『仮面ライダーアマゾンズ season2』Episode9「VANISHING WINGS」感想+考察
▼キーワードは「6」?
「VANISHING WINGS」、意味は「消えゆく翼」。前回(8話)、ブログには書かなかったけど、視聴中、自分は「そこはこうしてくれよ…!」とツッコんだ部分(描写)がある。それは、
この七羽さんのシーン。よく見る(数える)と舞い落ちる羽の枚数が合計して6枚なのである。「そこは"七羽"さんに掛けて、羽も7枚にしてくれよ…!」と少しもどかしく思っていたのだけれど、
今回のこのシーン。ここでもひらひらと舞う羽の描写があったけど、それも6枚だけ。「6枚であることに何か意味がある?」と考えていたのだけど、今回のサブタイの「VANISHING WINGS(消えゆく翼)」を思い出すと納得した。七羽さん…!
この絵も羽の枚数が6枚だね。もう一体のオリジナルはこの絵を模した形なのかしら?なんかそんなっぽかったよね。皆言ってるけど、もう一体のオリジナルの正体は七羽さん説が濃厚ね。
そして、遂に姿を現した千翼のアマゾン体。それの腕の本数はまさかの6本。オリジナルが千翼なのだとすれば、再生の可能性を省くと、本来の腕の本数は7本。羽も腕も、あらゆる物が一つ欠けてしまっている、というのがこの先重要になってくる…かも?知れないね。自分の予想は大体外れるので全く期待しないでね。
▼登場!アマゾンニューオメガ!
かっこ良かったね。まあ視聴者は全然それどころじゃなかっただろうけど。今回はライダーの活躍少なかったね。アマゾンネオは前回と今回出てなかったから、何気に次回の活躍は3話ぶりなのね…!最近はオメガの方が出番が多いわね。流石は元主人公!(?)千翼は果たして生き残れるのだろうか…。ていうか登場キャラクター全員生き残れるのだろうか…!
▼千翼は俺が…
息子である千翼との対決も見どころのひとつだと思います。アマゾンは全員、最後の一匹まで駆除すると誓った鷹山仁ですから、相手が息子であろうが必ず狩るはずだし、その信念を失くしたら鷹山仁の存在価値はなくなってしまう。だから千翼に対しても、「何が何でも殺す」!という想いで対峙するんです。というより、それ以上の感情を抱いてはダメだという意気込みで臨むんですよ。最終的に、息子を前にした鷹山仁がどうなるのか、そして父親から殺すと言われた息子はどんな行動をとるのか……そこは皆さまの目でじっくり見極めていただくしかないと思います。
▲『HERO VISION VOL.46』より、鷹山仁役・谷口賢志のインタビューから
なんて事言うって事はやはり千翼との和解は無さそう?仁さんのその信念は揺るぐ事が無いまま進んでいくのか、それとも。
ではこれにて。
『仮面ライダーアマゾンズ season2』Episode8「UNDER WRAPS」感想+考察
▼仁には内緒だよ
「UNDER WRAPS」は「秘密」を意味する。千翼を身籠り、それを父親に殺されないよう、仁から離れた七羽は、陰で千翼に産み、育てる。仁さんも晴れてパパライダーの仲間入りをしたけど…やはり仁さんはブレずに仁さんで、例え自分の息子であろうとも、アマゾンであれば殺そうとする。人類の平和の為なら、自分の身内(家族)であろうと殺めようとする潔さは『鎧武』を執筆した虚淵玄の著書、『fate/zero』の主人公、衛宮切嗣に通ずるものがある。まあ仁さんの場合、家族を殺すことに一切の躊躇が無い、と言う違いはあるが。
↑衛宮切嗣に似ていると評される呉島貴虎…によく似た別人。
しかし、まさかその平和を脅かす原因の発端がその仁さん本人だったとは…!『アマゾンズ』のキャラクター達は誰も報われないな。いや、誰かしらに何かしらの救いがあるのなんざ最初(ハナ)から微塵も期待してなかったけど。
そして次回は色んな人物に死亡フラグが…!?『アマゾンズ』は今の所、バッドエンドまっしぐらだね…!まあ、完全なハッピーエンドなんて最初(ハナ)から微塵も期待してないけど。
最近、記事の内容薄くてスミマセン…!中々書く時間が取れないのです…。また何かしらの何かしらをテーマに長々と記事書きたいなぁ…。…兎に角、近頃の手抜き(なんてつもりは無いけどね!?)な中身をどうか許してください…!
