レイジング野郎

特撮多めの不定期ブログ たま~に関係無いことも

『アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ』感想+考察

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 Vシネマ仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ』の感想です。公開初日までには書き終えられた…!それではどうぞ。

▼フォーゼに涙ラインは"ある"
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 フォーゼは「涙ラインが"ない"」とよく言われる。これは『フォーゼ』でチーフデザイナーを担当した田嶋秀樹のこの発言が原因である。

――フォーゼのデザインでは、仮面ライダーに共通していたトレードマークの一つがなくなったと聞きました。

ライダーが泣いているようにみえる「涙ライン」といわれる線です。これまでのライダーのマスクには、ほぼすべてにこのラインがありました。仮面ライダーは同族(怪人)と戦わなければならない運命を背負ったヒーローですから、その悲しみをデザインに投影して、仮面に涙が描かれているんですね。いままで伝統的につけてきた記号なので、つけるか否か最後まで迷ったんですが、フォーゼではあえてこれをなくしました。

企画自体が飛びっきり明るい学園宇宙もの!というものですし、ちょうど僕の誕生日の3月11日にあんなに大きな震災があって、みんな笑顔をなくしている時期に正義の味方が泣いてちゃダメだろうと。こんな時代だからこそ、仮面ライダーは元気や笑顔を届けなきゃいけない。そんな理由があって、伝統の涙ラインは今回なくしました。フォーゼに関しては泣かせたくなかったんです。

朝日新聞GLOBE|ヒーローは地球を救うより

 しかし、『フォーゼ』チーフPたる塚田英明的にはフォーゼのマスクにはちゃんと涙ラインが"ある"のだと言う。でも確かに、フォーゼは別に涙を流さないライダーじゃあないよね。

塚田 難しい質問ですね。……まず基本として決まっているフォーマットがありますよね。

 ベルトで変身する、仮面を被って、バイクに乗って、単体で戦うヒーロー。必殺技はキック。さらに根っこが悪と同根で、悪から派生した正義である、ということや、異形の悲しみを表現した「涙ライン」がマスクに刻まれているとか。

「フォーゼ」にはないと言われていますが、黒い顔面と白いヘッドの境目が涙ラインだと僕は解釈していて、泣きながら戦う悲劇性のあるヒーローである……とたくさんあるんですが、それらすべてを内包したヒーロー像が「仮面ライダー」だと認識しています。

▲『仮面ライダーフォーゼの教科書』より、塚田英明のインタビュー

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 ここ(赤い線)の事!?それはちょっと無理が無いかぁ~!?そんな訳で、『エグゼイド』のあのマスクを見た時、塚田英明は大森敬仁を怒ったらしいw

――響鬼やフォーゼのデザインにも驚かなかった濃いファンも今回ばかりは驚いたと聞いています(笑)。
 本当ですか?やったぜー!(笑)でも『W(ダブル)』や『フォーゼ』のプロデューサーである塚田(英明)さんからは怒られてしまったんですよ。わざわざ僕のデスクまで来て「レベル1はまあいいけど、レベル2のあの目は許せん!」とだけ言って去って行きました。塚田さんもWやフォーゼで斬新なデザインに挑戦していますけど、仮面ライダーらしい複眼にはこだわっていましたからね。それについてはもう「すみません」と(笑)。

▲『宇宙船 vol.154』より、大森敬仁のインタビュー

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 『エグゼイド』ライダーズのマスクに涙ラインが無いのは意図的なものなのか単純に考えてなかったのか、将又、塚田英明と同じく大森敬仁的には『エグゼイド』ライダーズにも涙ラインがあるつもりなのか、それは定かではないが、仮に「ない」とするならば、『エグゼイド』最終回の飛彩のこの台詞は生まれるべくして生まれた言葉なのかも知れない。
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飛彩「もう、涙はノーサンキューだ。」

▲『仮面ライダーエグゼイド』45話「終わりなきGAME」より

 飛彩の彼女、小姫が彼を好きになった理由は「直向きにドクターを目指す飛彩を尊敬していた」からだったのか。飛彩は父親(鏡灰馬)の背中を見てドクターを志したので、そんな飛彩が今度は憧れられる側になった(なっていた)んだな、と思うとクるものがある。今作品で小姫の復活の可能性が示唆されたのは個人的には良かったです。まぁ、『エグゼイド』の後夜祭で「クロノスのリセットの影響で消滅した小姫のデータは戻っているかも?」とは高橋悠也が暈しながら言ってたけど。何と無く、『エグゼイド』にはバッドエンドは似合わない感じしない?と言うより、今までがハッピーエンドだったから、今回もそうで良かったな、と思います。『エグゼイド』チーフP大森敬仁も「バッドエンドを期待している人が多すぎて(笑)、「やめて!」と思うわけで……」なんて言ってたしw 

▼大我は一生変わらない

 『エグゼイド』43話「白衣のlicense」の永夢の台詞を覚えているだろうか?
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永夢「医者の不養生は良くありませんよ。ドクターは大勢の患者の命を預かる身なんですから。忘れちゃいけないんです。患者の命を救うためにも僕達ドクターこそ生き抜く責任がある事を。」

▲『エグゼイド』43話「白衣のlicense」より

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 永夢の言葉は1ミリも大我には響かなかったようですね…!

