レイジング野郎

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『仮面ライダーエグゼイド』最終話(45話)「終わりなきGAME」感想+考察+『エグゼイド』最終評

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 『仮面ライダーエグゼイド』、一年間、本当にありがとう。と言う訳で、当ブログでも最終評を書こうと思います。「総括」はその後の展開を見てから書きます。このブログに初めて迷い込んだ方に一つ、警告をしておきます。当記事は『仮面ライダーエグゼイド』の批判からスタートします。まあ、最終的には賞賛はしていますけどね。批判的な意見を見たくない、あと、長文は嫌い、と言う方は下に進んではいけません。それでも読む、と言う方は、ようこそ、レイジング野郎の『エグゼイド』最終評へ。それではどうぞ。

▼高橋一浩は性善説信者
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 『ゴースト』チーフP、高橋一浩は"性善説"の持ち主らしく、それは『ゴースト』を観ててもよく解る。確かに『ゴースト』って「悪い人」っていないよね。大天空寺サイドは勿論、眼魔(ジャベル、イゴール等)やアラン一家、アデルでさえ最後には改心する。『ゴースト』は、キャラクター全員が少なからず、そして必ず「善い心」持っている。

諸田 (中略)あと、作品全体について言うと、思ってたほど人が死ななかったですよね。これは、やっぱり高橋くんがそういう人だからなんじゃないかな。「ジャベルも死なないんだ?」と言ったら「殺せないでしょう」みたいな答え方をされたことがあって。結局、悪い人は誰もいない、ということなんですよ。アデルでも最後の最後は改心してるし、絶対的な悪はいない。それはそれで正しいと思うんです。人はそれぞれに想いがあるから、どんなに悪人に見えてもその人にとっては正しいのかもしれない。

▲『仮面ライダーゴースト 公式完全読本』より、『ゴースト』メイン監督、諸田敏のインタビュー

──そして、タケルとの落としどころがが気になるアデルですが、我に返って仲間になると思いきや、ガンマイザーに取り込まれてしまいました。

福田 融和の道がとれなくなってしまうわけです。死の肯定とまでは言いませんが、倒すことで解放させてあげるということですかね。

──今までは融和の道を選んできたタケルがこういう選択をすることに、また成長が感じられました。

福田 『ゴースト』に限らず、このシリーズ全体に通ずることですが、互いに正義があって戦っていますからね。結局、アデルは悪いヤツではあったんですけど、最終的には完全な悪ではない状態で倒されてほしいという思いがありました。何かのきっかけで悪に堕ちてしまうとか、人間誰しもそういう部分は持ってると思いますし。

▲『仮面ライダーゴースト 公式完全読本』より、『ゴースト』メインライター、福田卓郎のインタビュー。

Q10 ウルティマやパーフェクト・ガンマイザーに変身したことも含め、悪役を演じることについて。

A10 悪役にも悪役なりの正義があるんだなぁと思いました。当たり前だけど、アデルにとってはタケルたちが敵の役。そういう意味では、悪役を演じている意識はそこまでなかったのかもしれません。仮面ライダーたちを圧倒したときは、正直、少し気持ちよかったですが(笑)。演じていくにつれてパーフェクト・ガンマイザーへの愛着も湧いていき、今では誰よりもカッコいいと思っている自信があります!

仮面ライダーゴースト 公式完全読本』より、アデル役、真山明大のQ&A。

 アデルの父、アドニスもこんな事を言っていたね。

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アドニス「アデルは、私の思い描いた理想を実現させようとしているだけ。純粋なのだ。しかし、私に迷いが生じた。アデルはそれが許せなかったのであろう。全ては私のせいだ。」

▲『ゴースト』27話「決死!覚悟の潜入!」より

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 端から見れば悪行でも、それがその人にとっては正しい事なのかも知れない。正義の考え方は人それぞれだからね。「正しい」の有方に定型等無いのだ。

▼高橋悠也は性悪説信者
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 対して、高橋悠也は"性悪説"に測るスタンスらしく、それは大森Pが公言している。

篠宮 大森さん、今まで色んな脚本家の方とお仕事してきはったと思うんですが、どうですか、高橋さんの魅力と言うか、凄さみたいなんは…。

大森 高橋さんはよく性悪説の人間って言うのをよく自分で仰られていて、人間を悪い人として書いている所があって、そこが割と『仮面ライダー』に合っているのかな、と言うのはあって、それと、玩具が多い今の『仮面ライダー』で、それも話にまぶしながらも各キャラクターを上手く描きつつ、しかも速い。速いからこそ今まで全話書いて貰えて、速いからこそ我々にも考える時間を与えてくださってるので、一緒に『エグゼイド』を作っている感覚ですね。

『第二回 東映特撮ファンミーティング』より大森敬仁の談(原文ママ)

 それ故かは知らないが、『エグゼイド』に登場するキャラクター達は少なからず、そして必ず「悪い心」を持っている様に見られる。

・永夢の場合
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 何気に『エグゼイド』で一番まずいキャラクターって永夢じゃないか…?「永夢は医者向きの正確をしていない」と当ブログではよく評するが、

「自身の命を顧みない危険な強行突破」、「仲間に情が移り、患者の命を蔑ろにする行動」はまだ分かる。でもパラドの件は駄目だろ…!結局、最後まで永夢の命の価値観(見方)はよく分かりませんでしたね…!パラドや大我に「自分の命も大切にしろ!」とか言う癖に、自分だって自分の命は蔑ろにしてるし、まあそれだけなら過去のライダー作品にだっていたしまだ許せるけど、場合によっちゃあ他人の命だって見えなくなる時もしばしば。新黎斗(現・黎斗神)の扱いに関しては最早擁護出来ないです。圧倒的ダブルスタンダードドクター、それが宝生永夢と言うキャラクターになってしまったのだ。

・飛彩の場合
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 最近、解決したが、ついこの間まで飛彩はクロノスの右腕として檀正宗に協力していた。理由は「彼女を蘇らせる(もう一度会う)為」なのだが、その為とは言え、人類に被害を脅かすゲーム『仮面ライダークロニクル』を運営する檀正宗に手を貸したのだ。あんとき、飛彩が邪魔せずクロノスをリプロってればここまで面倒な事になってなかったし、大戦犯だよなぁ…!永夢には「私情に引き摺られるな!」なんて何度か言ってたけど、「おまいう」も良いとこである。

・大我の場合
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 光医者とか闇医者(光属性)なんて言われてるけど、大我は医師免許を剥奪されているにも関わらず、今もなお、廃病院でドクターを続けている。「免許が無い、ただそれだけの事だ…。」(by飛彩)「例え免許が無くても…俺は…ドクターでありたいんだ…!」(by大我)いや、免許は無きゃ駄目です。…なんて書いといてなんだけど、まあぶっちゃけ、大我に関しては半分こじつけです(笑)多分、五人ライダーの中で一番善い人(ないしまともなキャラクター)だよね、大我は。まあ、最終回でゲーム病専門医に任命されたけど。

・貴利矢の場合
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 貴利矢なりの考えがあっての行動ではあるものの、彼は嘘吐きである。結果として、彼はその嘘で永夢達を翻弄し、彼自身も信用を失っていく。嘘を吐く事は悪である。44話では消え行くポッピーに「嘘は程々にね」なんて言われてたけど。でもって最近の悪行と言えばやっぱり新黎斗大量殺人ですよ…!

