レイジング野郎

特撮多めの不定期ブログ たま~に関係無いことも

『仮面ライダービルド』13話「ベールを脱ぐのは誰?」感想+考察

▼この脚本家、ライダーオタク!

きっかけは、息子でした。偶然一緒に観たニチアサに衝撃を受けると同時に、これまで「平成ライダー」に触れてこなかった己を猛烈に悔やみました。
それからというもの、クールかつハードな第一期に酔いしれ、娯楽性を追求した第二期に興奮し、気づけば「平成ライダー」を熱く語るオッサンになっていました。
第19作。「仮面ライダー」の歴史の重みを真摯に受け止め、最大級の敬意を表すとともに、これまで培ってきたノウハウを活かして、子供も大人も燃える作品を志していきます。
一年間、どうぞ宜しくお願いします。

マイナビニュース「仮面ライダー最新作は『仮面ライダービルド』! 天才物理学者が2つのボトルで変身 - 基本フォームと専用マシンを大公開」より、武藤将吾のコメント。

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 『ビルド』メインライター、武藤将吾はライダーオタクらしい。大森P曰く、武藤将吾は『仮面ライダー』シリーズの脚本を書きたくて堪らなかったのだとか。要するに彼は「志願兵」だったのである。

――脚本・武藤将吾さん、音楽・川井憲次さんを起用されたポイントとは。

これは今回テレビ朝日の井上(千尋)さんというプロデューサーに新しく入っていただいているんですけど、井上さんとのやりとりで決まってきたことが大きいですね。とりあえず新しい番組をやらなきゃいけないということで、脚本家さんを何人かリサーチしていたんですけど、その中に武藤さんの名前もあって、ただまあゴールデンのシリーズ構成を担当されるような方だし、特撮の経験のある方でもないので無理だろうなと。

それが、井上さんのほうから「武藤さんがやりたがっています」ということを急に言われたので、「じゃあ話したいです」とお願いをして、それからけっこうすぐに会って、そうしたら武藤さんも仮面ライダーをやりたい」ということをけっこう熱っぽく語っていただきました。

さあ、新しい「仮面ライダー」を始めようか - 東映・大森Pが語るエグゼイドとビルドの"二か年計画" (4) ビルドはなぜモチーフを決めなかったのか | マイナビニュースより。

 『ビルド』本編を観てても「あ、この人『仮面ライダー』観てるな」って言うのは感じる。て言うか、『ビルド』の台詞はメタっぽいのが多いよねw
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戦兎「仮面ライダービルドであり、天才物理学者の桐生戦兎は、万丈龍我の冤罪を晴らす為に、葛城巧殺害の真相を追っていく。しかし、パンドラボックスが研究所から盗まれ、更にビルドの変身に必要なボトルまで奪われた戦兎達は、絶体絶命のピンチを向かえるのだった。」

万丈「ボトル何本盗られてんだよ!」

戦兎「えーっと…、1、2、3、4…、16本かな?」

万丈「盗られ過ぎだろ!てか普通そんなに持ち歩くか!?ポケットパンパンにならねぇのかよ!

戦兎「ボトルの収納にまでケチ付けんじゃないよ!その辺上手い事やってるから。さぁ、どうなる第11話!」

▲『仮面ライダービルド』11話「燃えろドラゴン」より。

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紗羽「私は、ビルドの情報を難波重工に渡す為に、あなた達に近づいたの。」

万丈「難波重工って、CMとかでよく見るあの難波重工か?」

惣一「重工業の国内最大手。表向きは優良企業だが、裏では武器の製造、密売、相当ヤバい商売をしているらしい。その力は絶大で、三国の首相も逆らえないって話だ。」

紗羽「ファウストを裏で操ってるのも、その難波重工よ。」

万丈「まさか。」

戦兎「それが本当なら、ファウストはここを知ってる筈だ。なのにどうして襲ってこない?

紗羽「ビルドのデータを集める為よ。難波会長の目的は、仮面ライダーを東都政府の軍事兵器にする事だから。」

▲『仮面ライダービルド』12話「陰謀のセオリー」より。

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クローズ「早くやれよ!」

ビルド 「指が太くて打ちづれえんだよ!

