レイジング野郎

特撮多めの不定期ブログ たま~に関係無いことも

『仮面ライダービルド』29、30、31話 感想+考察

▼スタッフもイチオシカミホリさん

大森 21、22話の後は29、30、31話をお願いしました。3話を担当するのは初めてですよね?

上堀内 僕個人としてもそうだし、『ビルド』でひとりの監督が3話連続で撮ったのも初めてでした。

大森 武藤さんが3話もちにしてほしいとおっしゃってきたんです。「マジですか」と思いましたけど、「書けるのでしたらどうぞ」と答えまして(笑)。

上堀内 パンドラタワーが出現してからの話の流れとして、ひと区切りつけるために3話が必要という判断だったんですかね。

大森 タワーが出現して、戦兎たちが内部に入って、パンドラボックスを取り戻して出てくる。その流れは3話立てにした方が書きやすいし、同じ監督に撮ってもらいたいということでした。ちなみに、29、30、31話は、タイミングでそうなったのではなく、意識的に上堀内組にしています。

▲『仮面ライダービルド キャラクターブック No.1 ─BIPOLAR─』より、大森敬仁、上堀内佳寿也のインタビュー。 

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 29~31話の監督は武藤将吾の推薦だったのか…!そう言えば、『ビルド』夏映画もカミホリさんみたいですね。

 カミホリさんはすっかり大森敬仁、武藤将吾のお気に入りと化したな…!あと、視聴者からも。と言う訳で、そんなカミホリさんが担当した29、30、31話の簡易感想です。それではどうぞ。

▼29話「開幕のベルがなる」

上堀内 (中略)29話の放送がちょうど4月1日で区切りがいい。改めて『ビルド』のファンの方と、知ってはいるけどしっかり見たことがない方を、世界観に引き込みたい。ということで、まずビジュアルでインパクトを与えたくて、パンドラタワーの出来上がり方を考えました。(中略)29話は、武藤さんも新章開始ということで、冒頭に前回までのあらすじを入れていなかったから、映像も前回とのつながりがないシーンから入って、ご覧になる方に「これ『ビルド』だよね。一週見逃した?」という印象を持っていただきたかった。

▲『仮面ライダービルド キャラクターブック No.1 ─BIPOLAR─』より、上堀内佳寿也のインタビュー。

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 やっぱり「意図的に」そう言う始まり方にしたのね…!

 冒頭からいきなりオーケストラに合わせて唐突にパンドラタワーが出来上がるから困惑したよ!台本では「スタークの鼻歌」だったのが「オーケストラ」に変わった、と言うのはもうファンの間では有名な話。大森敬仁が一連の流れを「上堀内ワールド」と表現していたけれど、やっぱりこう、カミホリさんの画はハッタリが効いてるよね。そこが視聴者からの支持が高い理由の一つだろうしね。と言う訳で、『ビルド』新章突入。カミホリさんは「知ってはいるけどしっかり見たことがない方を、世界観に引き込みたい」と言っていたけれど、29話は『ゲゲゲの鬼太郎(6期)』の初回と重なってしまったのもあり、視聴率は歴代最低の「2.4%」を記録してしまったのでした(笑)。…笑い事じゃねぇ!!!!!!!(因みに、『ゲゲゲの鬼太郎(6期)』初回の視聴率は「5.4%」。これは現時点で『ビルド』の最高視聴率である「4.7%(1話「ベストマッチな奴ら」)」を軽く上回る数字となっている。)

▼30話「パンドラボックスの真実」

 29話感想はもっと色々言いたい事があるんだけど、ここで思った事を全部語っちゃうと、この後の『ビルド』感想で書く事が無くなっちゃうのよね…!ではでは、第30話。
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 『ビルド』のキャラクター達の掛け合いは素直に面白いし楽しい。冒頭のあらすじ紹介も賛否両論あるが、自分は圧倒的「賛」だね。たまに空気読めない時はあるけど…(笑)。只、それだけに今後役者達に気を付けて欲しいのは「アドリブを"役者として"ではなく、"キャラクターとして"演じて欲しい」と言う事。どういう事かって?分かりやすい例が24話(エビフライ頭の回)。
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カズミン「あの~、僕の寝る場所何処ですか?」

万丈「ここに住む気かよ!バーバー桐生あんだろ!