仮面ライダーである前に、僕はドクターです」「命に優先順位なんてつけられない」
永夢らしいこのセリフを皆さんはどう受け取ったでしょうか? 大我がいうようにガシャットを奪うだけでは甘い。そう考える人もいるはずです。しかし、飛彩が言うようにドクターの仕事は人の命を奪うことではありません。毎回、素敵なセリフを書いてくださっている高橋さんですが、この話のキャラたちの価値観のぶつかり合いには作る側としても考えさせられてしまいました。

▲『仮面ライダーエグゼイド』東映公式ホームページ 24話「大志を抱いてgo together!」PRODUCTION NOTE!より

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 ドクターが人を殺してる!7、80回くらい殺してる!「こんな貴利矢は見たくなかった…!」「生きていた頃の貴利矢の方が良かった…!」なんて人もいたのではないか?まあこれは『エグゼイド』キャラクター全員に言える事なんだけど、新黎斗(黎斗神)の事もちゃんと「命」として扱ってあげてください。

・黎斗の場合
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 言 わ ず も が な で あ る 。

 このように、ゲンムは兎も角、メインライダー達は全員、「悪い心」を持っている。それが高橋悠也の意図的な筆なのか氏の筆の癖でそうなってしまってるのかは定かでは無いが、つまりこれはどう言うことかと言うと、

▼振り返らず行こう

 みたいな事である(JUSTICE並感)。上記の5人の悪点、これらは皆、今まであった事が別の事に塗り(摩り)替えられている事が多いのにお気付きだろうか?

永夢、、、命を大切に!→黎斗神?何それ美味しいの?

飛彩、、、私情は捨てろ!→俺は私情に従うけどな!

大我、、、免許を剥奪された!→まあまだドクター続けてるけどな!

貴利矢、、、「ドクターの仕事は人の命を奪うことではありません。」→新黎斗くたばれええええええええ!!!!!

 過去を塗り替え、現在(いま)を変える。これが『エグゼイド』と言う作品の中には余りにも多い。だからこそその数だけ「ツッコミ所」も増えていく。

 しかし、それでもなお、ファンからの指示は多い。何故なのか?それは、そのあらゆるツッコミ所を全て「ノリ」が吹き飛ばしているからだ。

▼相当EXCITEEXCITE


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  物語終盤の「おおっ!?」となるようなシーンを集めてみた。『エグゼイド』は監督の「ノリ」も良かったね。『エグゼイド』はそれまでの積み重ねを捨ててでも、視聴者が相当EXCITEする展開を優先させた。それも、どれもが否が応にも興奮出来る展開。しかし、それだけでは視聴者を楽しませる事は出来ない。何故、ここまで視聴者が『エグゼイド』を持ち上げられるのか、それは『エグゼイド』前半(1話~24話)までの物語の完成度が高かったからだろう。実際、この頃は文句言う奴なんて殆どいなかったしね。…「積み重ねを捨てた」と言う表現もちょっと違うのかな。「過去と言う土台を組み換えた」とでも言っておくか。
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 でも、これって地味に超凄い事だよね。前半は物語の出来で視聴者を楽しませ、後半は「ノリ」だけで視聴者を楽しませる。超力業なのにそれを通せているって言うんだから『エグゼイド』のパワーは計り知れない。…まあ視聴率は例年より下がってるんだけど…!この「数ある矛盾をノリで押し通す」と言うやり方は同年に公開された春映画『超スーパーヒーロー大戦』で白倉Pがやったことだね。もしかすると『エグゼイド』に放たれた「歴史改変ビーム」は大森P(と、高橋悠也)が白倉Pのそれを参考にして撃ったものなのかも知れない。

 余談だが、視聴者が盛り上がる展開の中に、「エグゼイドとパラドクスの共闘」のシーンを入れたが、パラドを演じる甲斐翔真は(恐らく)本意では無かったそう。

甲斐 別に命を落とすこと自体は構わないんだけど……。

岩永 やられ方?

甲斐 そう。味方にはなりたくない。あくまで悪役として終わりたいですね。そもそも人間じゃないし、根っからのクレイジーなヤツなので、改心とか絶対に無理。今後の狙いとしては永夢を倒すことじゃないかな。もし他に永夢を倒そうとする人がいたら容赦しないだろうね。

岩永 基本、永夢のことしか考えてないからね。

甲斐 そう。永夢ラブだから(笑)。

▲『東映ヒーローMAX volume55 2017 winter』より、岩永徹也、甲斐翔真の対談。

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妄想してた終盤「心が踊るなぁ…!永夢、遊ぼうぜぇ!」

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現実の終盤「こ"へ"ん"な"さ"ぁ"~い"…こ"へ"ん"な"さ"ぁ"~い"!!!!」

 現実とは非情である。

▼正解等無い。

 今回の記事は性善説性悪説の話題から入っているのを皆様はお忘れでは無いだろうか?ここからが本題です。

 高橋悠也理論「この世に良い人なんて一人もいない。」と言う考え方は当然、高橋悠也本人も「悪い人」と捉えられる事となる。

 高橋一浩理論「見た目は悪でもその人にとっては正しいのかも。」と言う考え方はその人なりの「正義」の尊重を表している。
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 歴史を変える行為は「悪」だが、それで人を笑顔に出来る、と言う思いが高橋悠也(と、大森P)の「正義」なら、それは「善」なのかも知れない。

なんて事を思ったりもしたレイジング野郎なのでした。…ていうかこの記事、今までの『エグゼイド』感想記事に書いてきた事の寄せ集めだな…!

▼なんて事を書いていたら…?

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 さて、『エグゼイド』のテレビシリーズはエンディングを迎えました。「命」というテーマを軸に構築されてきた物語について、もう語ることはありません。テーマについては既に、登場人物たちによって充分に語られ、ストーリーの中で想いをぶつけられたからです。エグゼイドは“仮面ライダーらしからぬ”という言葉がついて回るシリーズでした。ゲームという荒唐無稽なモチーフを表現した、そのユニークなビジュアルが引き出すイメージによるところが大きかったと思います。しかし、『エグゼイド』というシリーズは“仮面ライダーである”ことがオチであるシリーズで、そのため“仮面ライダーである”ことをひた隠しにしてきたシリーズであるとも言えます。

仮面ライダー」は“悪”とその出自を同じくします。『エグゼイド』の裏テーマは“善”と“悪”は表裏一体である、ということ。敵と思われていたパラドこそが、主人公・永夢に感染していたウイルスであり永夢の分身であること。パラドに感染しているからこそ仮面ライダーとして戦うことができるということがエグゼイドが仮面ライダーである証だったのです。永夢とパラドがお互いに心を通わせ、「命」の大切さを共有するというイベントは“悪”でも“善”になりえるかもしれないという可能性の表現でした。と、いうことは逆も然りで、“善”が“悪”に転がることもあるのかもしれません。“善”と“悪”の表裏一体感は、仮面ライダーというシリーズ独特のヒーロー像です。1年を終えた今、エグゼイドも仮面ライダーの一人として認めていただけたなら幸せです。

▲『仮面ライダーエグゼイド』東映公式ホームページ 最終回を終えて「ご視聴ありがとうございました」EPISODE GUIDE!より。

 そうだったの!?!?