 ニコちゃんが大我に「あんたって一生変わんないの!?」みたいな事を言ってたけど、その通りだな…!『アナザー・エンディング』を撮った鈴村展弘はこう言っていたけど、

A4 (中略)もともと仮面ライダーのテーマのひとつである、人間の自由のために自らを犠牲にして戦う悲しみのヒーロー、それがエグゼイドにおける仮面ライダースナイプだと考えました。なので、この作品(注:『仮面ライダーエグゼイド【裏技】仮面ライダースナイプ エピソードZERO』)を観て大我の見方が変わってくれれば私的には成功だと思っています。(中略)大我が血を吐きながらも戦うと言うのは私が血が好きなわけではなく(笑)、それだけ体に負担がかかりながらも他人のために戦い続ける悲しきヒーローを描きたかったんです。

▲『仮面ライダーエグゼイド公式完全読本』より、鈴村展弘のQ&A

確かにそうなんだけど…これだと何と言うか…43話のあのシーン(永夢の言葉)が「良い台詞だ、感動的だな、だが無意味だ。」になっちゃうのよね。「ドクターでありたいんだ…!」と言う割には大我はあまりにもドクター然としていないのよな。これは上記の台詞を放った永夢にも言える事なんだけど。「お前が言うな!」とは以下の記事に書いている。

  でも鈴村展弘の言う通り、それが"花家大我"と言うキャラクターなので、ある意味「ブレが無い」とも言える。大我は終始「一貫」したキャラクターだったよね。だから大我の事も大好きです(そういう話だったの?)。

▼そんな訳で
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 『ブレイブ&スナイプ』、悪くは無かったんじゃあないでしょうか。『エグゼイド』は「希望を諦めない(運命は変えられる)」作品だと思うので、今作のオチは割と好きでした。演出面に関しては…、
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 なんでこのテロップ使ってくれなかったの!?(泣)

 好きなのに!好きなのに!!(知らん)そんな訳で、『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』第一部たる『ブレイブ&スナイプ』、楽しませて戴きました。ありがとうございました。次回、『パラドクスwithポッピー』も楽しみにしています。宜しくお願いします。

▼本編でやれ!!

 鏡飛彩役の瀬戸利樹、花家大我役の松本享恭は『エグゼイド』本編についてこんな事を言っていた。

松本 (中略)飛彩のほうは小姫と出会うシーンが描かれていたよね。

瀬戸 ようやくちゃんとね。

松本 それまでホントに……。

瀬戸 ね。何も描かれてなかったから。

松本 ……ただのヒドい男でね。

瀬戸 (笑)。

松本 いや、ホントにそうじゃない?なんでこんな人と付き合ってんだろうという見え方だったと思うんだよね。

瀬戸 まぁ、本当にそうなんだけどね。だからこそ、これを観ていただくことで、飛彩と小姫の関係が完結するのかなと。

▲『東映ヒーローMAX VOLUME57 2018 WINTER』より、瀬戸利樹、松本享恭の対談

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 「本編でやれ!!」とはVシネマ作品を観賞した人間の常套句である。恐らく今作も御多分に漏れずそう言われる事となるだろう。でもきっと、このVシネマの為にわざとストーリーを残しておいたんだろうなぁ~!

──来年春に発売するVシネマ仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』についてもお聞かせください。

高橋 Vシネマ用にストーリーを残しておくようなことは考えずにテレビ本編をかき切ってしまったので、Vシネマの脚本を考える段階になって「しまった!やることがない!」と慌ててしまいました(笑)。

▲『宇宙船 vol.158』より、高橋悠也のインタビュー

 全部後付けかい!!!

 しかし、世の中には「あえて」それ(描写)を"やらない"と言うやり方もある、と言う事も皆様に知って戴きたい。その作品と言うのは…まだ感想記事を執筆中なので今暫くお待ち下さい。…大分前から投稿予告をしているアレですw(早く書けぇ~!!!)

▼2017.03.01. 追記

Q5 担当回の演出的なポイントやこだわり。

●第13話「豪快!自由な男!」

●第14話「絶景!地球の夜明け!」

 (中略)眼魂が憑依した人間はカラーコンタクトで目の色を変えました。これは眼魂が目玉モチーフということと、憑依したというわかりやすい変化。そして、憑依前の長正という人物に眼鏡をかけさせたので、憑依して龍馬になった際は眼鏡を上にあげて印象を変えました。

▲『仮面ライダーゴースト公式完全読本』より、鈴村展弘のQ&A

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 長正さんのキャスティングは素晴らしかったね。正直、ここまで見た目を変えなくても十分に二役に違いを見せれていたと思う。成程、鈴村展弘は「わかりやすい」を重視する監督なんだな。でも…、その「わかりやすい」が少し極端な事も屡々あるのよな…(笑)。

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 きっちり布団を畳んで病院から消えるチェイスを演出したのは鈴村展弘です(笑)。

Q6 担当された第23・24話の演出的なポイントやこだわりをうかがえますか?

A6 (中略)チェイスのいなくなった病室でチェイスらしさをなんとか表現したかったので、お世話になった霧子への気持ちを畳んだ布団で表現しました。

▲『仮面ライダードライブ公式完全読本』より、鈴村展弘のQ&A

 え?『アナザー・エンディング』の感想なんだから『エグゼイド』の事を書けって?
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 『【裏技】ブレイブ』で瓦礫に潰されて動けなくなっている二人(みずき、さつき)を助ける時、最初に額の傷の手当てをした飛彩はかっこよかったですね!

 「治療」と言う描写を「わかりやすく」しようとした結果がこれなの!?や、やりたい事は分かるんだが…そいつぁちょいとズレちゃあいないかぁ~!?もっと他にあったんじゃあないか…!?