クローズ「小指でやれよ!小指!」

ビルド 「…あぁ。」

仮面ライダービルド』13話「ベールを脱ぐのは誰?」より。

  所謂「ツッコんだら負け」と言う部分(どうやってアイテム持ち歩いてるんだよ!?)(なんで敵はヒーローの本拠地を襲わないんだよ!?)(アクターの悩みかな?www)にメスを入れていくのが多く見られる。なんかこう言う台詞は書いてて楽しそうだな(笑)でもって、『ビルド』は軽いタッチの会話劇とは裏腹に、話の縦軸や描写は割かしハードよね(「モブ厳」だなんてよく言われてるけど)。「クールかつハードな第一期に酔いしれ、娯楽性を追求した第二期に興奮し」たとの事だが、この事から、武藤将吾の目指す(理想の)『仮面ライダー(ビルド)』は「クールかつハードかつ娯楽性を追求した作品」だと予想される。それ事態は良いのだが、不安なのは、それによって『ビルド』がこれまでの作品の縮小再生産になってしまわないか、と言う事。

 「『ビルド』には新しさがない」とは再三再四今までの記事に書き連ねているが、自分が心配なのは要するに武藤将吾「これまでの『仮面ライダー』のような作品」を作ろうとしてしまっているのではないか、と言う事で、これまた「新しい『仮面ライダー』」とはかけ離れていってしまう。ここで、(1話感想にも貼ったけど)『平成仮面ライダー』作品を多数執筆している脚本家、小林靖子小林雄次の言葉を引用する(あ、小林雄次は『ウルトラマン』だった!)。

雄次 靖子さんは「特撮に詳しくないから」という理由で下山健人さんや毛利亘宏さんを東映に紹介されたんですよね。それ、大事だなって思いました。「特撮、大好きです」って言う人が脚本を書きたがることも多いけど、それはただのマニアである場合が多くて。

靖子 そういう人って、えてして設定ばかりにこだわりすぎますよね。東映にもよくライター志望者が書いたものが送られてくるらしいんですけど、送られてくるのはシナリオじゃなくて設定が多いんですって。個人的には、内容が設定よりも面白ければいいと思いますが。(中略)やっぱり基本は小さい子が見るものじゃないですか、特撮って。あとは、あんまり設定に凝りすぎると「そこ説明してもつまんないでしょ」って思います。確かにライダーは戦隊との棲み分け上、少しドラマが複雑だし、主人公たちも大人っぽいですけど、それでも「この設定は大人が突っ込みそうだから」みたいな意識では書いていないです。むしろライダーもどんどん魔法チックになってきているので、戦隊との差は少なくなってきてるかも。

▲『ヒーロー、ヒロインはこうして生まれる アニメ・特撮脚本術』より、小林靖子小林雄次の対談。

 『ビルド』は結構、「大人が突っ込みそう」な設定や台詞が多い。子供人気の方は実際どうなんだろう?まぁ、大森Pは明確に「大人をターゲットにする」って言ってるし、それに乗っ取るなら『ビルド』の作り方は間違ってはいないんだろうけど…。

 すんません、ちょっと今日はこの辺で。今日は仕事が休みな代わりに予定が入ってるのです…!
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 ラビットタンクスパークリング、ファングジョーカーっぽいと思ったら仮面ライダー鎧武っぽかったでござる。

▼2017.12.05 追記

 以下は、上の記事の文を一部引用(し、少し付け加えを)したものです。

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 仮面ライダービルドと言えば「ビルドアップ」。2つのボトルを組み合わせる事で多彩なフォームチェンジを可能とするビルドには、愛称の良いボトル同士が組み合わせる事で実現する「ベストマッチフォーム」とそうでないボトル同士で変身する「トライアルフォーム」と、二種類の形態が存在する。何気に、ベストマッチのフォーム名(ラビットタンクを除く)は造語になっているのに皆さんはお気付きだろうか?

・ゴリラ+ダイヤモンド=ゴリラダイヤモンドフォーム←🙅 ゴリラモンドフォーム←🙆

・タカ+ガトリング=タカガトリングフォーム←🙅 ホークガトリングフォーム←🙆

・ニンジャ+コミック=ニンジャコミックフォーム←🙅 ニンニンコミックフォーム←🙆

・パンダ+ロケット=パンダロケットフォーム←🙅 ロケットパンダフォーム←🙆

ハリネズミ+消防車=ハリネズミ消防車フォーム🙅 ファイヤーヘッジホッグフォーム🙆←NEW‼

・ライオン+掃除機=ライオン掃除機フォーム🙅 ライオンクリーナーフォーム🙆←NEW‼

・ドラゴン+ロック=ドラゴンロックフォーム🙅 キードラゴンフォーム🙆←NEW‼

・海賊+電車=海賊電車フォーム🙅 海賊レッシャーフォーム🙆←NEW‼

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 すまん、別にそんな事はなかった。

・オクトパス+ライト=オクトパスライトフォーム🙆

 

ではこれにて。