カズミン「もう散髪台じゃ寝たくねぇんだよ。実の事を言うとな、このみーたんがもう散髪台じゃ寝たくねぇって…」

万丈「嘘つくなこの野郎!」

カズミン「やめろやめろ!おい、ふざけ、あー!あー!」

▲『仮面ライダービルド』24話「ローグと呼ばれた男」より。

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 何で万丈はカズミン(と、三羽烏)のアジトがバーバー桐生だった事を知ってたんだ?カズミンか誰かが既に明かしていた可能性もあるが、少なくともそう言った描写は本編には無かった筈。このやり取りが役者達のアドリブなのか、武藤将吾の脚本の内なのかは分からない。だが、もし前者だった場合、それは万丈演じる赤礎衛二が"万丈として"ではなく、"赤礎衛二として"演じてしまったが故にそう言った台詞が出てきてしまったのであろう。まぁ、これはほんとに重箱の隅をつつくレベルの突っ込みなので自分も全く気にしてはいないが、役者達には今後も「そこ」に気を付けながら、我々に楽しい掛け合いを見せて欲しいね。「アドリブは難しい」とは良く聞くし、なんとな~く感覚的には分かっているつもりだけれど、「そういう」ところにアドリブの難しさがあるのかも知れないね。

▼31話「ほとばしれマグマ!」

 万丈、人間じゃなかった、と言う話。普通なら「だろうな。」と、あまり驚かれない真実だが、意外とこれが「驚きの事実!!」みたいに視聴者にとって貰えたのは、万丈が「横浜の産婦人科で3203グラムで産まれていたから(少なくとも地球人ではあったから)」なのかも知れない。でも、無人探査機とか、23年前とか、かなり唐突に新ワードが続々と出てきたな…!本当はここに突っ込みを入れるつもりだったんだけど、その後の話でもっとぶっ飛んだ真実が飛び出てくるからもう突っ込むのはやめたw と言う訳で、万丈の衝撃の出生が分かったところで、誕生、仮面ライダークローズマグマ。
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 格好良かった!ラビットラビット/タンクタンクフォームの変身とは裏腹に、クローズマグマのCGはどちゃんこ派手い!!派手過ぎて逆に予算が心配になるね(笑)。クローズ、クローズチャージがどちらも武器持ちだっただけに(ツインブレイカーはまだ格闘っぽいアクションが出来てたけど)、クローズマグマナックルは直球に「格闘」な感じでイイ!クローズマグマナックルはあれだな。イクサナックルとブレイクガンナーを足して二で割った感じだ(ェ)。それにしても、あんなに強くて格好良かったクローズマグマの事だから、今後も沢山活躍するんだろうなぁ~!
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ではこれにて。

『仮面ライダービルド』27、28話 感想+考察

▼取り敢えず言いたい事は

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 ヘルブロス、弱スギィ!!!

 えぇ~!?てっきり圧倒的な力の差で勝つのかと思ったら…!狡(コス)い手で勝つのかよォ!?!?全然ヘルブロスの強さが伝わらなかった…!「カイザーシステムの最終形態。私と弟の力を合わせただけだと思ったら大間違いですよ。」とか大層な事言ってたのに~!!(その後も全く活躍してないし…!)正直、がっかりだった。

 …そんな訳で、いきなり不満から入ってしまったけれど、大変お待たせ致しました。『ビルド』27、28話の感想です。…え?もう本編は31話まで進んでるって?だってここのブログの『ビルド』感想は、「始まり」と「終わり」を一括りにしちゃう事が多いから…。