 "善""悪"になる事もあれば、"悪""善"になる事もある。"善"と"悪"は表裏一体。『エグゼイド』と言う作品は、物語やスタッフの動きも含めて、一年間、それを伝えようとしていたのかも知れない(違う)。

 ▼どうせまた一つくらいVシネマが来るんだろうなぁ~…

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!?!?!?!?!?!?!?

 えっ!?なに!?三部作って!?!?その名も…
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 『アナザー・エンディング』…!まさかのトリロジーと来たもんだ…!それと、檀黎斗が諸悪の根元なのは誰も忘れてないと思うんですが…(笑)兎に角、まだまだ『エグゼイド』は終わらないね。て言うか、『鎧武』や『ドライブ』辺りまではあんなに盛り上がってたのに、今やVシネマの一つくらい「普通」になってるの、時代を感じるなぁ…!

 何はともあれ、色々言ってきたけど、ここまで走り続けた『エグゼイド』、お疲れ様。本当にありがとう。これからもよろしくお願いします。
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ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』44話「最後のsmile」感想+考察

▼やって欲しい事をやってくれる

 と言う評価を『エグゼイド』はよくされる。高橋悠也は以前、『宇宙船』にて、「1話に一つ、爆弾を落とすつもりで書く」と言っていた。そのスタンスは曲げずに書いているのか、『エグゼイド』には毎話必ず一つはどっと盛り上がる何かが起こる。中には(特に前半は)販促的な事情もあれど。

1話…誕生!仮面ライダーエグゼイド!

2話…登場!仮面ライダーブレイブ!

3話…登場!仮面ライダースナイプ!

4話…登場!仮面ライダーレーザー!

5話…誕生!エグゼイドレベル3!

6話…誕生!ブレイブレベル3!

7話…誕生!レーザーレベル3!

8話…誕生!スナイプレベル3!

9話…誕生!エグゼイドレベル5!

10話…実現!チーム医療!

11話…判明!ゲンムの正体!

12話…退場!九条貴利矢!

13話…誕生!エグゼイドレベルX(XX)!

14話…召喚!バイクゲーマ!

15話…誕生!仮面ライダーパラドクス!

16話…誕生!スナイプレベル5!

17話…登場&退場!バガモン!

18話…宝生!永夢ゥ!

19話…誕生!ブレイブレベル50!

20話…誕生!スナイプレベル50!

21話…覚醒!ゲンムレベルX

22話…全編!檀黎斗劇場!

23話…誕生!エグゼイドレベル99!

24話…登場!シシレッド!

25話…始動!『仮面ライダークロニクル』!

26話…誕生!仮面ライダーポッピー!

27話…告白!大我×ニコ!

28話…改心!ポッピーピポパポ!

29話…誕生!パラドクスレベル99!

30話…誕生!ゲンムレベル0!

31話…共闘!エグゼイド&ゲンム!

32話…誕生!仮面ライダークロノス!

33話…裏切!鏡飛彩!

34話…誕生!仮面ライダーレーザーターボ!

35話…顔出!九条貴利矢!

36話…誕生!エグゼイドムテキゲーマー!

37話…誕生!ブレイブレベル100!

38話…共闘!エグゼイド&ブレイブ!

39話…消滅!パラド!

40話…共闘!エグゼイド&パラドクス!

41話…対決!ブレイブ&スナイプVSグラファイト

42話…誕生!『ドクターマイティXX』!

43話…誕生!大我クロノス!

44話…活躍!5人ライダーレベル1!

 以前、ここの記事でのコメント欄にてこんなやり取りをした。

→そもそも神の力借りれば大我クロノスなんていらなかったという指摘は盲点でした。

 それはある意味当然です。決して可笑しい事ではありませんよ。何故なら、『エグゼイド』は作品内の粗を相殺する事に(一応は)成功しているから。どんな作品にも粗は必ず存在しますが、それでも「名作!」と今も名高いライダー作品が存在しているのは、その作品内の粗を話の完成度やノリで殺せているからです。『電王』でモモタロスが「戦いってのはな、ノリの良い方が勝つんだよ!」なんて事を言ってましたが、この台詞は正に『電王』を象徴するワードですよ。現在もなお人気な『電王』にだって粗や謎はあります(カイってなんだったの…?)。ですが、それでもここまでファンが多いのは『電王』と言う作品のノリがそれらを殺せたからですよ。盛り上がりや完成度と言うのは、人に粗を気にさせない不思議な力があるのです。
 『エグゼイド』もそう言う類いの作品ではあります。例えば大我クロノスの場合、「神の才能で最初から行けるようにしろ。」と言うツッコミの前に「うおおおおおお!!!遂にレベル50までしか強化が無かった大我がまさかのクロノスに!!!!」と言う瞬間的な盛り上がりが前に出る。だからテキトーさんがそこに気付かなかったと言うのは全く変な事ではありません。
 では何故、『エグゼイド』は例年以上に粗が目立つのか?その理由は一つ。多すぎるからです。要するに『エグゼイド』は「粗を出してはそれをノリで殺す」と言うループが延々と繰り広げられています。だからそのノリに「ノレる」人は気付かないかも知れませんが「ノレない」人は気になってしまう。最近、『エグゼイド』の粗の多さに気付いてくる人もちょこちょこ増えてきている中、それでもなお持ち上げる人の方が多数は訳は、『エグゼイド』と言う作品のノリに「ノレる」人の方が一般的だからでしょう。

 自分で書いてて「確かに!」と気付いた(ェ)。『エグゼイド』はあらゆる粗や描写不足を「盛り上がり」で消し飛ばしていたのだ。
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 例えば今回のレベル1無双だって改めて整理すると可笑しな点でいっぱいだ(何故、リセットの影響で檀正宗の手に戻ったプロトガシャットを黎斗神が持っている!?)(何故、エグゼイドレベルXにもバグスター分離機能がある筈なのに態態レベル1で挑む!?)。しかし、そう言ったツッコミの前に「うおおおおおお!!!ここに来て今まで空気と化していたレベル1の活躍が!しかもエグゼイドだけでなくサブライダー四人まで!」と言う心の高ぶりが先に出る事で、上記のツッコミ所を視聴者に「気付かせない(気にさせない)」事に成功しているのだ。コメントのやり取りで「『エグゼイド』のノリに「ノレる」人は気付かないが「ノレない」人は気になってしまう」と書いていたのは、『エグゼイド』製作陣が(恐らく)狙っていた爆弾の爆発に巻き込まれた人はその瞬間の「盛り上がり」「ノる」事が出来るが、間一髪それを逃れた視聴者はあれやこれやと気になってしまう、即ち、「ノレない」と言う事だったのか(自分で書いておいて!)
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 『エグゼイド』を楽しめている視聴者は「ノレる」人、楽しめない人は「ノレない」人、だったんだな。

▼新ライダーの印象を下げるスタイル
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 『エグゼイド』に次ぐ新ライダー、その名も仮面ライダービルド』!9月3日、放送開始!それに先駆け、『エグゼイド』にも一足早くビルドが登場!さあ、果たしてビルドはどんな活躍をしたのか!?
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  なんと、誤って殺人を犯してしまった!!

