰にも理解されない信念を貫いて、もう一度悪い黎斗に暴れてもらいたいですね。

▲『宇宙船 vol.158』より、大森敬仁、高橋悠也の対談

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 とは言え、やはり黎斗も一つの「命」だった訳で、それを「否定」してしまう(そして結局やられる)、と言うのは何とも悲しいね。

2.ドクター

 今回、貴利矢は黎斗を止めるべく、ドクターとしての自分を捨てた。どういう事かと言うと、『ゲンムVSレーザー』の予告編でもこんなやりとりがあったが、
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永夢 「黎斗さんを止めるにはムテキで対抗しないと…!」
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貴利矢「ドクターであるお前にあいつの命は奪えない。」

貴利矢は「ドクター」と言う自分を「否定」してもなお、黎斗(ゲンム)と戦った。全てが終わり、黎斗は消滅。貴利矢も静かに眠った…

と思ったら別にそんな事は無かったですね…!

 でも、貴利矢は死なないで正解だったのかも知れない。

▼犠牲はいらない。

──ハッピーエンドは、創り手のみなさんのこだわりですか?
高橋 (中略)ライダーたちが命を落とすというような展開についても、今回は考えていませんでした。犠牲の上に成り立つ救命というのも違うと思いましたし、テレビシリーズのほうでも、いろいろやりましたからね。

▲『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』パンフレットより、高橋悠也のインタビュー

 パラドも、ポッピーも、貴利矢も、『エグゼイド』では皆が生き残ったね(黎斗は消滅したけど)。まぁ、テレビ本編で皆が消滅しなかった理由は「先に『トゥルー・エンディング』を作ってしまったから(全員を出演させてしまったから)」なのだが、高橋悠也のこの考えに乗っかるならば、『アナザー・エンディング』でも誰も死ななかったのは、ある意味必然だったのかも知れない。それにしても、貴利矢が人間に戻る可能性が示唆されるとは…!

──今回の劇場版(注:『トゥルー・エンディング』)では、医療とゲームを扱っていた『エグゼイド』の総決算的な要素が詰まっています。とりわけ医療のパートについては、かなりデリケートな問題に踏み込んでると感じたのですが。

中澤 (中略)ともすれば、難病を扱った作品というのは、悲しいラストで終わりがちなところがあるんですが、『エグゼイド』としてはラストで希望を提示したかった。劇中でも南雲影成のセリフで触れているんですが、実際にはもちろん簡単なことじゃなく、この病気(注:小児脳腫瘍)は家族が一生、関わっていかなくちゃいけない可能性があるんです。それくらい治療は困難なのですが、そういう現状も踏まえたうえで、今後の医学の進歩に懸けるラストにしました。そこに『仮面ライダー』と医療と言うテーマを扱った意味があると思ったので。

▲『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』パンフレットより、中澤祥次郎のインタビュー。

──ゲーム病で亡くなった人の扱いは、どういった経緯でああなったのでしょう?
高橋 (中略)やはりクロニクル編で被害者となった人たちについては、何らかの決着をつけなくてはならないだろうと。でも、安易に「生き返りました!」というのは絶対に違うし、かといって永夢たちが「救えませんでした、ごめんなさい」というのもヒーローとしてどうなんだというのはあったので、悩んだ結果、「今は無理かもしれないけど、未来でなら救えるかもしれない」という描き方にしました。それはまさに、現実の医療がそうですからね。
▲『仮面ライダーエグゼイド公式完全読本』より、高橋悠也のインタビュー。

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 本編のラストは「ぶん投げエンド」と言ってしまえばそれまでだけど、「希望がある」と言うオチは結構「ポジティブ」な考え方よね。『エグゼイド』は「ポジティブ」が目立った作品だったので、貴利矢復活の可能性が提示されたのも、良いのではないのかな、とは思います。そういや、黎斗が「檀黎斗神」から「檀黎斗」に改名したね。『ゲンムVSレーザー』は、バグスターとして蘇った二人が、再び人間に戻るまでの物語だったのかも知れないね。

▼なんて訳で
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 『ゲンムVSレーザー』の感想でした。そう言えば、『トゥルー・エンディング』の最後のシーンでポッピーに「ハッピーエンドだね。」と言う台詞を付け加えた(元々は台本に無かった)のは中澤祥次郎なのだとか。『アナザー・エンディング』が「ハッピーエンド」だったのかどうかは各人の判断に任せるが、少なくとも、「未来に希望を感じる」エンドではあったね。『ブレイブ&スナイプ』の小姫と言い、『ゲンムVSレーザー』の貴利矢と言い。これからも、ドクター達は再生医療の確立を成し得る為に奮闘していくのだろうが、やっぱり、いつかはそれを成功させて大団円を迎えてほしいね。『ゲンムVSレーザー』、楽しかったです。ありがとうございました。4月11日には、『アナザー・エンディング』感想の纏め記事の下に三部作の総括を追記するので、楽しみに待っててください。

▼「ちなみに、楽しい黎斗を見ることができる最後の作品でもあります。」

 これは鈴村展弘の『てれびくん超バトルDVD 仮面ライダーエグゼイド【裏技】仮面ライダーパラドクス』についての発言である。楽しい黎斗を見られるのは『【裏技】パラドクス』が最後か…。
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 『アナザー・エンディング』でも非常に楽しかったです。本当にありがとうございました。

▼2018.04.25 追記

 ここで一つ、『エグゼイド』ファン達の考えを正しておく。『アナザー・エンディング』が一気に三部制作する事が出来た理由は「『エグゼイド』が人気だったから」ではなく(そういう側面もあるが)、「『エグゼイド』本編の終了が1ヶ月早まったから(本編1ヶ月分の予算が余ったから)」であり、これが最たる理由だと言う事は大森敬仁自身が幾つかの媒体で公言している。けれど…

― 今回、反響を受けて復活ということですが、いかがですか?