↓『ビルド』第一章の完結と第二章の始動を纏めた記事です。

↓「東都VS北都」編完結と「東都(北都)VS西都」編始動を纏めた記事です。

 だからせめて切りの良いところで感想を書こうと思って…(29~31話(カミホリ三部作)の感想も近々投稿予定!)。それではどうぞ。

27話「逆襲のヒーロー」

28話「天才がタンクでやってくる」

▼正義(LOVE&PEASE)

タケル「ロビンフッド!?」

ロビン「相手を理解しようとする、お前の心は素晴らしい。」

タケル「友達になれたんなら、分かり合えると思うんだ。」

ロビン「自分の正義を押し付けるのか?」

タケル「え?」

ロビン「私と戦った者達にも、彼らなりの正義があった。

タケル「でも、戦ったんだよね?」

ロビン「相容れない正義だったからな。正義は一つとは限らない。それを忘れるな。」

▲『仮面ライダーゴースト』16話「完璧!白い仮面ライダー!」より

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 『ゴースト』より、ロビン・フッドの有り難い御言葉。「正義は一つとは限らない」。『ゴースト』内の出来事の発端は「相容れない正義」であり、この「それぞれの人間にそれぞれに正義がある」、と言うのは白倉伸一郎が『龍騎』で描いた事でもある。

  そもそも『龍騎』は前年にアメリカで起きたいわゆる「9.11」(アメリカ同時多発テロ事件)を踏まえて、テレビ朝日さんから「9.11後を生き抜かなければいけない子どもたちに『正義とは何か』を教える番組にしてほしい」というオーダーを受けたのが始まりなんです。それを聞いて、じゃあこちらとしても本気でかかりますよ、と。テレ朝的には明朗快活、子どもたちにとってわかりやすい「ザ・正義の味方」というものを期待していたのかもしれないですが、ぜんぜん違うところに行ってしまいました。

(中略)

 一億人なら一億ぶんの正義がある。いわゆる「正義論」をドラマに盛り込みつつ、それをエンタテインメントに昇華していく。『龍騎』は作るのが大変でしたが、脚本の小林靖子さん、井上敏樹さんほか、多くのスタッフの頑張りによって、狙い以上にクオリティの高い番組を作ることができました。『龍騎』のおかげで、よくも悪くも、「仮面ライダー」にまつわる固定観念は破壊されてしまったと思います。

▲『語れ!平成仮面ライダー』より、白倉伸一郎のインタビュー。

 ある視聴者が『ビルド』に対して、「軽々しく「正義」と言う言葉を使うな!」と言っていたんですよ。ライダーファンは割と「正義」って言葉に敏感に反応するからね(笑)。でも、『ビルド』製作陣はちゃんとそこ(正義は一つとは限らない)は分かってると思うのよね。証拠は『ビルド』メインライター、武藤将吾(と、高橋悠也)が執筆した『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL』。
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鎧武「誰一人、見捨てない為に!」

フォーゼ「世界中の友達(ダチ)を守る為に!」

ゴースト「二つの世界を未来に繋ぐ為に!」

オーズ「この手が届く世界を守る為に!」

エグゼイド「全ての人々の笑顔を取り戻す為に!」

ビルド「愛と平和の為に、この力を使う!」

ビルド&エグゼイド「それが、仮面ライダーだ!!」

▲『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』より

  まぁ、レジェンドライダーパートを担当したのは高橋悠也なので(武藤将吾はもっぱらビルドパートのみ)、ここのシーンに武藤将吾の色があるかと言われたらそれは分からない。でも、武藤将吾も『仮面ライダー』シリーズを観てきたファンの一人だったみたいだし、少なくとも「そういう」思いはあったのかも知れない。

 さて、そんな仮面ライダービルド/桐生戦兎が掲げる正義は「愛と平和(ラブ&ピース)」

戦兎「『ラブ&ピース』が、この現実にどれだけ脆く弱い言葉かなんて分かってる。それでも謳うんだ。愛と平和は、俺がもたらすものじゃない。一人一人がその思いを胸に生きていける世界を作る。その為に俺は戦う!」