 ちょっと酷くない!?何度も言ってるけど「コンティニュー出来るからセーフ」「黎斗神だからセーフ」じゃねぇからな!?しかも人を殺しといて「ごめ~んwww」の一言で済ませるとか、サイコパスにも程があるぜ…!変だなぁ…?『ビルド』は大森P続投の筈なのに、自分の作品で自分の作品の印象を悪くしてるぞ…?大森Pの真意とは一体…?
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 「エヘッ。」じゃねぇよ!!!!?!!!?

▼そして遂に、

 『エグゼイド』最終回!8月27日は休みが取れたので、感想記事は当日にupしますよ~!多分!(オイ)それと、自分は新宿バルト9にて行われる最終回後夜祭に参加します。大森Pと高橋氏のトークがあるらしいので、そこで何か気付いた事があればそれは総括に書こうと思います。お楽しみに。
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 最終回の「視聴者のやって欲しかった事」は「再現!1話冒頭!」かな?

 

ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』43話「白衣のlicense」感想+考察

▼最初からやれオンパレード
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 リプログラミング、やっぱり使えるんじゃねーか!!

 42話感想に「ムテキ登場以降、リプログラミングは使っていない(使えない?)」的な話をしたのだが…普通に使えたね…!天下無敵のリプログラミングを何故今まで妥協した!?"最初からやれ"!最近の『エグゼイド』は「『出来る』事を『やらない』」のが問題点の一つだったのだけれど、今回はそれがいつもより目立ってた印象。

▼神の才能は遅れてやってくる。

大我 「クロノスの目的は何なんだ!?何であいつが連れていかれた!?」

黎斗 「忘れたのか、『仮面ライダークロニクル』のルールを。全てのガシャットロフィーを集めたライドプレイヤーは、ラスボスへの挑戦権を得る。」

(中略)

永夢 「檀正宗の狙いは…」

黎斗 「西馬ニコの抹殺。」

パラド「クリア間近のプレイヤーをゲームオーバーにして、『ライダークロニクル』を振り出しに戻す気か。」

大我 「どうすればそのゲームエリアに行ける?」

黎斗 「君達には無理だ。君達は伝説の戦士、クロノスに変身出来る資格を手にしていない。」

(中略)

大我「『クロニクル』のガシャットは何処だ。」

永夢「えっ…?」

大我「患者から回収したガシャットがあるだろ!」

永夢「ちょっ…」

(仮面ライダークロニクルガシャットを取り出す大我)

永夢「大我さん…。」

大我「5年前、俺がバグスターを食い止めていれば…こんな事にはならなかったんだ…。」

飛彩「何をする気だ!」

大我「ぶっ潰してやる。檀正宗はこの俺が…!」

永夢「ちょっと大我さん!」

(クロニクルガシャットを起動させる大我)

永夢「待ってください!」

(大我、ゲームエリアへ飛ぶ。)

(中略)

永夢「ニコちゃんも大我さんも、これ以上誰の命も失わせない。」

飛彩「だがどうする?俺達はゲームエリアに行く事すら出来ないんだぞ!」

黎斗「諸君、私の神の才能なら、ゲームエリアにアクセスするチートコードを開発するのに5分もかからない。取引だ。衛生省の許可を取って私を解放しろ。花家先生と西馬ニコを見殺しにしたくなければな。」

(中略)

大我「まだ、終わってねぇぞ…!絶対に死なせない!こいつは、俺の患者だ。(中略)俺はお前の命を守る。例え免許が無くたって俺は、ドクターでありたいんだ。」

飛彩「ならば自分の命を粗末にするな。やっと本音が聞けたな。」

大我「お前ら…!」

正宗「君達、どうやってここに…!」

永夢「ちょっとした神業で。」

黎斗「不可能を可能にする。それこそが神の才能だぁ~~~!!!ヴェハハハハハハ!!!!!」

▲『エグゼイド』43話「白衣のlicense」より

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永夢「ラスボスのゲームエリアに行きたい!」

黎斗「クロノスじゃない君らには無理やで。」
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大我「だったらワイがクロノスになったるで!」

永夢「大我さん、苦しんでまで…!」

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永夢「ワイらは何も出来ないんか…!」

黎斗「ワイの神の才能なら可能やで。」

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 何を勿体振ってたんだよ…!

 「君達には無理だ(私の神の才能を使えば可能だが)」って事!?それじゃあ、あれだけ苦しんでゲームエリアにいってクロノスに変身した大我の頑張りが無駄になっちゃうじゃん…!クロノスもとい檀正宗は黎斗神自身も排除したい存在の筈なのに、随分呑気だな…!大我がクロニクルガシャットを取り出す前からチートコードの事を明かしても良かった訳で、そこを引っ張っても黎斗神には何のメリットも無かった訳ですよ。要するにこれって、製作陣が大我をクロノスに変身させたかったってだけだよね。百歩譲ってそれは許すにしても、こんな簡単に二人が来ちゃうんじゃ、大我が報われないだろ~!!チートコードでゲームエリアに行けるなら"最初からやれ"。

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大我「え、ワイあんなに苦しんでここ来たのに、なんであんたら普通にいるん…?」

▼いつからそんな事を言えるようになった!?

  それと、この後の永夢の台詞も気になった。

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永夢「医者の不養生は良くありませんよ。ドクターは大勢の患者の命を預かる身なんですから。忘れちゃいけないんです。患者の命を救うためにも僕達ドクターこそ生き抜く責任がある事を。」

▲『エグゼイド』43話「白衣のlicense」より

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 や、あんた3話で強行突破に出てたやん…!

 この回(3話)で「仕切り直す判断(変身解除)」をした飛彩が「お前の犠牲等、ノーサンキューだ。」と大我に言ってあげるのはとても「らしい」のだけれど、それと全く逆の行動を取っていた永夢がそれを言うのはとても「らしくない」…!好意的に捉えてこの台詞を「永夢のドクターとしての成長の証」としてみよう。キャリアも腕もある天才外科医の飛彩との付き合いや指導の中で3話での飛彩の行動がようやっと理解出来た、と仮定する。しかしそれでもこの台詞は余りにも唐突過ぎる!積み重ねも何も無いじゃん!永夢がこう言う事を言えるようになったその過程が!葛藤が!成長が!何も無いじゃん!それでこんな事を言われても「永夢…良い事言うなぁ…!(泣)」とはなれません…!もしも元から「ドクターは死んではならない」と言う考えを持っていたのなら、序盤から自分が死なない努力を"最初からやれ"。

▼白衣のlicense?