小野塚:消滅したあとに、もしかしたらまた戻ってくるかもね、という話が出たんですけど、1回花束をいただいてクランクアップしていたので、どうなるか分からない状態で。でも、視聴者の方からたくさんのご意見をいただいたみたいで、それがきっかけになり復活が決まったのはすごく嬉しかったです。すごく珍しい形で再登場ということなので、光栄でもあります。

「仮面ライダーエグゼイド」反響受け異例の復活!劇団EXILEの“注目株”小野塚勇人を直撃「役者冥利につきる」<モデルプレスインタビュー> - モデルプレスより。

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 12話(クリスマス)の消滅後、復活の予定は未定だった貴利矢が復活を遂げたきっかけは「ファンの声(キャラ人気)」なので、こと『ゲンムVSレーザー』に関しては、「『エグゼイド』(貴利矢)ファンの賜物」と言っても過言では無いのかも知れない。因みに、檀黎斗も復活の予定こそあったものの、当初は「40話ぐらい」で復活させるつもりだったのが、これまた「ファンの声(キャラ人気)」が理由で復活が早まったりもしてる。何にせよ、改めてこの二人の人気度は凄まじいものだったんだな、と感じました。

ではこれにて。

『アナザー・エンディング 仮面ライダーパラドクスwithポッピー』感想+考察

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 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーパラドクスwithポッピー』の感想です。当記事は前作『ブレイブ&スナイプ』を鑑賞済、『ゲンムVSレーザー』を未鑑賞という体(てい)で書いています。また、ここでは『仮面ライダーエグゼイド ファイナルステージ』にも触れていますので、これから観る方は逃げてください。それではどうぞ。

▼俺らが組まなきゃ誰と組む

↓ブレイブ&スナイプ

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瀬戸●僕たちは既に自分達が主役のスピンオフがあったので、やるべきことはやりきった感がありました。そしたら、まさかの三部作で、しかも第1弾は二人が主役と聞いて驚きました。

松本●それを知った時から撮影が楽しみだったんですよ。テレビシリーズでも飛彩との関係は特に気合いを入れて演じていたので。

瀬戸●僕も嬉しかったです。「新作を作るならこの組み合わせしかないでしょう!」と期待していました。

▲『宇宙船 vol.159』より、瀬戸利樹、松本享恭の対談。

↓ゲンム&レーザー

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小野塚 今回、全員での出演が実現して、しかも3作品で劇場公開されるのもすごいですよね。さらに僕と岩永くんがそのトリを務めるのも光栄なことだと思っています。『エグゼイド』には大勢のキャストがいて、いろんな組み合わせが可能だったと思うけど、黎斗と貴利矢といえば因縁の間柄ですからね。それだけに『ゲンムVSレーザー』と聞いたときは、めちゃくちゃ嬉しかったです。

岩永 僕も勇人くんとの共演でよかったなって。特に、貴利矢は僕とは真逆の存在だから、お互いがお互いを引き立て合い、とてもいい作品になったと思います。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57』より、岩永徹也小野塚勇人の対談。

 ブレイブ&スナイプは分かる。ゲンム&レーザーも分かる。
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 でもこの二人は如何にも「余り物コンビ」だね…!

甲斐 パラドとポッピーでどんな話になるのか、全然想像つかなかったですね。2人で何ができるんだろうって?

松田 ほかの2組(『仮面ライダーブレイブ&スナイプ』、『仮面ライダーゲンムVSレーザー』)がなんとなく想像つきすぎて、その間のエピソードってギャグ回にするか、息抜き回にしないとしんどい3部作になっちゃうんじゃないかって。

▲『ハイパーホビー vol.7』より、甲斐翔真、松田るかの対談。

 演者の二人にもこう言われちゃってるしw

 でもこの後に甲斐君が「でもバグスターならではの面白い話になったね。」と言ってたね。さぁ、そんな「余り物コンビ」(しつこい!)が主役を張った『パラドクスwithポッピー』はどんなバグスターらしい話になったのだろうか?

▼バグスターと人間
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ポッピー  「永夢は、本気であなたと決着をつけることで、命を奪われる側の気持ちを知ってほしかったんだと思う。パラドなら、きっと分かってくれるって。だって…。」

パラド(『仮面ライダークロニクル』の主人公は俺なんだ…。)

ポッピー  「本当は、永夢に影響されて、永夢に憧れて、永夢と同じような存在になりたいって、思ってたんじゃない?」

グラファイト「パラドが?あり得ない。」

ポッピー  「じゃあなんで、パラドは、ずっと心に拘ってたの?」

パラド(「こんな広いフィールドでゲームが出来ると思うと、心が踊るな。」)(「俺の心を滾らせた!」)

ポッピー  「プログラムされたゲームキャラじゃなくて、心を持つ存在でいたかったからじゃない?ゲーマドライバーで変身出来るようになったのも、永夢と同じ人間でありたかった…。」

グラファイト「いい加減にしろ!俺達バグスターは人間と相容れない。人類は倒すべき敵だ!」

ポッピー  「倒した先に何があるの?人類がいなくなったら、誰が私たちとゲームで遊んでくれるの?プレイヤーの人達とずっと一緒に、仲良く楽しくゲームをして過ごす。そういうバグスターの生き方だってあるって、私はそう信じてる!

▲『仮面ライダーエグゼイド』40話「運命のreboot」より。

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 ポッピーの発言はあまりにもズレている。確かにポッピーの言い分は分かる。だが、これは音ゲーキャラクター(味方側)」目線であり、他のバグスターは皆「敵キャラ」だからである。

大我 「こんなふざけたゲームに、何の意味があるんだ?

パラド「全部お前達人間が望んだ事だろ。娯楽の為にゲームが生まれて、人間のストレス発散のために、敵キャラという存在が生まれた。つまり、バグスターが人間の命を脅かすのも、お前達、人間が、そうさせたからさ。でも俺達は、人間共の駒なんかじゃない。バグスターだってこの世界に生まれた命だ。これはお互いの生存をかけたゲームなんだよ。」

仮面ライダーエグゼイド』26話「生存を懸けたplayer」より。

 バグスター達が人類に牙を向いた理由は「人間に殺されないようにする」為であり、音ゲー出身のポッピーの言動は筋違いよね。
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 しかし、何とこの件に関しては『ファイナルステージ(「約束のDOREMIFA BEAT」)』(脚本:高橋悠也)にてフォローが入る。

ソルティ 「私がエグゼイドに負けたのは、これで何度目だろう?」

リボル  「自分達が仮面ライダーに勝てる日は来るのだろうか…。」

アランブラ「二人とも、精進が足りないようだな。」

ソルティ 「!図に乗るな!アランブラ!」

リボル  「貴様だって時間の問題だぞ!」

(ケンカを始める三人)