▲『仮面ライダービルド』28話「天才がタンクでやってくる」より

 大森敬仁曰く、武藤将吾が『ビルド』で描きたい事は「視聴者に男として惚れられる仮面ライダーらしい。

大森 それでもひとつ確実に言えるのは、武藤さんは最初から「この仮面ライダーに男として惚れる」みたいな、そういう人たちを描きたいとずっと言ってますし、そこはこれからも崩さずにやっていきます。なので、お話がどう動こうと、その芯は変わらず見せていきますから、あとはそれを書く武藤さんを全力で支えていくだけですね。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57』より、大森敬仁のインタビュー

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 皆さんは、この仮面ライダーに男として惚れましたか?

 ▼ラビラビタンタン

 格好良かった!んだけど…
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フォームチェンジシークエンスが地味い…!

 『ビルド』2話のコメント欄でも似たような話をしたんだけど、

田崎竜太の演出する変身(フォームチェンジ)ってなんでこう…地味なんだろうなぁ…!必殺技は「えぇーっ!?」ってなるのが多いのに!(「足伸びたぁー!?」「戦車になったぁー!?」)まぁ、総合的には格好良い戦闘を魅せてくれたので良し。それはそれとして、タンクタンクフォームの出し方は下手だった。鍋島の家族が難波に捕らえられ、グリス(カズミン)が助けに行くまで、ラビットラビットフォームで時間稼ぎをし、安否が確認出来たところでタンクタンクフォームにチェンジ、と言う流れなのだが…
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 これ、クローズが勝ってたらどうなってたんだ…?

 冒頭にも書いた通り、力ではクローズチャージがヘルブロスを上回っていたので(難波会長的にはヘルブロスなら勝利確定だと思っていたらしいが)、もしクローズチャージがヘルブロスに勝っていたら、鍋島の家族はどうなっていたんだろう…?ていうか、戦兎達の立てた作戦って、三戦目がある前提、即ち、万丈が負ける事が前提の作戦よね。こりゃあれだな、書いといてなんだけど、タンクタンクフォームの出し方って言うより、単純にそもそもの話の構成が下手いな。

先週、26話の後の予告で薄々感づかれた方もいらっしゃったようですが、
対戦表で第3戦がビルドvs.ローグと映し出されている以上、
ワンカットでもビルドの新フォームを出すと(そしてそれはカッコいいから絶対に出したい!のですが)、万丈の敗北を示唆してしまう。
この予告の編集には大変悩ましいものがありました……。

仮面ライダービルド 第28話 天才がタンクでやってくる | 東映[テレビ]より

 もっと悩む(考える)べきところがあっただろ~!!

 と、言う訳で、27、28話の感想でした。久々の投稿でしたが、今後もこんな更新頻度になりそうだなぁ…!まぁ、なるだけ沢山色々投稿出来るよう、頑張りますので、これからも応援宜しくお願いします!

ではこれにて。

生存報告2

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 生きてるから!!(もういい)と言う訳で、二度目の生存報告ですね…!えー、謝罪から入らせて戴くと、本日予定していた『アナザー・エンディング』の総合感想は延期とさせて戴きます…!すみません…!何故かと言うと、それの関連書籍の発売が思ったより多くて…(『檀黎斗列伝』って何だよ!?)。そう言う訳で、総合感想の完成は「今月(4月)末」を予定しておりますのでもう暫く御待ちください(これは破らないようにしないと…!)。あと、『アナザー・エンディング』三部作の感想にはちょこちょこ追記もしているので、忘れた頃にもう一度見て戴けると新たな発見があるかも?(常連を離れさせない為のテクニック)兎に角、『アナザー・エンディング』のみならず、様々な記事を執筆中なので今後も気長にお待ちください!