 え?『ブレイブ&スナイプ』の感想なんだから『ブレイブ&スナイプ』の事を書けって?
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 こりゃあ幾ら何でもあからさま過ぎるでしょ~!!w

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』20話「悪魔のトリガー」感想+考察

▼思うが故の破壊

 『ビルド』に登場する仮面ライダーは皆、自己犠牲をしている。理由は「誰かを思うから」であり、しかしその「思い」は結果として更に「戦争」「破壊」を劇甚させてしまっている。悲しい展開なのだろうが、自分はあまり悲しくなれないのが現状。今回はその理由をつらつらと。

▼もっと迷惑だよ!
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 現在、仮面ライダー達が使っている変身アイテム(スクラッシュドライバー、ハザードトリガー)はどちらも、使用者の身体に危険を及ぼす可能性のある正に「禁断のアイテム」だ。ビルドのベストマッチフォームやクローズ、スパークリングにデメリットが無かったのは、この展開の為だったのかも知れない。

 「誰かの為に自身を懸けて戦う」、その展開(考え)自体は良いのだが、問題はデメリットの内容で、スクラッシュドライバーの場合、
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戦兎「スクラッシュドライバーは、ボトルの成分をフルに使える変わりに、ネビュラガスの影響をもろに受ける。その副作用は、パンドラボックスの光を浴びた症状と同じ。変身する度に、好戦的な気質が剥き出しになって、どんどん戦いに取り憑かれるようになる。

▲『仮面ライダービルド』18話「黄金のソルジャー」より

 ハザードトリガーの場合、
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葛城「このハザードトリガーは、ライダーシステムを飛躍的に向上させる拡張アイテムだ。だが、同時に危険も伴う。戦闘が長くなると、脳が刺激に耐えられなくなって、理性を失う。その瞬間、目に映るもの全てを破壊する。

▲『仮面ライダービルド』20話「禁断のアイテム」より

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 他人に危害を及ぼすようなデメリットなのになんで自分を犠牲にした気になってるの?

 三羽烏(赤羽&青羽&黄羽/キャッスル&スタッグ&オウルハザードスマッシュ)の境遇なら分かる(倒されれば消滅する)。他人に迷惑が掛からないからだ(「自分ら(三羽烏)が死ねば相手(猿渡)が悲しむ(迷惑が掛かる)」という突っ込みはここでは無効とする)。しかし、戦兎の為に万丈がスクラッシュドライバーを使えば、蓄積された闘争心から街や戦兎を傷付けるかも知れないし、万丈の為に戦兎がハザードトリガーを使っても、自我を失い街や万丈を破壊してしまうかも知れない。「自分が『思う人』を殺めてしまう危険のあるアイテムを『思う人』の為に使う」と言うのがよく分からない。何を考えて使っているんだ…?

 だが、スクラッシュドライバーとハザードトリガーの共通点は、その副作用が発生してしまう条件が「使い続ける事」だと言う事。もしかすれば戦兎は副作用をなるべく受けないよう、加減はするかも知れない。只、万丈の場合はそれが無いのが問題だ。「馬鹿だから分かってない」じゃあ済まされない事態に成りかねない。戦兎も万丈タイプじゃなければ良いが…(そういう問題でもない!)。
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  「互いが互いを思う気持ちが戦争を加速させる」と言うのを書きたいのは分かる。只、ちょっと下手い…。なんとかして納得のいく回答を提示して戴きたい所。

 

ではこれにて。

Vシネマ『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』感想+考察

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 ここは『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』の感想記事…を纏めた記事です。と言う訳で、『アナザー・エンディング』の三部作(『ブレイブ&スナイプ』、『パラドクスwithポッピー』、『ゲンムVSレーザー』)の感想記事をこの記事に溜めていこうと思います。また、「コンプリートBOX」が発売されるタイミング(4月11日)に『アナザー・エンディング』の総合感想をこの記事の下に書こうと思うのでそちらも宜しければ。(総合感想の追記は「4月末」に変更になりました。ご了承ください)それじゃあ、これから約3ヶ月、ノーコンティニューでクリアしてやるぜ!

▼2018.02.03.『ブレイブ&スナイプ』

 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ』の感想記事を投稿しました。

▼2018.02.17.『パラドクスwithポッピー』

 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーパラドクスwithポッピー』の感想記事を投稿しました。

▼2018.03.03.『ゲンムVSレーザー』

 『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー』の感想記事を投稿しました。

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 さて、ここから先は『アナザー・エンディング』の総合感想になります。別に繋がってる訳じゃないけど、予め三部作其々の感想に目を通してから下に進んで下さいね。それではどうぞ。

▼檀黎斗と言う存在

 ──三部作のストーリーがつながっていて、黒幕が檀黎斗であるという部分については?

高橋 大森さんの最初の企画書の段階から「黎斗の脱獄」というのがありましたよね。Vシネマでいきなり、また新しい敵が出てきても、観る側としても「誰だよ」という感じになるだろうし、そもそも「諸悪の根源」のはずの黎斗が生き残っているというのが、作っている我々としても……(笑)

大森 そうですね。「なんであいつは生き残っているんだ」という話はずっと出ていたんです。あれだけ悪いことをしていたわけですからね。やっぱり黎斗は消えなくちゃいけないだろうと。

仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング』コンプリートBOX ライナーノートより。

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 『アナザー・エンディング』は極論を言うならば「檀黎斗を消す為の物語」である。檀黎斗と言う存在は『エグゼイド』の世界にあってはならないもの。製作陣はそう言う解釈でこの三部作を作った。仮面ライダーレーザー/九条貴利矢に「ドクター」の肩書きを捨てさせても尚。

 黎斗との決着は、そもそも永夢達ドクターにはつけられないものでした。本編で黎斗が暴れた時も、永夢が「罪をつぐなってください」「ドクターだから命は奪えない」と言ったように、白衣を着ている人たちにさせたくなかった。貴利矢もドクターではありますが、監察医は人の命を救う職業ではなく、遺体を調べる職業であって、永夢たちとは別軸のドクター。立場的な意味でも貴利矢は黎斗の相手として適任で、バグスターになって一度は人間としての命を失っていることもあったので、やはり彼にしかできないんです。最終決戦の前には自らの意思で白衣を脱ぎ、永夢に預けた瞬間から、ドクターという肩書きも完全に捨てて。

▲『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー オフィシャルムック ~SELECT▶LIFE~』より、高橋悠也のインタビュー。

 ここでは「果たしてその解釈は正しかったか否か」について書いていく。

▼檀黎斗は消滅して良かったのか?