バガモン 「ケンカは良くないガ!」

ソルティ 「なんだ?何やらしょっぱい匂いがするな?」

バガモン 「ケンカは残酷なケチャップ…いや、残酷な血が流れるガ。」

リボル  「貴様は誰だ!」

バガモン 「『ジュージューバーガー』の敵キャラ、ダブルチーズバガモン!作のお蔭でパワーアップしたんだガ。」

ソルティ 「作とは?」

バガモン 「このゲームを開発した幻夢の社長。作からの置きピクルスを読むガ。」

リボル  「ん?なになに?プレイヤーとバグスターが楽しく遊べるように。」

バガモン 「だから、仲良く仲良く。」

ソルティ 「実は、ここだけの話、私は仮面ライダーとまた戦えた事が楽しかった。

リボル  「奇遇だな。実は、自分も。

アランブラ今この時こそが、我々のあるべき姿なのかも知れないな。

▲『仮面ライダーエグゼイド ファイナルステージ』より。

 まぁ、「それでいいのか?」とは思うけどな…!

 と言う事は…
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 『ブレイブ&スナイプ』で倒されたラヴリカも、内心喜んでたって事!?

 いきなり突っ込みから入ってしまった…!「良い!」と思った点も上げなければ…!

▼日常─nichijou─

 『パラドクスwithポッピー』で好きだったシーンは(ブラック)パラドと永夢が様々なゲームで対決していたところ。『ブレイブ&スナイプ』の飛彩と小姫の食堂でのシーンもそうだけど、やっぱり日常描写は良いね。キャラクターの魅力をよく感じられる。

──『エグゼイド』はストーリー的に完成度が高いと思いますが、何かやり残したことはありますか。

高橋 やり残したのは、キャラクターの日常ですね。家族の話とか、食べ物は何が好きとか。

大森 今回は放送がひと月短くなったんですが、9月ももしあったら、日常篇をやりましょうと話してましたね。

▲『仮面ライダーエグゼイド 超全集』より、高橋悠也、大森敬仁のインタビュー。

井上 俺はヒーローとしてのキャラ付けよりも、個人としてのキャラ付けのほうが大切だと思ってるよ。戦ってるときじゃなくて、むしろ日常がどんなやつなのかってこと。ヒーローとしてのキャラ付けを今の時代にやっても意味がないよ。

虚淵 日常ですか。

井上 よく日常を描かないヒーロー物もあるんだけど、つまんないよね。要は世界に入っていくととっかかりになるのが日常じゃない。ものを食べるシーンとかね。今は食いもんでキャラを売ることはやりつくしてる感があるけど、昔からよくあったでしょ。戦隊ものにおいて「カレーが好き」とかさ(笑)
▲『ヒーロー、ヒロインはこうして生まれる アニメ・特撮脚本術』より、井上敏樹虚淵玄の対談。

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 『エグゼイド』ってキャラクター重視っぽい作風の割にはあまり「日常」が描かれなかったんよな。まぁ、病院職ものだからなのかも知れないけど。パラドと永夢のゲーム対決は、バグスター育成シミュレーションゲーム『バグスターをつくるぜ!』の一環なので、厳密には「日常」ではないのだが、「二人がゲームで遊ぶ」と言う描写は予告で見た時よりも新鮮に感じて良かったです。でもこのシーンのパラドはブラックパラドなので、モノホンのパラドと永夢がゲームで遊んでいる様子を見たい人は『てれびくん超バトルDVD 仮面ライダーエグゼイド【裏技】仮面ライダーパラドクス』を観よう!(というか、黎斗の罠だったとは言え、『アナザー・エンディング』の事件の発端は永夢&パラド(の煽り耐性の低さ)のせいなんだよなぁ…!)

▼と言う訳で
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 『アナザー・エンディング』の新キャラ、八乙女紗衣子がパラド達に放った言葉(お前らは人間様の奴隷なんだよ!!)はある意味、一般人の本来の考えそのものだったのかも知れない。永夢は「ゲーム病も僕って言う人間の個性」と言っていたけれど、まぁそりゃあ人間にとっては「ウイルス」なんて存在はあってほしくないものだし、ましてや紗衣子先生はドクターである(また、父親である財前美知彦がバグスターの犠牲になっている)為、そんなものは撲滅したいに決まってるのよね。…と言うか、財前が死んだのは確かにバグスターウイルスに感染したせいだけど、財前を利用したのは檀黎斗なんだし、そっちも恨むべくなんじゃない!?(それともその事は知らなかった?)

 人間がウイルスを受け入れる、また、ウイルスが人間を受け入れる、と言う展開は冷静に考えると結構可笑しい。「病気」と言うものを好意的に捉える人間はいないだろうし。だが、そんな水と油な双方を繋げたのは、「心」と言う存在なのだな、と思うと、『パラドクスwithポッピー』は『エグゼイド』が描いてきた事の総括だったのかな、とも感じました。『パラドクスwithポッピー』、楽しめました。次回は遂に最終回『ゲンムVSレーザー』。楽しみに待つとします。

▼パラドは死ぬ予定だった

 パラドは当初、本編内で退場する予定だったのをご存知だろうか?

HH 当初はパラドは途中退場させる予定だったのですか?

大森 悪者であっても仮面ライダーなので、信念で行動してきたものがあって、それを突き返されて理解したときに反省しながら倒されるというのが当初の予定ですね。パラドがいなくなって永夢が奮起するみたいなイメージでしたが、それが変わって今のような形になっています。

▲『ハイパーホビー vol.4』より、大森敬仁のインタビュー。

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 パラド(と、ポッピー)が最終回で復活した事については賛否両論あるが、個人的には「まぁ、良いんじゃない?」と、最近思うようになった(自分は最初は「否」の立ち位置だった)。その理由は…次回作『ゲンムVSレーザー』の感想記事にて書こうと思います。

甲斐 どうしてパラドは生き残ることができたんですか?

大森 先に映画を作っちゃったから。

飯島 そんな(笑)。

甲斐 でも個人的には散ったほうが格好いいなって思ってたから。

大森 みんな散りたがるよねー。

▲『ハイパーホビー vol.4』より、大森敬仁、飯島寛騎、甲斐翔真の対談。

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 まぁ、パラドが生き残れたのはこんな理由なんだけどな…!

▼2018.02.18 追記

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 グラファイト(町井祥真)の出番、あれだけかよ!?!?