ではこれにて。
『仮面ライダーエグゼイド』33話「Company再編!」感想+考察
▼永夢の命の見方って
今一よく分からないよね。『エグゼイド』のキャラクター達は「一度亡くなった命が蘇るのは良き事なのか?」と言う問いに悩まされ続ける。そんな中、檀黎斗がバグスター(新檀黎斗)として復活し、そんな黎斗に永夢は怒りを見せるけど、永夢は「命が甦る(コンティニューする)」事ではなく、「命を軽視した」事に怒っていたんだよね。だと思っていたんだけど…
ポーズ攻略の為とは言え、黎斗の命を犠牲にするって展開はどうなのよ…?
いや、別に「黎斗のライフを一つ削ってポーズを攻略する」って言うやり方自体は良いし、それを実行するのも構わないんだけど、問題は永夢の態度で、あれだけ「命の大切さが云々…」って黎斗に言っていた割には随分黎斗の命の見方がドライだったなぁ、と。黎斗がコンティニュー出来るとは言え、その命にも限りがある訳だし、例えば、永夢がポーズ攻略の作戦を思い付いた時に「あっ、でも…」とか、作戦実行の時に「御免なさい、黎斗さん…。」と一声入れるだけでも大分違ったと思う。でも実際は黎斗を指差して「貴方なら出来るじゃん!一遍、死んでみる?」なノリだったもんなぁ…!それしか方法が無かったのなら無かったで少し抵抗する描写が欲しかったな。
▼それでも、もう一度会いたいと思った。
飛彩、裏切る。最近の2号ライダーはよく裏切るねぇ…。クロノスがタドルファンタジー(ブレイブ)を雇うのに用意した見返りはプロトドラゴナイトハンターZガシャット、即ち、今は亡き飛彩の彼女、早姫のデータ。彼もまた、命が蘇る事をあるまじきと考えていたが…、
やっぱそう言うのって理屈じゃあないんだよね。もう一度、愛する人と、大事な存在と触れ合いたい。どんな手段を使ってでも。飛彩の行動理由はとてもピュアである。でも飛彩には辛い結末しか待ってなさそうだなぁ…!どうか報われて欲しい所であります。
ではこれにて。
『仮面ライダーエグゼイド』32話「下されたjudgment!」感想+考察
▼神、神、そして神
『仮面ライダークロニクル』のラスボス、ゲムデウスの存在が明かされた。しかし、その姿形は誰も知らない。制作者たる檀黎斗…もとい新檀黎斗以外は。そして彼曰く、ゲムデウスに対抗出来る唯一の力は、伝説の戦士、仮面ライダークロノスのみ。時を操るその能力(ポーズ)を持ってすれば、ゲムデウスを攻略出来ると言う。自らを"神"と称する檀黎斗らしいと言うべきか、これ等はどちらも"神"である。ゲムデウスの名前の由来はゲーム+デウス(deus(全知全能の神、ゼウスとは別物だよ?))、クロノス(Κρόνος)は時間神だ。神に対抗出来るのは神のみ、と言う事か。しかし、その時間神の力は黎斗の父にして幻夢コーポレーション新社長(元社長(現社長?))、檀正宗の手に。ラスボスに到達する前にラスボスに唯一勝てる相手(敵)が現れちゃったけど…ゲムデウスさんその後に出てきてもボスキャラとしてのスケール小さくならないかぁ!?それともあれかな?クロノス編(仮)はボスキャラ対抗アイテム取得イベントみたいな感じかしら?分からないけど、まあ要するに言いたいことはあれですよ。ゲムデウスのラスボスとしての格が下がらん事を祈ります…!