 「檀黎斗は消滅して良かったのか?」その答えは誰に問い掛けるかによって変わってくる。先ずは「『エグゼイド』の世界の人間達」にこの問い掛けをしてみる。上記の通り、この世の中には檀黎斗と言う存在は「あってはならないもの」である。貴利矢も言っていたが、檀黎斗がいる限り、人類の脅威は無くならない。となると、その世界の人間達にとっては、問い掛けの答えは"YES"となる。

 では次に、この問い掛けを『エグゼイド』の主人公、宝条永夢にしてみよう。
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パラド「人間は一度死んだらそれまで。そんなもん救うなんて、無理ゲーにも程があるだろ。(中略)お前の大好きなゲームなら、死んだってコンティニュー出来る。白衣なんて捨てて、気軽にゲームを楽しめよ。」

永夢「ふざけんな!お前達のゲームのせいで、貴利矢さんは死んだんだ!」

パラド「落ち着けよ。アイツを殺ったのはゲンムだ。(中略)ドクターでいる限り、人間の死は避けて通れない。お前に耐えられるのか?」

永夢「耐えられる訳ない。誰かが死ぬのなんて。誰も死なせたくない。

パラド「人間の命すらも、ノーコンティニューで救うって訳か。」

▲『仮面ライダーエグゼイド』13話「定められたDestiny」より。

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大我「何がドクターだ!アイツをぶっ潰すチャンスだったんだぞ!」

飛彩「俺達ドクターの仕事は、人の命を奪う事じゃない。」

ニコ「はぁ?アイツをぶっ倒さなきゃまた誰かが犠牲になるの分かんないの?」

大我「あの男の命か、大勢の命か、お前はどっちを取るんだ?」

永夢「命に優先順位なんてつけられない。

▲『仮面ライダーエグゼイド』23話「極限のdead or alive!」より。

 命に優先順位なんてつけられない永夢なら間違いなく黎斗を殺める事は出来ない。貴利矢は「ドクターであるお前にあいつの命は奪えない」と言っていたけれど、ドクターだろうとなかろうと、永夢なら黎斗を倒す事は出来なかっただろう。消えようとする黎斗を見て泣いていたもんね。と言う事は、永夢のアンサーは"NO"と言うことになるね。

 次は同じ問い掛けを視聴者にしてみる。言わずもがな、檀黎斗は『エグゼイド』ファンからの人気は高い。「死なないで欲しかった」と言うファンも多かっただろう。でも、中には「ちゃんと消滅するべき」と言うファンもいるだろうね。視聴者の死生感の違いが、両派に別れる原因だ(黎斗がやってきた事も理由としてはあるが)。そうなると、視聴者達の答えは"DRAW"(引き分け)と言う事になる。

 さて、こういった結果が出た中で、檀黎斗は消滅し、「死なないで欲しかった」派の視聴者と永夢にとっては望まない結末を迎えてしまった。…かに思えたが…?

黎斗「私のゲームに、終わりはない。」

▲『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー』より。

 まさかまさか、最後の最後に黎斗は「まだ死んでいないかも知れない」と言う事を視聴者に示唆させたのだ。

 皆さんは『ゲンムVSレーザー』をご覧になるまでは、黎斗と貴利矢の両方が消滅するのか、もしくは一方が消滅するのかと予想されるでしょうが、結果はだいぶ違ったものになっていると思います。ただ本当のラストシーンは、悲壮感がただようものにはしたくありませんでした。未来への希望のある終わり方というか、「あなたたちはやはり喧々諤々やっていくのね」という余韻を残す終わり方にしたかったんです。まさに医療に終わりがないように。

▲『仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーゲンムVSレーザー オフィシャルムック ~SELECT▶LIFE~』より、高橋悠也のインタビュー。

 ここで、『エグゼイド』チーフP、大森敬仁のスタンスを振り返ってみる。

――お2人を「仮面ライダー」の世界に引き入れたキーマンといえば、東映の大森敬仁プロデューサーですが、大森さんとご一緒にお仕事をされた印象はいかがですか。

高橋:頭の回転がすごく早い方だと思いましたね。とても仕事がやりやすい一方で、せっかく書いてきた原稿を容赦なくバッサリいかれるときもありました(笑)。それは、『エグゼイド』の物語をより面白くするための「かじ取り」なんですけれどね。常に作品の全体像や、ここから先のことが見えている人なんだと思っています。

武藤:出会ったときの印象は、忙しい人だなあと。それは『エグゼイド』を作りつつ、同時に『ビルド』の企画を立ち上げていたからだったんですけれど。一緒にやってみて思ったのは、非常にクレバーというか、高橋さんがおっしゃったように物事を常に俯瞰で見ることのできる方だということです。シナリオを書く側としては、世界観に没入していく、物語に入り込んでいく部分があるのですが、大森さんは常に「視聴者の視点」でどう見えるかを突き詰めてくるんです。ただ、意外と脚本家の「やりたいこと」を壊すことなく、ホン(脚本)を読んで「こいつはこういうことをやりたいんだな」と理解し、やるためには「こうしたらいいんじゃないか」と、プラスの考え方で変えていくことが多いですね。