 

ではこれにて。

ITINEN

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 レイジング野郎のブログが今日で一周年を迎えました。ここまで続ける事が出来たのは偉大なる『仮面ライダー』と、このブログを見てくれている皆様のお蔭に他なりません。本当にありがとうございます。

↓丁度一年前の記事です。…文体が全然違う!!!

 一年で読者6人か…。ペースとしては早いのか遅いのか…。まぁ、見てくれる人の数は特に気にしてはいないけど…、コメントはもっと沢山欲しい!!!!誰か俺と共に語り合ってくれ~!!!!!…まぁそんな訳で、これからも無理の無い程度に更新していければな、と思います。これからもよろしくお願いします。

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』21話「ハザードは止まらない」感想+考察

▼視聴者って所詮そんなものか
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 これは白倉伸一郎が自身のトークイベント『白倉伸一郎プロデュース作品を振り返る』にて発した言葉である。概要はこうだ。『555』の劇場版『パラダイス・ロスト』の先行試写会の時、乾巧がウルフオルフェノクに変身したシーンを観た観客がどよめいたと言う。これは乾巧がオルフェノクであると言う事実を観客はどう捉えれば良いのか(嬉しがるも違う、悲しがるも違う)と言う変な衝動に駆られたからだろう。しかし、よく思い出して欲しい。仮面ライダーファイズに変身出来るのがオルフェノクだけだったり、1話でオルフェノクを目の当たりにしても何も驚かないし、啓太郎が巧に近付くとくしゃみをしたりと、あまりにも「バレバレ」なシーンが多数に存在した。存在したのに、いざ巧がオルフェノクに変身すると、まるで「全く予想してしていなかった!」と言う反応を起こす観客達。これを見た白倉伸一郎「良くも悪くもお客さんって分かってくれないんだ」と感じたのだと言う。

 何故、観客(乃至『555』視聴者)は乾巧=ウルフオルフェノクと言う事に気付けなかったのか?それは当時のライダーファンの中で「ライダー=怪人ではない」と言う固定観念があったからに他ならない。仮面ライダーは怪人を倒すヒーロー!変身者が怪人な訳が無い!」と言うのが思っていなくても「そういう風」に視聴者の頭の中に刻まれてしまっていたが故に、『パラロス』のあのシーンは大半が驚いたのだろう。

 因みに、乾巧を演じた半田健人は「巧がオルフェノク」と言う事には最初から気付いていたらしい。最も、半田健人は特撮ヒーローものを全く観ないで育った男であるのだが。もしかすると、ライダーをよく知らない「一般人」程、この展開には気付けたのかも知れない。

半田 これはよく話してますけど、僕は1話の台本をもらった時点で、巧って実はオルフェノクなんじゃないかって気づいてたんですよね。まずちらっと思ったのは、オルフェノクが目の前に出てきたときに、動揺しなさすぎでしょっていうね(笑)。

 もともと彼にファイズっていう特別な力があるなら別ですけど、あんな得たいの知れない、この世のものとは思えない怪物が現れたときに、パンツが入ったバッグを気にしていられる余裕は、よほどのバカか、やっぱり自分がそうなんじゃないかって。

 だから、映画で巧がオルフェノクになるって台本を読んだときも「だよね」って思いましたね。

▲『永遠の平成仮面ライダーシリーズ 語ろう!555・剣・響鬼』より、半田健人のインタビュー

▼でも、今はそうじゃない。

 しかし、この2018年現在ではそうはいかない。と言うのも、「主人公が異形の者」と言う事象は、もうこの現代には珍しくないからだ。

──(中略)まず、序盤から謎の開示が早いなと言う印象がありまして。戦兎自身の謎や龍我に絡んだこともなんですが、マスターの正体があそこまでガッツリと描かれたのは予想外でした。

大森 全部そのあたりは最初に武藤さんが構築してくださったストーリーラインなんですが、去年の『エグゼイド』と比べてもさらにどんどん謎を明かすのが早くなっていて、それは我々もいいことだと思っています。というのも、もう謎だけで話を引っ張っていく作り方って、ちょっとしんどいんですよ。これは『エグゼイド』のときに高橋(悠也)さんとお話したんですが、今はネットの時代ですから、謎を仕込むとそれを解きたがる人が次々に現れて絶対にバレちゃうんです(笑)。そんな状態で話を続けていくのって、恥ずかしいじゃないですか。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57 2018 WINTER』より、大森敬仁のインタビュー

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 大森作品を例に上げると、嘗ては仮面ライダードライブ/泊進ノ介はロイミュードなのではないか?」と言う予想がネット上に飛び回った事があった。結局、その予想は「はずれ」ではあったのだが、確かに、今の時代は有る事無い事様々な考察がネット中に広がる。どれだけ捻った謎を仕掛けても、大抵の場合は先に誰かしらに当てられてしまうのがオチだ。

 それでも『ビルド』は、「桐生戦兎=葛城巧」や、「ナイトローグ=氷室幻徳」、「ブラッドスターク=石動惣一」等々、「○○の正体は○○だったんだよ!」と言う予想があまりにも容易且つ正解してしまう。ネットが有ろうが無かろうが、これは誰もが分りきっていた展開だろう。
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 何故これ程までに考察が簡単なのか。それは、今が2018年だからであり、『ビルド』が平成仮面ライダー19作品目だからである。

▼だからバトルで勝負する

 「『ビルド』が最近面白くなってきた」と下の記事に書いた事がある。

 

──確かに、今はあっという間にネット上で"解析班"が立ち上がりますからね。かといって予想外の展開にこだわりすぎると、かなり不自然な話になるんじゃないかと。

大森 まったくその通りだと思いますよ。あまり無理な展開になるのも本末転倒ですから。武藤さんもそこは同じように考えられていて、「謎」と呼ばれる要素はほぼ年内ぐらいで回収しようという思いはあったみたいで、マスターの話と戦兎の正体に関わる龍我の冤罪はそこで解決してしまおうと。それで次の第2章は「バトル」でいくんだと明確におっしゃられてましたね。実際にはパンドラボックスや美空のことなど、多少の謎は残っていますが、以降は謎解きよりも「どっちが勝つんだこのバトル」と言う見せ方がいいんじゃないかということです。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57 2018 WINTER』より、大森敬仁のインタビュー