▼いつもよりちょっと勇敢なお父さん
前回(31話)は「母親」と言うワードを軸に話が構成されていたね。先週の日曜日が母の日だったからと言うのが本当なのかどうかは知らないが。今回は逆に(逆に?)「父親」と言う存在を軸に描かれた。と言う事で、今週は二人の「父親」が活躍していたね。
一人は前述の通り、檀正宗。ドラマでもアニメでもよくある「全て私の計画通りだ。」展開だったけど、ゼロデイ勃発の罪を着せられ5年間刑務所暮しをし、その間に黎斗が『デンジャラスゾンビ』を、パラドが『パーフェクトノックアウト』を、永夢が『マキシマムマイティX』を完成させるところまで思い通りだったと言う「マジかよ!?!?」と本気で疑いたくなるレベルの大掛かりな計画…!ゲーム名を知ってるって事はそう言う事だろうし、何者なんだこの人。
もう一人はお分かりの通り、鏡灰馬だ。最近、全然出てこなかったし、いてもそれと言った活躍もしないから「なんでこの人いるんだ…。」状態だったけど、32話にして漸く父(ドクター)としての威厳を見せた。…のだが …、正直、ここはそんなに上手くいってなかったと思う。理由は前述の通りで、「なんでこの人いるんだ…。」状態だったから。これまでにそれと言った掘り下げも無く、役に立つような事も一切してこなかった院長をいきなり「父親の風格…!流石ドクターの鏡…!」な感じで見ろと言われてもちょっと…!大御所枠が一時期出演出来ないのは最早恒例と化してきているので、それを「今までずっと早姫の為にライドプレイヤーとして戦っていた」と理由付けるのは分かるし、『仮面ライダークロニクル』と言うゲーム自体、自身の命を懸けて行うゲームなので、それに挑む院長の志は理解出来るんだけど…。と言うより、そもそも飛彩が「院長の背中に惚れてドクターを志した」と言っていたけれど、院長は命をはって早姫を生き返らせようと頑張っていたのに、飛彩は自身の命を優先し、その為なら患者も見棄てるような人間である。この二人のスタンスは全く逆である。一体、院長の何を見てドクターを目指したのか、と少しばかり引っ掛かってしまうのです。
そして、次回はそんな飛彩の心が又もや揺さぶられる。正宗に何かを吹き込まれるかもだけど、もしかして闇落ち…?飛彩は冷静且つ適格な判断が出来るキャラクターだと思っているので、仮に正宗に着いていったとしても特別心配は無いけれど、やはり不穏な空気ではあるので、この先どうなるか…!そして、飛彩を惑わせるクロノスの、
ではこれにて。
『仮面ライダーアマゾンズ season2』Episode7「THE THIRD DEGREE」感想+考察
▼この頃流行りの可愛い系男子
千翼はこの二人に「女の子が好きそうな所」を聞けば良かったのでは…?
『アマゾンズ』は案外、女性の視聴者も多いのかしら?最近のライダー作品は、女性視聴者の心を掴むのが目的なのか、所謂「可愛い」キャラクターが増えてきてる気がする。顕著なのが最新作の『エグゼイド』。
永夢は「僕」キャラなので謂わずもがなだが、飛彩はクールなツンツンキャラながら、ケーキ(甘いもの)を好んで食べるし、大我はあんなキャラしてお化けが苦手である。自分は女じゃないんで「こう言うのが女の子のハートを掴むんだろうなぁ」なんて言う安直過ぎてぶん殴られても可笑しくなさそうな想像しか出来ないんだけれど、まあ兎に角、ハードムードな『アマゾンズ』キャラクターにこう言う可愛い一面もあるって言うのは、視聴者(一般人)に彼等をより身近に感じさせる事が出来るので、ある意味、リアルさを出せて良いと思います。…そうなのか?(曖昧)
「THE THIRD DEGREE」は「拷問」と言う意味があるらしい。確実に情報を聞き出すやり方を分かっている加納君の有能っぷりは最早視聴者の御墨付き。遂に千翼の彼是についてが発覚。そして次回は過去編っぽい?『season1』と『season2』の間の物語を描くのか。なんか『season2』を観てると『season1』が『season2』の前日章感がどんどんアップしていくよね(笑)分かりづらいかも知れないけど、まあ要するに、『season2』が「本編」で、『season1』が「エピソードZERO」って感じ。俺だけかな?こんな風に思ってるの。
すんません、今回も短めで…!『エグゼイド』感想は近々アップしますので暫しお待ちを…!