 

ではこれにて。

生存報告

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 生きてるから!!ちゃんと生きてるから!!!!…と言う訳で、中々記事を更新出来ていなくて申し訳ありません…。今日(3月30日)は『風都探偵』の単行本の発売日なのでそれの感想を投稿したかったのですが…、その…、書いたヤツ皆消えちゃったんスよ…!新しくせっせと書き直してはいるので、もう暫くお待ちください!あと『ビルド』感想もまた何話か纏めて投稿する事になりそうです。「一話ずつ書きたい」とか言っときながらほんとすみません…!兎に角、当ブログはまだ閉まってはいないので、次の投稿も気長にお待ちくださいな…!

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』22・23・24・25話 感想+考察

 最近、『ビルド』感想の更新が途絶えていてすいません…!今回は溜めていた4話分の感想をここに纏めようと思います。簡易感想だけど…!それではどうぞ。

▼22話「涙のビクトリー」

戦兎「美空、お前に頼みがある。明日の決戦で万が一、ハザードトリガーを使うことになったら、また暴走するかもしれない。その時はそのスイッチを押してくれ。俺の動きを止められる。」

美空「動きを止めるだけ?」

戦兎「勿論。」

美空「ムカつく。そんな嘘で騙せると思ってんの?本当の事を教えて。これは何なの?」

戦兎「……。」

美空「ちゃんとこっちを見てよ!!」

戦兎「…そのスイッチを押すと、トリガーが破壊されて俺は消滅する。ハザードトリガーは一度作動したら止められない。出力を最大にして、トリガー自体を壊すしかないんだ。」

美空「私に、人殺しになれって言うの?

戦兎「俺はもう人間じゃない。兵器だから殺しにはならな…」

美空「ふざけないで!!そんな訳ないでしょ!!あんたは人間なの!自分より他人の幸せを優先する馬鹿でどうしようもない人間なの!!私はやらない。絶対に押さないから。」

戦兎「頼む。」

美空「出来るわけないでしょ!」

戦兎「俺とお前で作ったビルドだ!!お前にはその責任がある!!

美空「狡いよ、そんな言い方…。」

戦兎「悪い。けどお前にしか頼めないんだ。」

▲『仮面ライダービルド』22話「涙のビクトリー」より

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 この一連のやり取りは正直引いた…。だって戦兎は美空に「人殺しになれ」って言ってるんだもん。「俺とお前で作ったビルドだ」とか「お前には責任がある」とか、何を言ったところで美空に人殺しにさせようとしている事に変わりはないよね(ほんとに狡い台詞だな…!)。これだけでも問題だが、酷いのはこの台詞を言っているのが"青羽を殺した"戦兎だと言う事。事故とはいえ、人を殺めてしまった事実と言うトラウマにあれだけ震え苦しめられた戦兎があんな事を言うなんて。美空に「自分と同じ気持ちを味わえ」って言ってるようなもんですよ、これは。

 さて、22話と言えば、ビルドVSグリスの代表戦。カミホリ監督の撮る画はやっぱり観ていて面白い。それはそれとして…
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 『7つのベストマッチ』の特別感が全く無ェ…!

 前編もそうだけど、本編に既に登場しているベストマッチ(フェニックスロボ、ローズコプター)を出すってお前…!(スマホウルフはハザードで登場施したけど)まさかトラユーフォー、キリンサイクロン、クジラジェットまで初陣が本編だとは思わなかったよ!!!『ゴースト』、『エグゼイド』は「それ」限定のフォームを魅せた事に意味があるのに!!流石にサメバイクは出ないだろうけど、『7つのベストマッチ』は本当に「只の番外編」の域を出なかったな…!(ハザードトリガー破壊スイッチも使われなかったし!)『ゴースト』、『エグゼイド』よりも本編とのリンク度は「強い」筈なのに、ここまで「観ても観なくても良い」ものになってるとは…!完結編で何とか持ち直して欲しいところ。…と言うか、ビルドのレジェンドライダーフォームはディケイドよろしくスーツ流用なんだから、そっちでやった方が特別感も出たし、コストも掛からなかったんじゃないの?