 好みの話になるんだけど、個人的にはそれで正解だったと思っている。謎では「感動」は出来ないからだ。第2章は「ビルド&クローズVSグリスwith三羽烏とそのドラマに重きが置かれている為、第1章よりも自分は楽しめている。戦兎の正体は葛城だと予想出来ても、ビルドVSグリスはどんな結末を迎えるかは予想出来ないしね。
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 そして始まってしまった代表戦。果たして勝負の結果や如何に。

 

ではこれにて。

『アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ』感想+考察

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 Vシネマ仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ』の感想です。公開初日までには書き終えられた…!それではどうぞ。

▼フォーゼに涙ラインは"ある"
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 フォーゼは「涙ラインが"ない"」とよく言われる。これは『フォーゼ』でチーフデザイナーを担当した田嶋秀樹のこの発言が原因である。

――フォーゼのデザインでは、仮面ライダーに共通していたトレードマークの一つがなくなったと聞きました。

ライダーが泣いているようにみえる「涙ライン」といわれる線です。これまでのライダーのマスクには、ほぼすべてにこのラインがありました。仮面ライダーは同族(怪人)と戦わなければならない運命を背負ったヒーローですから、その悲しみをデザインに投影して、仮面に涙が描かれているんですね。いままで伝統的につけてきた記号なので、つけるか否か最後まで迷ったんですが、フォーゼではあえてこれをなくしました。

企画自体が飛びっきり明るい学園宇宙もの!というものですし、ちょうど僕の誕生日の3月11日にあんなに大きな震災があって、みんな笑顔をなくしている時期に正義の味方が泣いてちゃダメだろうと。こんな時代だからこそ、仮面ライダーは元気や笑顔を届けなきゃいけない。そんな理由があって、伝統の涙ラインは今回なくしました。フォーゼに関しては泣かせたくなかったんです。

朝日新聞GLOBE|ヒーローは地球を救うより

 しかし、『フォーゼ』チーフPたる塚田英明的にはフォーゼのマスクにはちゃんと涙ラインが"ある"のだと言う。でも確かに、フォーゼは別に涙を流さないライダーじゃあないよね。

塚田 難しい質問ですね。……まず基本として決まっているフォーマットがありますよね。

 ベルトで変身する、仮面を被って、バイクに乗って、単体で戦うヒーロー。必殺技はキック。さらに根っこが悪と同根で、悪から派生した正義である、ということや、異形の悲しみを表現した「涙ライン」がマスクに刻まれているとか。

「フォーゼ」にはないと言われていますが、黒い顔面と白いヘッドの境目が涙ラインだと僕は解釈していて、泣きながら戦う悲劇性のあるヒーローである……とたくさんあるんですが、それらすべてを内包したヒーロー像が「仮面ライダー」だと認識しています。

▲『仮面ライダーフォーゼの教科書』より、塚田英明のインタビュー

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 ここ(赤い線)の事!?それはちょっと無理が無いかぁ~!?そんな訳で、『エグゼイド』のあのマスクを見た時、塚田英明は大森敬仁を怒ったらしいw

――響鬼やフォーゼのデザインにも驚かなかった濃いファンも今回ばかりは驚いたと聞いています(笑)。
 本当ですか?やったぜー!(笑)でも『W(ダブル)』や『フォーゼ』のプロデューサーである塚田(英明)さんからは怒られてしまったんですよ。わざわざ僕のデスクまで来て「レベル1はまあいいけど、レベル2のあの目は許せん!」とだけ言って去って行きました。塚田さんもWやフォーゼで斬新なデザインに挑戦していますけど、仮面ライダーらしい複眼にはこだわっていましたからね。それについてはもう「すみません」と(笑)。

▲『宇宙船 vol.154』より、大森敬仁のインタビュー

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 『エグゼイド』ライダーズのマスクに涙ラインが無いのは意図的なものなのか単純に考えてなかったのか、将又、塚田英明と同じく大森敬仁的には『エグゼイド』ライダーズにも涙ラインがあるつもりなのか、それは定かではないが、仮に「ない」とするならば、『エグゼイド』最終回の飛彩のこの台詞は生まれるべくして生まれた言葉なのかも知れない。
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飛彩「もう、涙はノーサンキューだ。」

▲『仮面ライダーエグゼイド』45話「終わりなきGAME」より

 飛彩の彼女、小姫が彼を好きになった理由は「直向きにドクターを目指す飛彩を尊敬していた」からだったのか。飛彩は父親(鏡灰馬)の背中を見てドクターを志したので、そんな飛彩が今度は憧れられる側になった(なっていた)んだな、と思うとクるものがある。今作品で小姫の復活の可能性が示唆されたのは個人的には良かったです。まぁ、『エグゼイド』の後夜祭で「クロノスのリセットの影響で消滅した小姫のデータは戻っているかも?」とは高橋悠也が暈しながら言ってたけど。何と無く、『エグゼイド』にはバッドエンドは似合わない感じしない?と言うより、今までがハッピーエンドだったから、今回もそうで良かったな、と思います。『エグゼイド』チーフP大森敬仁も「バッドエンドを期待している人が多すぎて(笑)、「やめて!」と思うわけで……」なんて言ってたしw 

▼大我は一生変わらない

 『エグゼイド』43話「白衣のlicense」の永夢の台詞を覚えているだろうか?
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永夢「医者の不養生は良くありませんよ。ドクターは大勢の患者の命を預かる身なんですから。忘れちゃいけないんです。患者の命を救うためにも僕達ドクターこそ生き抜く責任がある事を。」

▲『エグゼイド』43話「白衣のlicense」より

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 永夢の言葉は1ミリも大我には響かなかったようですね…!