ではこれにて。
『仮面ライダーエグゼイド』31話「禁断のContinue!?」感想+考察
▼遂に参戦!カミホリ監督!
『ゴースト』から姿を現した若監督、上堀内佳寿也が遂にテレビ本編に本格参戦!『アラン英雄伝』や『ヴァーチャルオペレーションズ』と今一パッとしない仕事ばかりだったカミホリ監督。『スペクター』で初の長編ドラマを撮り、『ゴライダー』を経て、『エグゼイド』のサブ監督まで登り詰めた彼の撮り方の特徴は何か?自分は『ゴライダー』は未視聴なので、他のカミホリ監督作品と比べながら掘り下げていこう。
▼空気が読める人?
例えば…、
『アラン英雄伝』3話ではアランに「人間の何たるか」を教えるべく、御成は人生すごろくを作り、アカリやタケルも巻き込んで、「人間の一生」を教えていく。
「学校とは何だ!?」「就職とは何だ!?」「結婚とは何だ!?」、人間が一生の内に経験する様々な事柄をギャグギャグしたテイストでアランに教えていく。しかし、言うまでもあるまいが、人間が人生の最後に待っているのは…
当然、「死」である。今までふざけながらすごろくを進めていった彼等は、この話になると途端に顔も行動も一変。シリアスムードである。「死」とは、決してゲラゲラと笑いながら語って良いものではないのだ。カミホリさんはギャグと真面目の使い分けが解っている人なのかな、と感じた。だから、
最初のコンティニューではこんな演出をしても、
二回目はかっこよくコンティニューする。…まあ最初のコンティニューは「ふざける」と言う部分にこそ意味があったのかも知れないけど。何にせよ、この事からカミホリさんは「空気が読める人」だなぁ、と感じました。
あ、あとあそこ!『スペクター』で真面目なシーンでは変身解除の時に「オヤスミー」って音声を入れなかった所とか!あんなん入ったら折角のシリアスシーンが台無しだもんな~w
▼多彩なアイデアと既存設定の利用
今週のエナジーアイテムの使い方は楽しかった!『エグゼイド』はエナジーアイテムがあるお蔭で戦いの幅がかなり広いから有効活用してくれるととても嬉しい。こう言うのは話が進むにつれて使わなくなっていくのが常だっただけにね…!『ゴライダー』でも話を聞く限りだと色んな必殺技を披露してくれたみたいね(アサルトパンチ使ったってマ!?)
自分が『スペクター』のシンスペクターシンダイカイガン七連打で一番好きなのは「ラストバレット」。いや、明らかに強いやつですやんこれ…!どう観ても「強くなってる!」感が出ているラストバレットは個人的にかなりお気に入り。かっこよかったね。
あと『スペクター』と言えばこのライダーキックのアングルも面白かったね。真上からのキック。よくこんなん思い付いたなぁ…、と関心してました。
それとこのブログではよく話題にするキメワザ演出。玩具で使えるギミックを本編で使ってくれるのは皆大喜びなんじゃない?今回のパラドクスはレベル99版「ノックアウトクリティカルスマッシュ」とデンジャラスゾンビを使った「パーフェクトクリティカルフィニッシュ」を使ってくれたね。また劇中再現遊びの幅が広くなったな!あとニコちゃんもちゃっかり新技を披露してくれたね。これも文字の出し方も面白かった。
あとは変わった演出としては、キメワザテロップの帯だけ出すと言うやり方も新鮮だった。キメワザ、色んな魅せ方が出来るなぁ。楽しいですたい!