『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』ビルド武藤将吾&エグゼイド高橋悠也の脚本家対談 - 夏映画ビルドの伏線、ライダーを書く魅力に迫る (3) 休日の朝とは思えない展開の速さ、情報量の多さ | マイナビニュースより。

 『エグゼイド』は「視聴者の見たいものをやってくれている」とは下の記事に書いた事がある。

 『エグゼイド』世界の人類にとっては檀黎斗が消えて嬉しいが、彼の死がゲーム病によるものである以上、再生医療による復元の可能性も十分にある為、永夢にも希望がある。また、視聴者にとっても檀黎斗が(一旦)消滅した事に喜ぶ者もいれば、まだ生きているかも知れない事実に喜ぶ視聴者もいる。

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 「檀黎斗は生きているのか死んでいるのか分からない」と言うラストは、『エグゼイド』にとってこれ以上ないベストな結末だったのかも知れない。

 …え?黎斗が生きている可能性があるなら『エグゼイド』世界の人々はまた怯えるんじゃないかって?ラストシーンで黎斗は貴利矢の前にしか現れてないし、多分皆は黎斗は消えたと思ってると思う…。…え?黎斗が生きている可能性があるなら「檀黎斗は死ぬべきだ!」と言う視聴者が報われないって?…小説を待て!!(ェ)
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 こうなると、小説でも黎斗は復活するべきじゃない気がする(過去が語られるのは良いけど)。

岩永 僕は黎斗の最期については、次のステップに行くために「ライフ」という概念を越えたいという想いもあったんじゃないかなと感じているんですよ。だから消滅して終わって、その後の余白が残っているという今の結末は、とてもよかったな、と。そんな捉え方をしています。高橋 なるほど。その捉え方は、まあ、当たらずも遠からずと言うか……実は今ちょうど『エグゼイド』の小説を書いていまして。

岩永 ええっ!?知らなかったぁ……!(この対談は、小説『仮面ライダーエグゼイド ~マイティノベルX~』の情報が発表される前に収録されました)

高橋 そこで黎斗の「次のステップ」についても書いています。トリロジーで行くところまで行って消滅した彼の存在がその後の未来にどんな影響を与えているか、というところですかね。

岩永 うわぁ、読むのが楽しみです!

▲『仮面ライダーゲンム 檀黎斗列伝』より、岩永徹也高橋悠也の対談。

 この言い方だと黎斗が小説で生き返るのかそうでないのか、よく分からないな…!まぁ、岩永さん風に言うと、「読むのが楽しみです!」。と、言う訳で、以上、『アナザー・エンディング』の総合感想でございました。
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ではこれにて。

『仮面ライダービルド』19話「禁断のアイテム」感想+考察

▼「拳銃を作っている工場の人間は犯罪者か?」
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左翔太郎「おい!お前が運命の子か?」

運命の子「誰だい?君は。ここの人間じゃないね。組織に選ばれるような知能があるようには見えない。」

左翔太郎「んだと!?年上に向かってなんて口を…」

(ガイアメモリを見つける翔太郎)

左翔太郎「ガイアメモリ…?お前が…お前が作ったのか!?おい!!」

(ダブルドライバーの入ったアタッシュケースを奪う運命の子)

左翔太郎「あっ…おい!何してんだよ!」

運命の子「これは凄い!誰が考案したんだい?このドライバーを使用した人間は僕と一体化出来る!同時に二本のメモリが使え、僕の知識全てを備えた究極の超人が生まれる!ハハハハッ…。」

左翔太郎「何が可笑しい!この悪魔野郎!お前達の作ったメモリのせいで、どれだけこの街が泣いてんのか分かってんのか!?」

運命の子「拳銃を作っている工場の人間は犯罪者か?違うだろう?使って悪事をする人間が悪い。僕は只、より効果の強いメモリが見たいだけなんだ…。」

左翔太郎「黙れ!!」

▲『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010(『仮面ライダーW ビギンズナイト』)』より。

 何故このシーンを引用したのかと言うと、
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万丈「許せねぇ…!俺をモルモットにしただけじゃねぇ。香澄の命まで奪いやがって…!葛城は人を人だと思ってねぇんだよ!そんな奴は殺されて当然だ!」

戦兎「確かに、ネビュラガスの副作用を無視して、人体実験に踏み切ったのは問題だ。けど科学の発展と言う観点で言えば、ここまでのシステムを構築した功績は大きい!」

万丈「何言ってんだよ…。そいつは多くの犠牲者を出したんだぞ!仮面ライダーだってマスターがパクんなきゃ只の殺人兵器だったかも知んねぇんだぞ!」

戦兎「科学を軍事利用しようとするのは周囲の思惑だ!科学者の責任じゃない!

万丈「悪魔の科学者の肩入れをすんのか?ふざけんな!」

▲『仮面ライダービルド』9話「プロジェクトビルドの罠」より。

 『ビルド』のこのシーンを観た時、翔太郎と運命の子(園崎来人/フィリップ)のあのやり取りを思い出したからです。

▼自分で作るよ!変身アイテム

 ビルドドライバーとダブルドライバー(別名、ガイアドライバー2G)、この二つのベルトの共通点は、二つのアイテムを装填する事で仮面ライダーに変身出来る所…ではなく、開発したのが敵組織と言う点だ。…まぁ、こと『仮面ライダー』に於いては珍しい事象ではないが(初代からそうだしね)。しかし、「敵組織」とは言うものの、『ビルド』の場合、開発者は葛城巧である為、実質的にはビルドドライバーは主人公である桐生戦兎の作ったものである。捻ってるなぁ…!そういや、ビルドのパワーアップアイテムって皆、桐生戦兎(葛城巧)の発明品だね。ラビットタンクスパークリングは勿論、今回登場したハザードトリガーも葛城が発明したみたいだし。この感じだと最終フォームの変身アイテムも戦兎が開発する事になりそうね。
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 何とな~くこの人みを感じる…!