▼23話「西のファントム」
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 仮面ライダーローグの正体は氷室幻徳だ。

 知ってました。25話の紗羽さんの裏切りもそうだけど、分かりきっている事を引っ張られても「何だかなぁ…!」って感じよね…(笑)。氷室幻徳のあれこれについてはBlu-ray待ちか。と言う訳で、新たなるライダーを連れ、遂に西都が戦争に本格参戦。なんだけど…どうせ西都もブラッドスタークに利用されてるだけなんでしょ?ブラッドスタークのどこに信用出来る要素があるのだろうか…!大衆からのスタークへの信頼度は絶大よね。せめて氷室幻徳/ローグはスタークに対して何かしらの裏切りがあっても良いと思う。今後はそれに期待かな。

▼24話「ローグと呼ばれた男」
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 最近、全然バイク出てきませんね…!

 まぁ、クローズの場合は固有のマシンを持っていないので、走ってくるのも分からなくはないのだが、ビルドすら全然乗らないし!!23、24話を撮ったのは山口監督だけど、そういや、『エグゼイド』でも永夢が態々走ってモータスを追いかけていたね…!(丁度良い事にそっちも24話だったなw)


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 それにしても、最初は大人しめなキャラクターだと思っていた美空も今ではすっかりムードメーカーね。演じる高田夏帆もそっちの方が演じやすそうに見える。美空のネットアイドル設定が急に決まった、と言う話は以下の記事に書いたが、

 個人的な感想だけど、美空は序盤の不思議少女な感じよりも明るく楽しいキャラの方が好きだな。美空(と、美空の腕のバングル)の謎は深まるばかりだが、これからも可愛くポップな雰囲気を作っていって欲しいね。後、最初の髪型よりも今の髪型の方が好き(笑)。

▼25話「アイドル覚醒」
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 柴崎監督!?久しぶり!!そう、何気に柴崎監督は『ゴースト』7、8話以降、『仮面ライダー』を撮っていなかったのだ。『ジュウオウ』と『キュウレン』のメイン監督をやってたしね。…なんて言いつつ、『日曜もアメトーーク』のドラマパートはちゃっかり担当してるんだけどね(笑)(第2弾(ゴースト&エグゼイド)の時です。因みに第3弾(ビルド&アマゾン)を担当したのはカミホリ監督)。と、思ったら、代わりに(と言うのも違うかもだけど、)中澤祥次郎が『ルパパト』に回ったのか。『ルパパト』、切りの良い時期に感想を書きたいんだよな。面白いです、『ルパパト』。…話がズレた。
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 青羽、黄羽に続き、赤羽までもが退場。正直、他の二人と比べて赤羽の退場が一番雑だったが、やはり3人共、所謂「愛されキャラ」だっただけに、皆いなくなってしまった(見れなくなってしまった)と言うのは素直に悲しい。今までありがとう、三羽烏。出番こそ少なかったけど、きっと視聴者の心にはいつまでも残り続けるだろう。カシラの心にも、ね。

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』26話「裏切りのデスマッチ」感想+考察+『ビルド』現段階評

 『仮面ライダービルド』の26話感想と『ビルド』の現段階評です。え?何でこんな中途半端なタイミングで現段階評を書くのかって?仕事が休みだからだよ!!!え?22~25話の感想はまだかって?今週中に纏めて投稿します!!!(ヲイ)それではどうぞ。

▼はじめに

 以下の引用はTwitter内で呟かれたある割とバズったツイートである。ツイートそのものを貼るのも何となく忍びないので、文章だけを引用する。

エグゼイド最終回を見終わった持病持ちの初見の友達「病気の人に対してすごく気を使った台詞回しというのが分かる 治る病気にかかるのはたまたまだから 治すという言葉を使わずに個性として受け入れる永夢くん見て、病気でも生きてていいんだって思った」
私(泣きながら聞く)
友「泣かないでよ…」