 ニコちゃんが大我に「あんたって一生変わんないの!?」みたいな事を言ってたけど、その通りだな…!『アナザー・エンディング』を撮った鈴村展弘はこう言っていたけど、

A4 (中略)もともと仮面ライダーのテーマのひとつである、人間の自由のために自らを犠牲にして戦う悲しみのヒーロー、それがエグゼイドにおける仮面ライダースナイプだと考えました。なので、この作品(注:『仮面ライダーエグゼイド【裏技】仮面ライダースナイプ エピソードZERO』)を観て大我の見方が変わってくれれば私的には成功だと思っています。(中略)大我が血を吐きながらも戦うと言うのは私が血が好きなわけではなく(笑)、それだけ体に負担がかかりながらも他人のために戦い続ける悲しきヒーローを描きたかったんです。

▲『仮面ライダーエグゼイド公式完全読本』より、鈴村展弘のQ&A

確かにそうなんだけど…これだと何と言うか…43話のあのシーン(永夢の言葉)が「良い台詞だ、感動的だな、だが無意味だ。」になっちゃうのよね。「ドクターでありたいんだ…!」と言う割には大我はあまりにもドクター然としていないのよな。これは上記の台詞を放った永夢にも言える事なんだけど。「お前が言うな!」とは以下の記事に書いている。

  でも鈴村展弘の言う通り、それが"花家大我"と言うキャラクターなので、ある意味「ブレが無い」とも言える。大我は終始「一貫」したキャラクターだったよね。だから大我の事も大好きです(そういう話だったの?)。

▼そんな訳で
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 『ブレイブ&スナイプ』、悪くは無かったんじゃあないでしょうか。『エグゼイド』は「希望を諦めない(運命は変えられる)」作品だと思うので、今作のオチは割と好きでした。演出面に関しては…、
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 なんでこのテロップ使ってくれなかったの!?(泣)

 好きなのに!好きなのに!!(知らん)そんな訳で、『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』第一部たる『ブレイブ&スナイプ』、楽しませて戴きました。ありがとうございました。次回、『パラドクスwithポッピー』も楽しみにしています。宜しくお願いします。

▼本編でやれ!!

 鏡飛彩役の瀬戸利樹、花家大我役の松本享恭は『エグゼイド』本編についてこんな事を言っていた。

松本 (中略)飛彩のほうは小姫と出会うシーンが描かれていたよね。

瀬戸 ようやくちゃんとね。

松本 それまでホントに……。

瀬戸 ね。何も描かれてなかったから。

松本 ……ただのヒドい男でね。

瀬戸 (笑)。

松本 いや、ホントにそうじゃない?なんでこんな人と付き合ってんだろうという見え方だったと思うんだよね。

瀬戸 まぁ、本当にそうなんだけどね。だからこそ、これを観ていただくことで、飛彩と小姫の関係が完結するのかなと。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57 2018 WINTER』より、瀬戸利樹、松本享恭の対談

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 「本編でやれ!!」とはVシネマ作品を観賞した人間の常套句である。恐らく今作も御多分に漏れずそう言われる事となるだろう。でもきっと、このVシネマの為にわざとストーリーを残しておいたんだろうなぁ~!

──来年春に発売するVシネマ仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』についてもお聞かせください。

高橋 Vシネマ用にストーリーを残しておくようなことは考えずにテレビ本編をかき切ってしまったので、Vシネマの脚本を考える段階になって「しまった!やることがない!」と慌ててしまいました(笑)。

▲『宇宙船 vol.158』より、高橋悠也のインタビュー

 全部後付けかい!!!

 しかし、世の中には「あえて」それ(描写)を"やらない"と言うやり方もある、と言う事も皆様に知って戴きたい。その作品と言うのは…まだ感想記事を執筆中なので今暫くお待ち下さい。…大分前から投稿予告をしているアレですw(早く書けぇ~!!!)

▼2017.03.01. 追記

Q5 担当回の演出的なポイントやこだわり。

●第13話「豪快!自由な男!」

●第14話「絶景!地球の夜明け!」

 (中略)眼魂が憑依した人間はカラーコンタクトで目の色を変えました。これは眼魂が目玉モチーフということと、憑依したというわかりやすい変化。そして、憑依前の長正という人物に眼鏡をかけさせたので、憑依して龍馬になった際は眼鏡を上にあげて印象を変えました。

▲『仮面ライダーゴースト公式完全読本』より、鈴村展弘のQ&A

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 長正さんのキャスティングは素晴らしかったね。正直、ここまで見た目を変えなくても十分に二役に違いを見せれていたと思う。成程、鈴村展弘は「わかりやすい」を重視する監督なんだな。でも…、その「わかりやすい」が少し極端な事も屡々あるのよな…(笑)。

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 きっちり布団を畳んで病院から消えるチェイスを演出したのは鈴村展弘です(笑)。

Q6 担当された第23・24話の演出的なポイントやこだわりをうかがえますか?

A6 (中略)チェイスのいなくなった病室でチェイスらしさをなんとか表現したかったので、お世話になった霧子への気持ちを畳んだ布団で表現しました。

▲『仮面ライダードライブ公式完全読本』より、鈴村展弘のQ&A

 え?『アナザー・エンディング』の感想なんだから『エグゼイド』の事を書けって?
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 『【裏技】ブレイブ』で瓦礫に潰されて動けなくなっている二人(みずき、さつき)を助ける時、最初に額の傷の手当てをした飛彩はかっこよかったですね!

 「治療」と言う描写を「わかりやすく」しようとした結果がこれなの!?や、やりたい事は分かるんだが…そいつぁちょいとズレちゃあいないかぁ~!?もっと他にあったんじゃあないか…!?

 え?『ブレイブ&スナイプ』の感想なんだから『ブレイブ&スナイプ』の事を書けって?
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 こりゃあ幾ら何でもあからさま過ぎるでしょ~!!w

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』20話「悪魔のトリガー」感想+考察

▼思うが故の破壊

 『ビルド』に登場する仮面ライダーは皆、自己犠牲をしている。理由は「誰かを思うから」であり、しかしその「思い」は結果として更に「戦争」「破壊」を劇甚させてしまっている。悲しい展開なのだろうが、自分はあまり悲しくなれないのが現状。今回はその理由をつらつらと。

▼もっと迷惑だよ!
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 現在、仮面ライダー達が使っている変身アイテム(スクラッシュドライバー、ハザードトリガー)はどちらも、使用者の身体に危険を及ぼす可能性のある正に「禁断のアイテム」だ。ビルドのベストマッチフォームやクローズ、スパークリングにデメリットが無かったのは、この展開の為だったのかも知れない。

 「誰かの為に自身を懸けて戦う」、その展開(考え)自体は良いのだが、問題はデメリットの内容で、スクラッシュドライバーの場合、
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戦兎「スクラッシュドライバーは、ボトルの成分をフルに使える変わりに、ネビュラガスの影響をもろに受ける。その副作用は、パンドラボックスの光を浴びた症状と同じ。変身する度に、好戦的な気質が剥き出しになって、どんどん戦いに取り憑かれるようになる。

▲『仮面ライダービルド』18話「黄金のソルジャー」より

 ハザードトリガーの場合、
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葛城「このハザードトリガーは、ライダーシステムを飛躍的に向上させる拡張アイテムだ。だが、同時に危険も伴う。戦闘が長くなると、脳が刺激に耐えられなくなって、理性を失う。その瞬間、目に映るもの全てを破壊する。

▲『仮面ライダービルド』20話「禁断のアイテム」より

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 他人に危害を及ぼすようなデメリットなのになんで自分を犠牲にした気になってるの?