それと、今までゲンムは何気にプロトマイティアクションXガシャットでは必殺技を使ったことがなかったのだけれど(シャカリキばっか使ってたからな…!)今回、オリジンガシャットとは言え遂に「マイティクリティカルフィニッシュ」を使用してくれましたよ!まあ、ゾンビを取り返したからもう使わなそうだけど、折角だから合体技じゃなく、単体での「マイティクリティカルフィニッシュ」も魅せてくれ~!
そんな感じでカミホリさんは、新しいアイデアを出しつつも、これまでに使われた演出や玩具ギミック等も魅せてくれて、非常に視聴者好みな撮り形をする人だなぁ、と感じました。
あ、あとあそこ!マキシマム!手足伸ばしてたね、手足!あれ『超スーパーヒーロー大戦』で金田監督がやったやつなんだけど、本編でもやるとは…!カミホリさんは踏襲が上手だな、と感じました。
そんな訳で、次回もカミホリさん担当回。来週、そしてこれからの活躍、期待しています。
ではこれにて。…監督の話しかしてねぇ!!!!
『仮面ライダーアマゾンズ season2』Episode6「SCHOOL DEYS」感想+考察
▼人間と怪人は共存出来るのか?
怪人とは、どの作品でも人間に忌み嫌われる存在である。しかし、世の中には2種類のライダー作品が存在する。人間と怪人が共存する作品とそうでない作品だ。現在、放送されている『仮面ライダーエグゼイド』と同時期にamazonプライムビデオにて配信されている『仮面ライダーアマゾンズ』には共通点がある。それは、2つの種族の共存の可能性を破棄している点である。
▼『エグゼイド』のバグスターなら
鮫島「先生、どうっすか?俺、ゲーム病っすか?」
(ボーっとしている永夢)
鮫島「先生!」
永夢「あ、あぁ、はい、ポッピーの…」
鮫島「さっきの女キャラのウイルスに感染したって事っすよね~…!」
永夢「もしゲームオーバーになれば消滅する、危険なゲームなんですよ。これは。」
鮫島「解ってるっすけど、俺のサバゲー好きの血が騒いじゃってつい…!でも、ポッピーってバグスターを倒せば俺の身体を治療出来るんすよね!?」
永夢「あの、鮫島さん、ポッピーは悪いバグスターじゃないんです。」
鮫島「何言ってんすか先生…、俺は患者っすよ!患者よりウイルスの方を庇うんすか!?」
永夢「いえ…、そう言うことじゃないんですけど!」
鮫島「良いから早くアイツをブッ潰して下さいよ!」
▲『エグゼイド』28話「identityを越えて」より
この鮫島さんの「患者よりウイルスの方を庇うんすか!?」と言う返しはどちゃんこド正論。そりゃあそうだ。バグスターは意思こそあるものの、紛れもなく病原体である。患者からすりゃあ、「俺、インフルエンザウイルス大好きなんで、患者さん、そのままずっとインフルでいてください!」と医者に宣告されるようなものだ。勿論、永夢にそんな考えは毛頭無いが。
余談だけど、自分はバグスターに良い奴は出してほしくなかった、と思っていた事が一時期ありまして。理由は至って単純で、バグスターはウイルスだから。風邪やインフルと同じ、人体に害を及ぼす存在を「良い奴」だからと言ってドクターがそれを庇う展開はタブーでは、と思っていたのです。
▼『アマゾンズ』のアマゾンなら
遥「良いよ!食べても良いよ!だってそれがアマゾンでしょ!?正直、人を食べちゃいけない理由なんて解んない!そのせいで、アマゾンが生きてちゃいけない理由だって解んない!だって、生きるとは、他の誰かを食べるって事だよ!?」
▲『アマゾンズ』Last Episode「M」より