 戦兎が開発するならそれでも良いけど、あまりにも「何でも有り」過ぎてもアレなので、何かしらの捻りやデメリットが欲しい所だね(スパークリングはちょっとそんな感じだったし…!ムテキよりはマシだけど)。

 …今回もここまでです(短ッ!!)。最近、数話纏めて感想記事を作成してしまうパターンが多くなってますが、何と言うか…やっぱり一話ずつ感想を書きたい!(謎の拘り)なので、内容は薄くなってしまうかも知れませんが(凝れる時は凝ります!)、これからはなるだけちゃんと次の回が放送される前(即ち、その回が放送されてから一週間(次週が休みから二週間)以内)には感想記事を書き上げて投稿したいと思っています。頑張るので応援(?)宜しく御願いします。

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』16・17・18話 感想+考察

▼第一章・完!&第二章始動!

 最近、更新が途絶えていてすみません!年始後、体調を崩してしまいまして…!結構記事を書き溜めているので、早く消化したい…!それはそうと、最近『ビルド』が面白くなってきた気がする。これまでこのブログで突っ込んできた部分は多くは改善されてはいないのだけれど…、なんでだろ。人物描写が多く(良く)なってきたからかな。『平ジェネFINAL』も万丈のドラマが結構評価されてるし。やっぱり大事なのは「設定描写」よりも「人物描写」なんだろうな。と言う訳で、今回は第一章最終回たる16話と、第二章序章たる17、18話の感想を纏めて。…まぁ、16話の感想が書き終わらなかったから先週と今週のも合体させたってだけなんだけど(笑)。あ、あと以下はちょっとだけ『平ジェネFINAL』のネタバレがあるので気を付けて下さい。それではどうぞ。

16話「兵器のヒーロー」

17話「ライダーウォーズ開戦」

18話「黄金のソルジャー」

▼人物の『ビルド』と設定の『エグゼイド』

 『仮面ライダー 平成ジェネレーションズFINAL』を書いた脚本家は二人いる。一人は『ビルド』メインライター・武藤将吾、もう一人は『エグゼイド』メインライター・高橋悠也だ。…のだが、レジェンドライダーパート(オーズ、フォーゼ、鎧武、ゴースト、エグゼイド)の部分は全て高橋悠也が担当したのだと言う。

──レジェンドライダーの編成は最初から決まっていたのでしょうか?

高橋●そうです。ただオリジナルキャスト全員が出られるかどうかは未定だったので、とりあえず確定した人を入れ込んだ話を書き、後から追加して調整しました。

武藤●レジェンドライダーのシーンはすべて高橋さんが書いてくださいました。

高橋●レジェンドライダーの活躍を書くのは楽しかったです。昨年も登場したゴーストと鎧武に加えて、さらに前の作品であるフォーゼとオーズが書けたのは嬉しかったです。その分、作品を愛してくれるファンの方が満足出来るアフターストーリーにするのは大変でした。自分でも歴代作品を勉強しましたが、各作品を担当されたプロデューサーの方々にも助けていただいたんですよ。

武藤●最終回後の『オーズ/OOO』をどう描くかはかなり話し合ったんですよ。高橋一浩プロデューサーから意見を聞き、本編だけでなく、その後の映画(『MOVIE大戦MEGAMAX』)にも連動した話になったのは良かったですよね。僕もグッときました。

▲『宇宙船 vol.159』より、武藤将吾、高橋悠也のインタビュー。

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 『平ジェネFINAL』を観た人なら何と無く分かって貰えると思うのだが、レジェンドライダーパートって「設定」の塊過ぎない?「財団X製のアンクと映司の割れたタカメダルが共鳴し…」「今は教師である如月弦太朗の母校、天ノ川学園高校には宇宙のエネルギーが…」「天空寺タケルはかつて宝生永夢に命を救われ…」「神様は神様だから(笑)」etc…。『エグゼイド』を観ててもそうなのだが、高橋悠也は結構、設定に凝るよね(それも既存情報を使った)。まぁ、たまに目茶苦茶唐突な情報が出てきたりもするけどw 対して『ビルド』パートは「人物描写」(特に万丈)の方が目立ったね。『平ジェネFINAL』がちゃんと『ビルド』のドラマになっていたのもファンの評価ポイントの一つである。人物の武藤将吾と設定の高橋悠也、そんな二人がコンビを組んだからこそ、『平ジェネFINAL』は幅広い層にウケたのかも知れない。

 で、前々から自分は『ビルド』を「話は面白い」と評してきたのだけれど、「話『は』面白い」と言ってきた理由は他を誉める事が出来なかったからである。その理由は数あれど、一つに集約するならば「御都合主義」と言う言葉になる。でも、最近はその「御都合主義」感が薄れてきている気がする。と言うか、先日自分は『ビルド』に「玩具の魅せ方下手スギィ!!」と批判したのだけれど、このところ、そう言う感想はあまり浮かんでこないんよな。と言うか、スクラッシュドライバーが出てきた辺りからは、「玩具ありきのストーリー」と言う面が強化されてきた気がする。

↓玩具がどうこう言ってた記事です。


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 個人的に「良い!」と思ったのはオクトパスライト。ブラッドスタークの正体が判明する13話が初登場だが、「マスターの知らない(内緒で浄化した)ボトルで攻略する」と言う流れを作れたのは見事だったね。そういや、14話でオクトパスとライトのフルボトルはスターク(マスター)に奪われてる筈なんだけど(偽物だったのはそれ以外のボトル)、いつ取り返したんだ…!?