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話は遡って42話。実は、この話では大我は白衣を纏っていませんでした。不思議に思った方もいたのではないでしょうか。実は、これにはちゃんとした演出の意味があって、免許を持った医者としての過去を捨てたという大我のセリフに説得力を持たせるために山口監督がこの話では大我は白衣を着ないほうがいいと撮影現場で判断され、このような画となったわけです。
もちろん、これも台本には書かれていません。そして、その画の意味を汲み取った中澤監督が、医者としてのアイデンティティーを取り戻すアイコンとして白衣を永夢に持たせたのです。こうして、その白衣に袖をを通す大我の決意が印象的に映し出されたのです。台本に書かれたことが全てではない、まさに「演出」というものの奥深さを感じずにはいられませんでした。

▲『エグゼイド』東映公式ホームページ「PRODUCTION NOTE!」より

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 元から白衣を着てたキャラにその「演出」は苦し過ぎる…!

 それじゃあ今までの大我は「白衣を纏う事で医師の"つもり"になっていた」って事になっちゃわない?や、無免許だからその通りなんだけど…。で、42話(前回)でようやっと「白衣を捨てて医師だった過去を捨てた」、で、次回になって「やっぱり俺はドクターやってたいんや…!」って気持ちに戻ったって事?心中がコロコロ変わり過ぎだろ…!「白衣を着せない」と言う「演出」が山口監督の域な計らいなのは分かるけど、医師としての過去を捨てているキャラクターなら、「大我は白衣を着ない」と言う「演出」を"最初からやれ"。

▼作品の「妥協」

 『エグゼイド』の問題点、「最初からやれ」は回が進む毎にどんどん加速していく…!変な所での妥協が多いんだよな。これは『仮面ライダー』に限らず、作品(お話)と言うのは、それが続いていく中で何かしらの都合の悪い事が起こった時、過去のそれをねじ曲げて都合の良い方向へ持っていこうとする事がざらにある。それは即ち、過去に積み上げた設定や世界観、人物像を崩す事であり、作品の完成度(と、製作陣の作品への拘り)が薄れる発端となる。自分はこれを「妥協」と呼び、そしてその「妥協」には「意図的な妥協」「無意識な妥協」の2つがある。「意図的な妥協」とは、製作陣が意識的に過去をねじ曲げる事である。「無意識な妥協」とは、製作陣が過去を忘れてしまう事で起こるものである。

 『エグゼイド』はその2つの「妥協」が混同しているように見える。分かっていながら行う「妥協」と自分達が築き上げたこれまでの設定(これまでの『仮面ライダーエグゼイド』)が頭に入りきっていない事で起こっている「妥協」。かなりこねくり回して書いたが、つまり何が言いたいかと言うと、
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「最近の『エグゼイド』はスタッフ陣のモチベーションが低い!」と言う事です。

 

ではこれにて。

『劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』感想+考察

▼妥協する事に一切の妥協無し
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 仮面ライダー風魔/南雲影成よ…

 永夢も仮想現実に飛ばしておけばあんたの計画は邪魔されなかったのではないか…?

 聖徒病院にいなかった大我やニコも襲っておく徹底ぶりを見せておきながら、永夢の事は見逃す舐めプ…。…そっか、娘に見とれて手裏剣投げるの忘れちゃってたのか(←苦しい)

▼何故『エグゼイド』はご都合主義が目立つのか?

 答えは単純且つ明確。「やり過ぎてるから」である。顕著なのがクロノス/檀正宗。…て言うか何か知らないけど、『エグゼイド』のキャラって舐めプ多いよなぁ…!息子の黎斗だってやってたし。
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ゲンム「ドライバーを腐敗させた…。君はもう…変身出来ない…。君の水晶を砕くのは、他でもない私だ!助けてくれたお礼に、命は取らないでやるよ。

▲『エグゼイド』22話「仕組まれたmystery!」より

 これらの記事にも書いているが、『エグゼイド』は幾らなんでも「舐めプ」が多い!そりゃあパラドもクロノスに「舐めたプレーしやがって!」なんて怒る訳ですよ。「こうすれば良かったのに!」と言う案件があまりにも沢山なせいで自分達がピンチに陥るって最早自業自得じゃないですか…!灰化を使わないドラゴンオルフェノクかあんたらは。
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 ドラゴンオルフェノクと言えば、「一人で一年間まるまる執筆した脚本家(作品)」と言われてファンが思い浮かべるのは『仮面ライダー555』を書いた井上敏樹だろう。彼のその痕跡は偉業とも言えるかも知れないが、この『555』と言う作品もひじょ~~~~~に粗が多い。しかしそれを全部書き連ねるととても長くなってしまうので、今回は『エグゼイド』のホンを全て書ききったと言う高橋悠也と井上敏樹、二人の脚本家の相違点を書いていこうと思う。

▼共通点は"速筆"

 「スケジュールで困ったら井上敏樹!」と言うくらい井上敏樹が速筆なのは有名だが(『555』の最終回もほんの1時間半程で書き終えたのだとかw)、大森P曰く、高橋悠也もかなり筆が速い方だと言う。

篠宮 大森さん、今まで色んな脚本家の方とお仕事してきはったと思うんですが、どうですか、高橋さんの魅力と言うか、凄さみたいなんは…。

大森 高橋さんはよく性悪説の人間って言うのをよく自分で仰られていて、人間を悪い人として書いている所があって、そこが割と『仮面ライダー』に合っているのかな、と言うのはあって、それと、玩具が多い今の『仮面ライダー』で、それも話にまぶしながらも各キャラクターを上手く描きつつ、しかも速い。速いからこそ今まで全話書いて貰えて、速いからこそ我々にも考える時間を与えてくださってるので、一緒に『エグゼイド』を作っている感覚ですね。

『第二回 東映特撮ファンミーティング』より大森敬仁の談(原文ママ)

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 性悪説と言う部分はまた別の機会に触れようと思うのでお楽しみに。大森Pは高橋悠也の魅力は「玩具が多い昨今の『仮面ライダー』で、その玩具も上手く話に盛り込みつつ、更に速い」と言う。確かに『エグゼイド』は例年より玩具がフィーチャーされる事が多いよね。そこがオタクを楽しませる理由の一つなんだろうけど。(最近でもマイティブラザーズXXガシャットを使ったパラド救出に皆驚いてたな)
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 対して、井上敏樹はあまり玩具に興味がない。カイザポインターなんか天井から落ちてくるしな…!戦闘シーンなんかもその場の監督に丸投げするくらい、彼は玩具や戦いに興味がない。じゃあ何を書いているのかって?キャラクターですよ。

▼相違点は"キャラ描写"

 『エグゼイド』はギミックやそれの出し方が変わっている事はあっても、話の展開(キャラの行動)は「予想通り」であることが多い。
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視聴者「貴利矢、クロノス側にいるけどきっと裏切るんだろうなぁ~!」

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視聴者「飛彩、早姫と大我の命を天秤に掛けられたけど、きっとドクターとしての道を選ぶんだろうなぁ~!」