 今回はこのツイートを見て思った事をつらつらと書いていこうかなと思います。…これは『ビルド』感想です。

▼知らないという罪

 上記ツイートは謂わずもがな、『エグゼイド』40話「運命のreboot!」の永夢とパラドのやり取りの事を言っている。

永夢「僕が今まで出会った患者は皆、命を失う事の怖さを知ってた。だからこそ、命が如何に大切で、健康に生きてられる事がどれだけ有難い事か知ってるんだ。死ぬ事が怖いと感じたお前には、命がかけがえの無いものだって理解する、心がある。」

パラド「なんでこんな俺に…。お前に感染してるウイルスなのに…。」

永夢「ゲーム病も僕って言う人間の個性、人格の一つだから、お前を生んだ僕には、お前と向き合っていく責任がある。お前の罪を一緒に背負って、償っていく。」

パラド「永夢…。」

永夢「一つだけ約束だ。これからは命を奪う為に戦うんじゃない。命を救う為に、一緒に戦うんだ。」

▲『仮面ライダーエグゼイド』40話「運命のreboot!」より

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 このシーンは賛否両論ある。自分もどちらかと言えば「否」の立ち位置だったしね。

 けど、実際に病を持っている視聴者が心に響いたんだから、きっとこのシーンは間違ってはいなかったんだろうな。『エグゼイド』は確かに、リアルで病に苦しむ視聴者の「希望」になったんだな、と思うと、そういう意味では『エグゼイド』は「成功作」だったのかも知れない。勿論、これはたった一人のたった一つの意見なので、全ての病持ちの視聴者がどう思ったのかは分からない。只、もしかすると案外、"何の病気も持たない健康的な人間"程、『エグゼイド』の「命」や「病」の書き方は鼻に付いた(気に食わなかった)のかも知れない。

高橋 永夢が幼少期の頃に遊び相手が欲しかったから生まれたパラドは「自分の負の部分との葛藤」でもあるんですが、永夢が病気に罹っていることは、実際に持病のある人たち、特に治らない病を抱えた人たちの病に対する向き合い方の"ニアリーイコール"であってほしいという思いもあったんです。病を憎んだところで治るわけではないので、じゃあどうすればいいんだというところで、病と上手に付き合っていくといいますか。それを受け入れ、ある種の個性として認められればという願いのようなものですね。

▲『仮面ライダーエグゼイド公式完全読本』より、高橋悠也のインタビュー

▼知りすぎる罠
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 自分はこれまで『ビルド』感想では、当作品のテーマの一つである「戦争」についてはあまり触れてこなかった。戦争についてそこまで知識が無いのもそうだが、戦場国に住んでる訳でもなければ、戦争が起こっていた時代を生きてきた訳でもない自分がそれを語るのは烏滸がましいと感じていたからだ。そんな事を思っていると、Twitterでは意外な展開を目にすることになる。なんと、韓国の『ビルド』視聴者が「戦争」の描写についてボロクソに批判してきたのだ。全て書き切ろうとするとキリがないので詳細は省くが、(休戦中とは言え)現在進行形で戦場国である韓国の視聴者達は口を揃えて『ビルド』の戦争描写を「軽くて浅はか」と評した。「戦争」を知っている人間には、『ビルド』は受け入れられなかったのだ。

▼近くて遠い
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 『エグゼイド』のテーマは「命/病気」。『ビルド』のテーマは「戦争」。だが何故病気を持つ視聴者には『エグゼイド』が評価され、戦争を知る視聴者には『ビルド』は批評されたのか?それは、「戦争」よりも「病気」の方が製作陣(日本人)にとって「身近」だからだったのではなかろうか?