 三羽烏(赤羽&青羽&黄羽/キャッスル&スタッグ&オウルハザードスマッシュ)の境遇なら分かる(倒されれば消滅する)。他人に迷惑が掛からないからだ(「自分ら(三羽烏)が死ねば相手(猿渡)が悲しむ(迷惑が掛かる)」という突っ込みはここでは無効とする)。しかし、戦兎の為に万丈がスクラッシュドライバーを使えば、蓄積された闘争心から街や戦兎を傷付けるかも知れないし、万丈の為に戦兎がハザードトリガーを使っても、自我を失い街や万丈を破壊してしまうかも知れない。「自分が『思う人』を殺めてしまう危険のあるアイテムを『思う人』の為に使う」と言うのがよく分からない。何を考えて使っているんだ…?

 だが、スクラッシュドライバーとハザードトリガーの共通点は、その副作用が発生してしまう条件が「使い続ける事」だと言う事。もしかすれば戦兎は副作用をなるべく受けないよう、加減はするかも知れない。只、万丈の場合はそれが無いのが問題だ。「馬鹿だから分かってない」じゃあ済まされない事態に成りかねない。戦兎も万丈タイプじゃなければ良いが…(そういう問題でもない!)。
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  「互いが互いを思う気持ちが戦争を加速させる」と言うのを書きたいのは分かる。只、ちょっと下手い…。なんとかして納得のいく回答を提示して戴きたい所。

 

ではこれにて。

Vシネマ『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』感想+考察

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 ここは『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』の感想記事…を纏めた記事です。と言う訳で、『アナザー・エンディング』の三部作(『ブレイブ&スナイプ』、『パラドクスwithポッピー』、『ゲンムVSレーザー』)の感想記事をこの記事に溜めていこうと思います。また、「コンプリートBOX」が発売されるタイミング(4月11日)に『アナザー・エンディング』の総合感想をこの記事の下に書こうと思うのでそちらも宜しければ。(総合感想の追記は「4月末」に変更になりました。ご了承ください)それじゃあ、これから約3ヶ月、ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!

▼2018.02.03.『ブレイブ&スナイプ』

 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ』の感想記事を投稿しました。

▼2018.02.17.『パラドクスwithポッピー』

 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーパラドクスwithポッピー』の感想記事を投稿しました。

▼2018.03.03.『ゲンムVSレーザー』

 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー』の感想記事を投稿しました。

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 さて、ここから先は『アナザー・エンディング』の総合感想になります。別に繋がってる訳じゃないけど、予め三部作其々の感想に目を通してから下に進んで下さいね。それではどうぞ。

▼檀黎斗と言う存在

 ──三部作のストーリーがつながっていて、黒幕が檀黎斗であるという部分については?

高橋 大森さんの最初の企画書の段階から「黎斗の脱獄」というのがありましたよね。Vシネマでいきなり、また新しい敵が出てきても、観る側としても「誰だよ」という感じになるだろうし、そもそも「諸悪の根源」のはずの黎斗が生き残っているというのが、作っている我々としても……(笑)

大森 そうですね。「なんであいつは生き残っているんだ」という話はずっと出ていたんです。あれだけ悪いことをしていたわけですからね。やっぱり黎斗は消えなくちゃいけないだろうと。

仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』コンプリートBOX ライナーノートより。

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 『アナザー・エンディング』は極論を言うならば「檀黎斗を消す為の物語」である。檀黎斗と言う存在は『エグゼイド』の世界にあってはならないもの。製作陣はそう言う解釈でこの三部作を作った。仮面ライダーレーザー/九条貴利矢に「ドクター」の肩書きを捨てさせても尚。

 黎斗との決着は、そもそも永夢達ドクターにはつけられないものでした。本編で黎斗が暴れた時も、永夢が「罪をつぐなってください」「ドクターだから命は奪えない」と言ったように、白衣を着ている人たちにさせたくなかった。貴利矢もドクターではありますが、監察医は人の命を救う職業ではなく、遺体を調べる職業であって、永夢たちとは別軸のドクター。立場的な意味でも貴利矢は黎斗の相手として適任で、バグスターになって一度は人間としての命を失っていることもあったので、やはり彼にしかできないんです。最終決戦の前には自らの意思で白衣を脱ぎ、永夢に預けた瞬間から、ドクターという肩書きも完全に捨てて。

▲『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー オフィシャルムック ~SELECT▶LIFE~』より、高橋悠也のインタビュー。

 ここでは「果たしてその解釈は正しかったか否か」について書いていく。

▼檀黎斗は消滅して良かったのか?

 「檀黎斗は消滅して良かったのか?」その答えは誰に問い掛けるかによって変わってくる。先ずは「『エグゼイド』の世界の人間達」にこの問い掛けをしてみる。上記の通り、この世の中には檀黎斗と言う存在は「あってはならないもの」である。貴利矢も言っていたが、檀黎斗がいる限り、人類の脅威は無くならない。となると、その世界の人間達にとっては、問い掛けの答えは"YES"となる。

 では次に、この問い掛けを『エグゼイド』の主人公、宝条永夢にしてみよう。
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パラド「人間は一度死んだらそれまで。そんなもん救うなんて、無理ゲーにも程があるだろ。(中略)お前の大好きなゲームなら、死んだってコンティニュー出来る。白衣なんて捨てて、気軽にゲームを楽しめよ。」

永夢「ふざけんな!お前達のゲームのせいで、貴利矢さんは死んだんだ!」

パラド「落ち着けよ。アイツを殺ったのはゲンムだ。(中略)ドクターでいる限り、人間の死は避けて通れない。お前に耐えられるのか?」

永夢「耐えられる訳ない。誰かが死ぬのなんて。誰も死なせたくない。

パラド「人間の命すらも、ノーコンティニューで救うって訳か。」

▲『仮面ライダーエグゼイド』13話「定められたDestiny」より。

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大我「何がドクターだ!アイツをぶっ潰すチャンスだったんだぞ!」