なんて予測を視聴者がして、実際、その通りになる。『エグゼイド』の話ってかなりベタよね。「王道」とも言い換えられるか。でもこれだと人に寄ってはそのキャラ描写が「薄く」感じてしまう事もあるかも知れない。
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 対して、井上敏樹作品は劇中のギミックよりもキャラクターを重視して書く事が多い。そう言えば井上敏樹のアニオタwikiにこんな事が書いてあった。

一応シナリオの骨子自体は王道ではあるのだが、それを彩る枝葉末節が非常に濃く、王道に疑問を投げ続けるのが特徴。
ヒーロー物としては異色のシナリオを書くことが多く、人格に問題を抱えたキャラを生み出すこともある。
友情や信頼について冷笑的、あるいは懐疑的な話を作ることが多いが、
声高に「友情」「友達」などといった単語を使うことに疑問を投げかけている、ということであり
ジェットマンの竜と凱を筆頭に、男の友情や絆といったものを濃く描く傾向が強い。
また、作中では馬鹿にされがちなアギトの氷川や555の啓太郎といった生真面目なキャラクターが最後には報われることも多く、
本人の言動もあいまって偽悪的な印象も強く与えるが、やはり着地は王道というよりオーソドックスな結論になる場合が多い。

一方でスラップスティックコメディも好み、アニメではギャラクシーエンジェル、特撮ではゴウライガンといったハチャメチャな作品も書いてる。

料理好きな為かほぼ毎回食事シーンを入れ、ギャグ回では丸々一話料理番組にしたことも。

ハードなシナリオやアンチ王道を好む視聴者の支持を集める一方、
ドロドロした昼ドラ展開
伏線ばら撒き→放置→消化不良のまま最終回を何度かやらかす
戦闘シーンにてヒーロー側がピンチに陥る→その後の余韻を描かず場面が唐突に変わる
などの作風から、特撮ファンの中には彼を毛嫌いする人もいる。
特に一部には親の仇のように氏を憎んでいる人間もいる。

 なんか敏鬼作品は「アンチ王道」を好む人に人気があるらしいw でも、敏鬼アンチのブログもちょこちょこ見掛けるんだけど、大半の言い分が「正義の味方がいない」とかそう言うのなんだよね。要するに、彼らは自身の中で「ヒーロー像」と言うのが確立されている、と言う事なのだろう。

 でもそう言われると、『エグゼイド』が批判される理由の一つにはそれもあるような気がする。永夢はダブスタだし飛彩は彼女の為に裏切るし貴利矢は嘘吐きだし黎斗はアレだし…
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 あれ?もしかして一番ヒーローしてるのって無免許医の大我じゃね…?

▼王道(シンプル)・イズ・ベスト

 しかし、人と言うのは時に「王道」を求める事もあるもので。例えば上記の「貴利矢さんは実は味方だったんだよ!」って展開も視聴者は「うおーっ!"やっぱり"か!俺は信じてたぜ!貴利矢さん最高ォーーーーッ!!」と言って喜ぶし、飛彩が彼女と決別し、ドクターとして歩みだすと「うおーっ!"やっぱり"か!俺は信じてたぜ!流石は世界で一番のドクターだ!神回ィーーーーーッ!」と言って持ち上げたりする。注目して欲しいのは「やっぱり」と言う部分。アニメ然り、ドラマ然り、特撮然り、「視聴者」とは自分の予想する展開が実際のものになる(そう言う展開になる)と問答無用に悦に浸る生き物である。でもって、上記の展開は比較的予測がし易いもので、大半の視聴者が「こうなるんだろうなぁ~!」と予め仮説を立てる事が出来、それがその通りになると「うおーっ!やっぱりか!俺の予想は当たった!気持ちィーーーーー!!」となる。「分かる!」と言う方もいるのではなかろうか?
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 例えば今も尚、名作と名高い『ドライブ』46話「彼らはなぜ戦わなければならなかったのか」を見てみよう。(以下、『ドライブ』のネタバレあり!未視聴者は注意!)チェイス蛮野天十郎/ゴルドドライブに粉々にされた。その事に怒りを見せる剛は、その時、初めてチェイスを「ダチ」と呼び、「一緒に戦ってくれ!」とシグナルチェイサーをマッハドライバーに差込み、チェイサーマッハへと進化を遂げる。そして、チェイサーマッハがゴルドドライブを葬った後、剛はボロボロになったバンノドライバーへシンゴウアックスを降り下ろし、木端微塵にする、と言うのが46話前半の流れ。
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 何故こう言った内容のこの回が人気なのか、それは『ドライブ』本編内で視聴者が「こうして欲しい!(こうなって欲しい!)」と願う展開を叶えているからに他ならない。「剛とチェイスにダチになって欲しい!」「デッドヒートしか強化フォームがないマッハに新しい形態を与えて欲しい!」「蛮野とは進兄さんではなく剛に決着をつけて欲しい!」「て言うか蛮野はクズだから盛大にぶっ壊して欲しい!」これらの視聴者の望む展開を『ドライブ』46話はやった。だから46話は大衆からの評判が高いのだ。
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 『エグゼイド』も最近は視聴者が求めているもの(こと)をやる傾向にある気がする。それ事態は良いのだが、『ドライブ』との違いは余りにも視聴者の求めるものに答えすぎて、話が破綻している所。例えば貴利矢の復活は「貴利矢さんに戻ってきて欲しい!」と言う視聴者の声に答えた結果だ。

― 今回、反響を受けて復活ということですが、いかがですか?

小野塚:消滅したあとに、もしかしたらまた戻ってくるかもね、という話が出たんですけど、1回花束をいただいてクランクアップしていたので、どうなるか分からない状態で。でも、視聴者の方からたくさんのご意見をいただいたみたいで、それがきっかけになり復活が決まったのはすごく嬉しかったです。すごく珍しい形で再登場ということなので、光栄でもあります。
▲モデルプラス『「仮面ライダーエグゼイド」反響受け異例の復活!劇団EXILEの“注目株”小野塚勇人を直撃「役者冥利につきる」<モデルプレスインタビュー> 』より、小野塚勇人のインタビュー

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 仮に『エグゼイド』製作に高橋悠也なりの「perfect puzzle(計画)」があったとしても、そこに「テコ入れ」を入れ込んでしまったが為にそのパズルが崩れてしまっているのはいけない事だね。「生きてた頃の貴利矢さんの方が好きだった…」って人、意外と多いんじゃない?

 かなり話が逸れたな…。要するに何が言いたいのかと言うと、『トゥルー・エンディング』は本編よりも丁寧さが伺えたな、と言う事です(冒頭で「永夢にも手裏剣投げとけよ!」なんて言っといてなんだけど!)今回の映画は特別盛り上がる展開や一風変わった要素等は無いものの、かなり「無難」に作られていた印象。「ガチの最終回の後日談を描きます!」と言うコンセプト事態はインパクトあるのだけれど。
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 …まあそれでも他にも「!?」な事はあって、例えばまどかちゃんの手術シーン。オペの途中、彼女はゲーム病を発症してしまったけど、黎斗神のプロトマイティアクションXガシャットオリジン(←長い!)を起動させただけでなんか普通に治ったね…!「レベル0の能力でウイルスを抑制した」んだろうけど、だったら本編でもそれやれよ…!ニコちゃんがゲムデウスウイルスに苦しんでたのが馬鹿みたいじゃん…!(貴利矢さん、あんたその場にいたなら治してやれよ!?)