 「病気」は、何処に暮らしていようが人の身である限り訪れるもの。しかし、「戦争」は日本人にはあまり馴染みの無い事柄である。実際、『エグゼイド』には林昇甫(はやししょうほ)と言う医療監修を担当した人物が関わっており、病気や手術シーンに関してはかなり慎重に描かれていた。しかし、「戦争」となるとこのご時世、「戦争」を知る人間も少なく、『ビルド』製作陣は明確に正しくそのテーマを描ける程のキャパが足りなかった。大森敬仁も、高橋悠也も、武藤将吾も、「病気」も「戦争」も"知らない"人間だったのに、前者は受容され、後者は敬遠された。「そのテーマが如何に我々の身の回りの事であるかどうか」が実は「テーマを良く描く」為の重要な鍵だったのかも知れない。

▼戦争<キャラクター

 まぁでも、「戦争」と言うワード自体はあくまで「キャラクター」を魅せる為のパーツに過ぎなかったって事なのかな。

大森 そのときから「三国間の戦争」というキーワードはすでにありましたが、武藤さんとしては基本的に「キャラで見せたい」とおっしゃっていました。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57』より、大森敬仁のインタビュー

 「戦争」を描く、と言うよりは、「戦争」を通して「キャラクター」を描く、と言うのが『ビルド』のスタンス。「戦争」とは、『ビルド』に登場するキャラクターを魅力的に魅せる為のピースに過ぎなかったのだろう。こんな事まで言い出しちゃうくらいだしw

大森 (中略)まだまだ実は戦争だけで終わりではなく、もっとスケールの大きなことも起こりますし。

──えっ、もっと大変な展開になるんですか!?

大森 それでもひとつ確実に言えるのは、武藤さんは最初から「その仮面ライダーに男として惚れる」みたいな、そういう人たちを描きたいとずっと言っていますし、そこはこれからも崩さずにやっていきます。お話がどう動こうと、その芯だけは変わらず見せていきますから。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57』より、大森敬仁のインタビュー

 このやり方が「悪い」とは決して言わない。だが、戦争を知る者達の言い分も理解出来なくもない。怖くて恐ろしい戦争をキャラクターとその後の展開の前座にされたような気分だろうしね。
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 韓国視聴者が忌み嫌った代表戦をまたやるとは…!また反感を喰らいそうだなぁ~!

 …まぁ、どうせ何を言ったところで、自分は韓国の人と相容る事は出来ないので、この話はここまでにしておきます。あんまり分かったような口で他国の他者を語るのも失礼だしね。さて、取り敢えず書きたい事は書いたし、『ビルド』本編の感想といきますか。

▼26話簡易感想

 ハザードトリガーに耐えられるよう、新たなる強化アイテムの開発に力を入れる戦兎。あのバングルは一体何なんだ…。まぁ、それは追々分かってくるとして、気になるのは、
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 『ハザードレベルを上げる7つのベストマッチ』とはどう繋がるんだ…?

  前編で、戦兎(と、内海)はハザードフォームを強制的に変身解除させる装置を作るのだが…、それで出来たのがあのトリガー強制破壊スイッチだったの!?…や、戦兎の身を滅ぼすような代物なので、使わなくて正解ではあったのだが…、なんか本編との関係性薄くない!?!?まぁ、明日(3月12日)に後編が公開されるので、それ待ちなところはあるし、一先ずはそれを観てからだな。
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 裏切り者は順当に彼女だったか。誰もが予想していた展開ではあったものの、やはりちょっとこの展開は悲しい。12話のあの涙が嘘になってしまったからね。でも、最近あんまり目立っていなかっただけに、このくらいの活躍はあってもいいのかもね(そういう問題じゃない!!)。あと思った事は…

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 柴崎監督、こういう画好きだな~!!

 と言う訳で、『ビルド』の現段階評でした。次回はビルドの新フォーム登場。あのドデカい武器は男の子心を擽られる…!そして、次回の監督は田崎さんなの!?パイロットだけの出番じゃなくて良かったね田崎監督!!(?)ラビットラビットフォームの活躍、楽しみにしたいと思います。

 

ではこれにて。