飛彩「俺達ドクターの仕事は、人の命を奪う事じゃない。」

ニコ「はぁ?アイツをぶっ倒さなきゃまた誰かが犠牲になるの分かんないの?」

大我「あの男の命か、大勢の命か、お前はどっちを取るんだ?」

永夢「命に優先順位なんてつけられない。

▲『仮面ライダーエグゼイド』23話「極限のdead or alive!」より。

 命に優先順位なんてつけられない永夢なら間違いなく黎斗を殺める事は出来ない。貴利矢は「ドクターであるお前にあいつの命は奪えない」と言っていたけれど、ドクターだろうとなかろうと、永夢なら黎斗を倒す事は出来なかっただろう。消えようとする黎斗を見て泣いていたもんね。と言う事は、永夢のアンサーは"NO"と言うことになるね。

 次は同じ問い掛けを視聴者にしてみる。言わずもがな、檀黎斗は『エグゼイド』ファンからの人気は高い。「死なないで欲しかった」と言うファンも多かっただろう。でも、中には「ちゃんと消滅するべき」と言うファンもいるだろうね。視聴者の死生感の違いが、両派に別れる原因だ(黎斗がやってきた事も理由としてはあるが)。そうなると、視聴者達の答えは"DRAW"(引き分け)と言う事になる。

 さて、こういった結果が出た中で、檀黎斗は消滅し、「死なないで欲しかった」派の視聴者と永夢にとっては望まない結末を迎えてしまった。…かに思えたが…?

黎斗「私のゲームに、終わりはない。」

▲『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー』より。

 まさかまさか、最後の最後に黎斗は「まだ死んでいないかも知れない」と言う事を視聴者に示唆させたのだ。

 皆さんは『ゲンムVSレーザー』をご覧になるまでは、黎斗と貴利矢の両方が消滅するのか、もしくは一方が消滅するのかと予想されるでしょうが、結果はだいぶ違ったものになっていると思います。ただ本当のラストシーンは、悲壮感がただようものにはしたくありませんでした。未来への希望のある終わり方というか、「あなたたちはやはり喧々諤々やっていくのね」という余韻を残す終わり方にしたかったんです。まさに医療に終わりがないように。

▲『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー オフィシャルムック ~SELECT▶LIFE~』より、高橋悠也のインタビュー。

 ここで、『エグゼイド』チーフP、大森敬仁のスタンスを振り返ってみる。

――お2人を「仮面ライダー」の世界に引き入れたキーマンといえば、東映の大森敬仁プロデューサーですが、大森さんとご一緒にお仕事をされた印象はいかがですか。

高橋:頭の回転がすごく早い方だと思いましたね。とても仕事がやりやすい一方で、せっかく書いてきた原稿を容赦なくバッサリいかれるときもありました(笑)。それは、『エグゼイド』の物語をより面白くするための「かじ取り」なんですけれどね。常に作品の全体像や、ここから先のことが見えている人なんだと思っています。

武藤:出会ったときの印象は、忙しい人だなあと。それは『エグゼイド』を作りつつ、同時に『ビルド』の企画を立ち上げていたからだったんですけれど。一緒にやってみて思ったのは、非常にクレバーというか、高橋さんがおっしゃったように物事を常に俯瞰で見ることのできる方だということです。シナリオを書く側としては、世界観に没入していく、物語に入り込んでいく部分があるのですが、大森さんは常に「視聴者の視点」でどう見えるかを突き詰めてくるんです。ただ、意外と脚本家の「やりたいこと」を壊すことなく、ホン(脚本)を読んで「こいつはこういうことをやりたいんだな」と理解し、やるためには「こうしたらいいんじゃないか」と、プラスの考え方で変えていくことが多いですね。

『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』ビルド武藤将吾&エグゼイド高橋悠也の脚本家対談 - 夏映画ビルドの伏線、ライダーを書く魅力に迫る (3) 休日の朝とは思えない展開の速さ、情報量の多さ | マイナビニュースより。

 『エグゼイド』は「視聴者の見たいものをやってくれている」とは下の記事に書いた事がある。

 『エグゼイド』世界の人類にとっては檀黎斗が消えて嬉しいが、彼の死がゲーム病によるものである以上、再生医療による復元の可能性も十分にある為、永夢にも希望がある。また、視聴者にとっても檀黎斗が(一旦)消滅した事に喜ぶ者もいれば、まだ生きているかも知れない事実に喜ぶ視聴者もいる。

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 「檀黎斗は生きているのか死んでいるのか分からない」と言うラストは、『エグゼイド』にとってこれ以上ないベストな結末だったのかも知れない。

 …え?黎斗が生きている可能性があるなら『エグゼイド』世界の人々はまた怯えるんじゃないかって?ラストシーンで黎斗は貴利矢の前にしか現れてないし、多分皆は黎斗は消えたと思ってると思う…。…え?黎斗が生きている可能性があるなら「檀黎斗は死ぬべきだ!」と言う視聴者が報われないって?…小説を待て!!(ェ)
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 こうなると、小説でも黎斗は復活するべきじゃない気がする(過去が語られるのは良いけど)。

岩永 僕は黎斗の最期については、次のステップに行くために「ライフ」という概念を越えたいという想いもあったんじゃないかなと感じているんですよ。だから消滅して終わって、その後の余白が残っているという今の結末は、とてもよかったな、と。そんな捉え方をしています。高橋 なるほど。その捉え方は、まあ、当たらずも遠からずと言うか……実は今ちょうど『エグゼイド』の小説を書いていまして。

岩永 ええっ!?知らなかったぁ……!(この対談は、小説『仮面ライダーエグゼイド ~マイティノベルX~』の情報が発表される前に収録されました)

高橋 そこで黎斗の「次のステップ」についても書いています。トリロジーで行くところまで行って消滅した彼の存在がその後の未来にどんな影響を与えているか、というところですかね。

岩永 うわぁ、読むのが楽しみです!

▲『仮面ライダーゲンム 檀黎斗列伝』より、岩永徹也高橋悠也の対談。

 この言い方だと黎斗が小説で生き返るのかそうでないのか、よく分からないな…!まぁ、岩永さん風に言うと、「読むのが楽しみです!」。と、言う訳で、以上、『アナザー・エンディング』の総合感想でございました。
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ではこれにて。