…と、言いたい事は色々あるものの、

▼ハッピーエンドの大団円

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 『トゥルー・エンディング』、もとい『エグゼイド』のエンディングが「ハッピーエンド」だったのは素直に良かったと思う。結局、バグスター勢もドクター勢も誰も死なずに終わったね。永夢の「誰も死なせたくない」と言う思いを尊重するならばこの「誰も死なない」と言うエンドはある意味アリなのかもしれないね(こんな締め方で宜しいでしょうか…!)

 

ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』42話「God降臨!」感想+考察

▼BKB(バイク仮面ライダーバイク)
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 この絵面は突っ込みどころが多すぎる…!

 バイクがバイク(自転車)くっつけてバイクに乗る…シュール…シュール過ぎる…!『エグゼイド』は例年以上に玩具ギミックを魅せてくれるからそこはええやね。そういえば最近、自分の大好きな「キメワザテロップ」について書いていなかったので久し振りに書こうと思う。
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 『エグゼイド』独自の必殺技演出、当ブログでは「キメワザテロップカット」なんて呼んでいたりしているが、このキメワザテロップは通常、語尾の「!」が一つだけなのにお気付きだろうか?今回新しく出てきた必殺技「ドクターマイティクリティカルフィニッシュ」とビックリマークが一つだけだったね。しかし一度だけ、あるキメワザのテロップのビックリマークが二つになっていた物がある。
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 それがこれ。ゲンム レベルXが22話で披露した「クリティカルデッド」だ。良く見ると語尾が「!!」になっているのが分かるでしょう?しかしそれ以降のキメワザテロップにビックリマークが二つ使われる事はなかった。なかったのだが…
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実はムテキゲーマーの「ハイパークリティカルスパーキング」のキメワザテロップは語尾のビックリマークがなんと「!!!」と三つになっている。…まあ、「だから何なんだ」って言われたらそれまでなんだけど…!
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 因みにクロノスの必殺技「クリティカルクルセイド(〃サクリファイス、〃ジャッジメント)」にはビックリマークが無い。それが何を意味するのかは…自分にも分かりません(オイ)
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 最近、テレビ本編も撮るようになったカミホリ監督はキメワザテロップの魅せ方が特殊よね。こういうアイデアは大好きなのでもっと魅せて欲しい。まあ残り三話だけど。

▼それ、殺人やんけ!

 …ッシャオラッ!明後日には『トゥルー・エンディング』を観に行くんじゃオラッ!公開日から三連勤が始まってしまったもので、観に行くのが大分遅くなってしまった…。今回もいくつか映画とリンクしていたシーンがあったみたいね。…まあどこがそれだったのか、大体は予想がつくけど。そういえば『トゥルー・エンディング』予告編で「ライフ1の謎」なんて言ってたけど今回、殆ど貴利矢さんに残機を削られてましたね…!取り敢えず、自分が声を大にして言いたいことは…
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 新黎斗(黎斗神)の命の扱い、皆雑スギィ!!!

 いい加減にしてくれよ…なんで皆、黎斗に対してそんなに酷いのさ!?いや、分かるよ?『エグゼイド』の諸悪の根元は黎斗だし、これまでにも数々の人を苦しめてきた。それでも永夢は黎斗を死なせたくなくて、23話でパラドに止めを刺されて黎斗がゲームオーバーになった時、黎斗を救えなかった事を悔やんで、永夢はラストに一人涙を流す訳ですよ(…そうだよね?永夢先生?)なのに最近の黎斗の扱いときたら…永夢は黎斗を見殺しにするし貴利矢は何十回も殺すし、貴殿方、ほんとにドクターなんですか?そういや、レーザーとゲンムの「仕返し」の下りの時、貴利矢が、

▼「仕返しならもう終わってる。自分のリプログラミングでな。」

 って言ってたけど、「リプログラミング」って久し振りに聞いたな…!
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 「困った時にはリプログラミング!」ってぐらい天下無敵な能力で、一時期、聞き飽きる程その名前を聞き、使用された時には最早「はいはい、リプログラミングリプログラミング。」な感じにもなっていたが、ムテキゲーマー登場以降、そのリプログラミングが使用された事はない。可笑しいなぁ…?ムテキゲーマーはハイパームテキガシャットとマキシマムマイティXガシャットを「ドッキーング!」させて変身する形態なのでリプログラミングが使えても可笑しくない筈なんですよ。実際、ムテキ登場以降も、
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クロノス 「ポーズで貴様を動けなくしてやる!」

エグゼイド「ムテキのお陰で動けるぜ!お前の抗体をリプログラミング!ハァッ!」
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ゲムデウス「全てのバグスターの能力を使えるぞ!」

エグゼイド「だったらその能力を書き換えてやるぜ!リプログラミング!ハァッ!」

 なんて事だって出来た筈なんですよ。なのにそれを「やらない」せいで事態の終息が遠退いてるのはどうかと思う。…て言うか、「ムテキ(無敵)ゲーマー」を名乗る癖して、ゲムデウスには普通に苦戦してましたね…!(しかもパラドクスと二人係なのに!)黎斗も「ムテキの力でもゲムデウスに対抗できるかどうか…」なんて言ってたけど、なんつーか…無敵が聞いて呆れるな…!これじゃあ「無敵(笑)」じゃないですか。で、そんなムテキゲーマー(笑)を助けた「ドクターマイティXXガシャット」は商品化するらしく。12月発送か。買うかどうかは…君たち次第…!(大体の音声は視聴出来るのでそれで満足するも良し、かもね。)
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ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』41話「Resetされたゲーム!」感想+考察

▼命の大切さ #とは

 前回(40話)、パラドに永夢が「命の何たるか(死の恐怖)」を教えていたが…

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最早『エグゼイド』には「命の大切さ」を語る資格はないよね。

 詳しくは書かないが最近、ある男性が残業200時間を超え、過労により、自殺した事件が報道された。それに限らず、所謂、「過労死」は全国的に問題となっている。そんな中で、こんなギャグギャグしいやり方で過労死、もとい「人の死」を描くなんて、不謹慎にも程があるよね。「(新)黎斗はバグスターだから…」「(新)黎斗は神だから…」なんて言い分は通用しないと思ってますよ自分は。『エグゼイド』程、命を軽く見ている作品も然う然う無いよ。前半まではそんな事を思うようになってしまうなんて思ってもみなかったけど。
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 もっと酷かったのが永夢。今回もパラドに「駄目だろ…自分の命も大切にしなきゃ…」とか言ってた癖に、『ハイパームテキ』を再度作ろうと命を削ってまで努力している黎斗に対しては「あなたこそ黙っててください…(威圧)」だよ?なんか知らないけど、永夢って黎斗が死ぬ事に関しては全く無関心よね。永夢は「命」に対する価値観がよく分からないので、31話で黎斗の胸ぐらを掴んだ時、「コンティニュー出来る命」に怒ったのか、「命を軽視する黎斗」に怒ったのかが判断出来ないんだけど、どっちに怒っていたにしても、それとこれまでの永夢の黎斗への扱いは全く噛み合わないよね。自分だけアイテム取ってゲンムをそっちのけにしたり、ライフを犠牲にするポーズ攻略を全力で推したり、ダブスタも良いとこである。

▼誰も命なんて重く見ちゃいない

 あと、これに関してもう一つ引っ掛かったのは、本編内ではなく視聴者。視聴者の意見に対して兎や角言うやり方はあまり好きじゃないんだけど…今回だけは言わせてくれ…。
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 なんで皆、『ゴースト』でタケルが何回も死ぬ展開を批判してた癖に黎斗が何回も死ぬ展開だと大笑いするの?