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 最新話でも北都のベストマッチ(フェニックスロボ、スマホウルフ)を魅せる描述としては上手かったね。まぁ、「スパークリングは?」とは思ったけど。兎に角、突っ込み所はあるものの、玩具の出し方に違和感が減ってきたので、個人的には嬉しいところ。もっと頑張って戴きたい。

 そんな訳で(どんな訳だよ!?)たまには普通の感想っぽい感想を書こうかな、と思います。

▼誕生!クローズチャージ!
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 誕生!クローズチャージ!ちゃんと前見えてるのかこのマスク…!クローズは万丈の彼女・香澄から採取した成分が入ったドラゴンフルボトルで変身するライダーだったので、それを使わなくなってしまうのはちょっと「えぇ…!」って感じだったのだけど、ドラゴンスクラッシュゼリーはドラゴンボトルを元に開発された上に、クローズチャージ(とグリス)の使用する武器、ツインブレイカーにはドラゴンボトルもセットすることもあるので、ギリギリセーフと言ったところ(?)。クローズドラゴンを装填した必殺技もあるけれど、細かい事を言うと、クローズドラゴンにはドラゴンボトルを挿していて欲しかった…!まぁもしかすれば終盤辺りで更なる必殺技発動時にドラゴンボトル装填とかあるかも知れないし、ないかも知れない(笑)。

▼登場!猿渡一海/グリス!

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 完全に音矢です。本当にありがとうございました。

 まぁ、「カシラがみーたんファンだった」と言うのは恐らく今後の伏線なんだろうけど(これで本当に「只のドルオタでした!」じゃああまりにもしょ~もなさすぎる…!)。それにしても、まさか「みーたん」要素がここに来てまた出てくるとは…!と言うのも、実は「石動美空はネットアイドル(みーたん)をやっている」と言う設定は急遽追加された物なのだ。

 美空には違った一面があるんですが、それは急に加わった設定です。1、2話の台本が出来上がった後で、武藤さんが「美空を引きこもりにすると目立った活躍がさせられない」と言い出しまして。「あなたがそうしたんでしょ」と思いましたけど(笑)。そうして、美空を活躍させるために新たな一面を考えることにしました。周りでおバカな男たちがにぎやかにかけ合っているので、普段な美空のままでも暗い感じにはならないと思いますけどね。美空自身にもお父さんの惣一さんとのかけ合いがありますし。

 ▲『仮面ライダービルド キャラクターブック No.0~BINDING~』より、大森敬仁のインタビュー。

 「違った一面」と言うのが恐らくネットアイドル(みーたん)だろう。喫茶nacitaに身を隠していた美空がネットアイドルをやっている点には色んな視聴者が突っ込んでいたし、自分もその一人だったので、「この設定、追加する意味あったのか…?」と常々思っていただけに、ここでまたその設定が活きてくるのには驚き。果たして今後の展開にどう繋がって来るのか…!(まぁ、「マスター(スターク)のせい。」で片付けられそうだけどw)

▼復活!内海!
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 うん、知ってました(笑)。思ったより再登場早かったな。まぁ、スタークの顔を変えられる能力等を考えると、内海本人とはまだ断定出来ないけれど。これから何かしらの何かしらで何かしらの暗躍をするんだろうけど…、今は特に言う事はありません(ェ)。ぶっちゃけ12話以前はそれと言った活躍をしていなかったのでなんともなぁ…。「いるだけ」感が半端無かったよね。…まぁ、頑張って目立って下さい(なんじゃそりゃ)。そういや、「いるだけ」と言えば…
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 この人も最近、「いるだけ」ですね…!

▼こんな感じで宜しいでしょうか?

 久しぶりにそれっぽい感想を書いたな。引用ばっかりってのも疲れるのでたまにはこう言うのも良いね。…と言いつつ、また今後も引用ばっかりになるんだろうけどw 取り敢えず『ビルド』、悪くない展開になってきてるので、これからも楽しく視聴出来ればな、と思っております。

 

ではこれにて。

SHINNEN

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 明けましたね。自分がこのブログを開設したのが去年の2月なので、何気に当ブログは一周年が目前にまで来ているのです。まだまだ当ブログの閲覧者数は少ないのですが、たまに記事を投稿するとえらい数のアクセス数を叩き出したりもして、見てくれる人がいるならやっぱり続けられる限りは続けたいなとは思っています。…はい、そうですよね。さっさと『ビルド』16話と小説『ゴースト』の感想を書けって話ですよね。「年末年始」と言う仕事の山場を乗り越え次第、順次upしますので、もう暫くお待ちください。『アマゾンズ』の映画や『風都探偵』の単行本発売等、今年もイベント盛沢山!どんどん色んな感想や考察を書いていく予定ですよ~!と言う訳で、引き続き「レイジング野郎」のブログをよろしくお願い致します。

 

ではこれにて。

『仮面ライダービルド』15話「桐生戦兎をジャッジしろ!」感想+考察

▼パラド可愛い!!
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 パラドって可愛いの!?!?

 『エグゼイド』ファン(特に女性)からよく聞く言葉の一つに「パラド可愛い!!」と言うのがある。自分は全く理解出来なくて…。女性ファンも一定数いる『仮面ライダー』だが、女性の言う「可愛い」とは一体何なのだろうか…。と言う訳で、今回は「それ」について書いていこうかな、と。

▼母性擽られちゃう!