 どんな差があるのさ?この二つに。話がつまらなければ批判しても良いけど、面白ければ別に良いの?何故こんな事を書いたかと言うと、そういう人があまりにも多かったから。万人がそうと言っている訳ではないのであしからず。

 あとあれ。少し前になるんだけど、ゴールデンウィークの『エグゼイド』スペシャルイベントより。自分は観に行ってないけど。イベントのレポートがあったのでそれを見ていたのだけれど…
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後半のトークコーナーにて、キャストたちはそれぞれのキャラクター風にステージへ上がった。転びながら現れた永夢役の飯島は「ノーコンティニューで盛り上がっていこうぜ!」とファンを煽る。さらに大我役の松本が「お前らは俺の患者だ。俺のそばから離れるな」と、黎斗役の岩永が「お前らは最高のモルモットだー!! アッハッハッ」と、パラド役の甲斐が「たっぷり味わえよ、ゲームで攻略される側の気分をな」と観客に語りかけていく。「バグスターナイト、ノリノリだぜ」と言って貴利矢役の小野塚が現れた際には、ひときわ大きな声援が上がった。

 うん、やっぱりキャストの生の台詞を聞けると問答無用に盛り上がれるよね。俺も行きたかったなぁ…(一応本気)

岩永と観客の「皆さんゲーム病ですかー?」「イエーイ!」というコールアンドレスポンスに、飯島は思わず「いや、治療大変だから!」とツッコミを入れる。

▲映画ナタリー:「ゲーム病ですかー!?「仮面ライダーエグゼイド」バグスターナイトで変身&トーク」より

 お、お前ら…!

 や、「余計なお世話だ」と言われたらそれまでなんだけど、…や、なんかさ…!兎に角、最近の『エグゼイド』を観ていて常々思う事は、
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スタッフもキャストも視聴者も、「命の大切さ」をこれっぽっちも伝える気も無ければ知ろうとする気も全く無いのだな、という事です。

 

ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』40話「運命のreboot!」感想+考察

▼永夢には別の仕事があると思う

 以前、「永夢はドクターに向いていないのではないか?」と言う文を二度程書いた。前者では「自身の命を顧みない危険な強行突破」、後者は「仲間に情が移り、患者の命を蔑ろにする」行動をドクターに向かない(と思う)理由として書き、しかもこの二つの要素(自分より他人の命、仲間思い)は非常に主人公チックである為、もはや「ヒーローもの主人公+医者」と言う法則は成り立たないのでは?とも思っていた。
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ゲマドラ「ダブルガシャット!ガッチャーン!ダブルアップ!マイティマイティブラザーズ!ダブルエーックス!」

パラド 「…!俺は…!?」

ポッピー「パラド、生きてたの!?」

 永夢 「お前が死ぬ直前に、僕の体に取り込んで助けた。これでお相子だな、パラド。」

パラド 「どう言うつもりだ…!」

 永夢 「思い知っただろ、死ぬって事がどれだけ怖いか。勝手な行動されたら困るんだ。」

▲『エグゼイド』40話「運命のreboot!」より

 まさか終盤になってもその気持ちが変わらないとは思わなかったよ…!

 今回、パラドをボッコボコにして「死の恐怖」を訴えていたけど、態々、人の命を危険に晒して「ほら、死ぬって怖いだろ?」なんて言うドクターって「お前ほんとにドクターかよ…!」って言う行動よね。平成ライダー主人公の中でもトップクラスに相手にしたくないと言うか、こんな医者には診て貰いたくないな…!て言うか、永夢は一度パラドをゲームオーバーになりかけさせて、その後、自分の中に取り込んでいたけど、「一度死んでも(瀕死になっても)バグスターだから助けられる」って言うやり方(考え方)は、永夢が忌み嫌っていた筈である黎斗の「バグスターとしてコンティニュー出来るからね♪」って思想とそう変わらないな…!永夢の所業は相手が人間かバグスターかの違いがあるだけで、やってる事は殺人未遂よね。
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永夢「もう何を言っても無駄ですよ。病で苦しむお母さんを側で見てきた筈なのに、命が大切って言う当たり前の事もこの人には理解出来ないんだ。」

黎斗「理解してるさ。だからこそ命をデータとして復元する、君達ドクターに不可能な偉業を私は成し遂げた。」

(黎斗の胸ぐらを掴む永夢)

永夢「ポッピーごめん…、こんな人とは協力出来ない…。」

▲『エグゼイド』31話「禁断のcontinue!」より

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 永夢は「研修医」と言う事を差し引いても、あまりにもドクターらしからぬ行為が多すぎる。これらの行動を100%否定する訳ではないけど、やっぱり永夢はドクター向きの性格をしていないよね。そういや、前回(39話)で永夢が言っていたけど、パラドが永夢に感染したの、交通事故よりも前だったのね…!つまり永夢は日向審議官からゲーム機をプレゼントされる前から、ゲームには造詣が深かった、と。もしかしたら、交通事故が無ければ永夢はニコの様に天才ゲーマーとしてプロになっていたのかも知れないね。

▼カミホリ監督は物量で攻める撮り方?
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↑これが『エグゼイド』36話。
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↑これが最新話。「HIT!」の数多スギィ!!31話や『スペクター』でもそうだったけど、カミホリ監督はアイデアも良いけど、それ以上になんと言うか…演出がオーバーだよね(笑)非常にハッタリが効いている、と言うか、男の子が好きそうな演出。カミホリ監督、視聴者から評価されてるね。俺も大好きだ!でも戦闘シーンは評価されてるけど、正直ドラマパートは言ってしまえば「普通」なので、欲を言えばそっちももう少し頑張って欲しい所。『スペクター』は良かったけど。…て言うか、巨匠や諸田さんはドラマを評価されるけどバトルには興味なくて、逆に柴崎監督や坂本監督はバトルばかり評価されたりする。どちらも拘れる監督って意外といないんだよなぁ…!でも、諸田さんは最近、ギミックにも拘ってくれてるよね。画も綺麗だし。だから自分は諸田さんが監督の中では一番好きなのです。カミホリさんもこれからも頑張って下さい。

 

ではこれにて。