 二ノ宮知子と言う漫画家を御存知だろうか?社会現象を巻き起こした『のだめカンタービレ』を代表作に掲げる彼女は、一児の母にしてライダーファンである(特に『W』が好きなのね。自らを「風都市民」と名乗るとは…!)(そういや、『風都探偵』の単行本の発売が決まったね。感想記事は来年の春まで温存かよォ~!!)。そんな彼女は、「作品の取っ掛かり方」についてこう述べる。

 ──当事、僕の周りでも、突然「『電王』って面白いね!」って言い出す女性が結構いて、年賀状に電王の絵が書いてあったりして。『電王』しか見てないって人も結構いるみたいですね。

二ノ宮 「(佐藤)タケルくん、可愛い!」「イマジン、可愛い!」みたいな、それは大きいと思いますよ。愛おしくなっちゃうんですよ、やっぱり。

(中略)

──最近の明るい雰囲気のライダーと較べると、(『555』って)暗くて驚きませんでした?

二ノ宮 うん。画面も暗いし、話の始まり方も暗いなとは思ったんですけど、でも『555』はすんなり入ってきたんですよね。やっぱりキャラがよかったのかな。たっくんにもすぐに入り込めて。(中略)『555』は内容に関して何の情報もなく見始めたんですけど、たっくんも最初から猫舌キャラとか、結構可愛さがあったので、女はそういうのがあると「あ、可愛い!」って思って、すぐノッていけるんですよね。

──やっぱり「可愛い」がポイントなんですね(笑)。

二ノ宮 女っていうか、お母さんの場合はもうそれですよ(笑)。木場くんも可愛いし。もうね、お母さんの気分になっちゃうんですよね。『鎧武/ガイム』だって、自分の息子でもおかしくないような年の子たちがわちゃわちゃやってて可愛いじゃないですかっていう。

▲『永遠の仮面ライダーシリーズ 語ろう!555・剣・響鬼』より、二ノ宮知子のインタビュー。

 成程、女性は作品を「理屈」ではなく「感覚」で視聴をするかどうかを判断するのか。『555』の乾巧や『電王』のイマジンズ(タロスズ)を「可愛い!」と思える理由は「母性」からなのか。…要するにフーフーしないとスープが飲めないたっくんなんかを見ると「もう~❤しょうがないなぁ~❤」みたいになっちゃう的な?子供っぽいと可愛い的な?う~ん…!と言う訳で、「母性」でググったらこんなのが出てきた。

もうっ、たまらん! 「母性本能くすぐり系男子」の特徴3つ|「マイナビウーマン」

 母性を擽る3つの特徴とは、1に「人の言うことを素直に聞く」、2に「ギャップがある」、3に「甘え上手」なのだと言う。パラドは…、

1、人の言うことを素直に聞く
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 「こ"へ"ん"な"さ"~~~い"!!!」のシーン以降は最早永夢の愛犬ポジションだな…!永夢ラブだから(笑)(by甲斐翔真)

3、甘え上手
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 「こ"へ"ん"な"さ"~~~い"!!!」のシーン以降は(以下略)『平ジェネFINAL』の例のシーンのパラドの嬉しそ~~~な顔ときたらw(気になる方は『平ジェネFINAL』をチェック!)

 ギャップは…よく分からない。甲斐翔真も言ってたけど、パラドって実は「キャラクター性」自体は1話から完遂されていたからね。

甲斐 悪いことをしてるんだけど、"悪意はない"のがパラドだったんですよ。無邪気で自由奔放で素直なんだけど、結果が悪だっていう。それに気がついたのが39・40話ですね。僕のすべてはそこにあると思ってます。自分のやってきたことにやっと気がついて、取り返しのつかないことをしたんだって泣き叫ぶ……パラドはそういう"きれいな心"を最初から持ってるんです。それが出せてなかっただけで。キャラクターとしては、実は1話から最後まで変わらずに貫いているんですけど、ただひとつ変わったのが「命の重さを知った」という、それだけなんです。

▲『仮面ライダーエグゼイド公式完全読本』より、甲斐翔真のインタビュー

 取り敢えず、パラドはこの母性擽る3つの特徴の内、二つを満たしていたんだな。だから女性ウケも良かったと。後は、二ノ宮知子の言ってた「自分の息子でもおかしくないような年の子」って言うのも「可愛い」ポイントの一つなら、パラドは謂わば「子供」のようなキャラクターだし、彼の場合はそういうのもあって、若い層の女性からも人気だったのかも。

 

 …ん?待てよ…?と言う事は…

▼氷室幻徳可愛い!

1、人の言うことを素直に聞く
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氷室「スタークめ…、何度俺の邪魔をすれば気が済むんだ…!」
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石動「お前の得する良い情報教えてやろうか?」
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氷室「聞く!」

2、ギャップがある 
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氷室「スタークめ…、今度こそは…!(ダンディ)」
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石動「ところで良い作戦があるんだけど乗る?」
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氷室「乗る!(ピュア)」

3、甘え上手
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氷室「またもやスタークの所為で…!もうあんなやつ頼るもんか…!」
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石動「そんなことより俺に考えがあるんだけど聞いちゃう?」
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氷室「聞いちゃう!」

 嘘だろ…………まさか……………まさか………………!?
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 氷室幻徳って「可愛い」のかああぁあぁあああぁ~~~~!!?!?!?!!!??!?!!!!?

 まさかローグとスタークの二人のやり取りの中で母性を擽る3つの特徴全てを満たしていたとは…!や、最近増えてきたんですよ…。「げんとくん可愛い!」って声が!!!!!そう言うことなの!?!?そうなのか…!氷室幻徳は可愛いのか…!(頭を抱える)にしても氷室幻徳、なんであんなにスタークの(言う)事信用するんだ…?

▼「パラド可愛い!」は理解出来ないけど、

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 「パラドはサンタクロース信じてそう!」って話は凄ぇ納得した。

 

ではこれにて。