人工生命体、アマゾンは蛋白質を喰らう事でその命を留める。そして、「生きる為に何を喰らう?」と問われた時、彼等は人間を食の対象に選ぶのだ。その為、野座間製薬(人類)は駆除班を放ち、彼等はアマゾンの駆除に勤しむ事となる。しかし…、
マモル「これ以上邪魔しないでくれるかな。志藤君。」
志藤 「邪魔って、何の邪魔だ。」
マモル「僕達の新しいアマゾンが生まれる事の。」
志藤 「僕達…?」
三崎 「まさかとは思うけど、ウォーターサーバーに溶原性細胞混ぜてたのって…、マモちゃん…?」
マモル「だったら?」
望 「何でそんな事!」
マモル「戦う為だよ。人間と。僕達は5年前から殺され続けてる。ずっと、逃げても隠れても、ずっと。だから今度は僕達の番だ。僕達が人間を狩る。でも仲間がかなり減っちゃったからね。返してもらってるんだ、人間から。」
▲『アマゾンズ season2』Episode5「RAMBLING ROSES」より
マモル率いるアマゾン群は人間に牙を向けた。理由は単純、生きる為である。互いの生き残りを懸けた戦いは次第に種族戦争へと発展していく。マモル(とアマゾン達)は人間をアマゾン化させる事で自分達の仲間を増やそうとしているけれど、三崎君の腕を食べた後でも人間の事は食べないようにして生きてきたらしく。「殺さなければ良い」なんて考えなのかしら?何にせよ、その様な所業は勿論、人類サイドは黙っちゃいられない訳で。
志藤「マモル、お前があれからどんだけ酷いモン見てきたのか、お前を見りゃ解る。けどな、人を、アマゾンにするのは許せねぇ。人間の理屈だってのは解ってる。しょうがねぇだろ。俺達は人間だ。」
▲『アマゾンズ season2』Episode5「RAMBLING ROSES」より
嘗ての仲間と言えど、それが一度(ひとたび)人に危害を加えれば、それは止めるしかなくなる。そう、仕様がないのだ。彼等は戦うしかない。悲しいね。黒崎が「人間の命は特別だから殺したらダメだがアマゾンは何もしてなくても殺しても良い。それが人間が定めたルール。覆したきゃ、アマゾンが世界征服でもするしかない。」なんて事を言っていたが、マモルがやろうとしてるのは要はそう言う事である。果たして駆除班達はそれを止める事が出来るのか…?
そんなバグスターやアマゾンだが、それでも中には人間と共存している(していた)者もいる。『エグゼイド』ならポッピーピポパポやバガモン、『アマゾンズ』では『season1』ならマモル、『season2』ならイユ/カラスアマゾンがアマゾン退治に協力している。…まあ上記の通り、マモルは今はアマゾンサイドに入ってしまっているけれど。しかし、この二種類の怪人に共通しているのはどちらも人間によって良いように作られたと言う点である。ポッピーは檀黎斗によって開発された『ドレミファビート』のキャラクターで、立ち位置としては味方側である。1度は仮面ライダーポッピーとなってエグゼイド達と戦ったものの、マキシマムゲーマーのリプログラミングや永夢の巧みな攻略により、ポッピーは真に良性のバグスターとなった。バガモンは、敵キャラと言えど、悪い奴ではない。心優しい小星作が製作した『ジュージューバーガー』と言うゲームの仕様と言うか、バガモンは"そう言うキャラクター"なのである。マモルは人間と共に生活出来るように育てられ、イユは元が人間(死体)である為、謂わば傀儡の状態である。結局、バグスターもアマゾンも人間と共存している者は、そう言う風に学習されただけの話なのである。ペットですよ、ペット。要は。まあアマゾンの中には人々の中で日曽利と生きていきたい、と願って世間に紛れていた者もいたが。
けれど、さっきの「良いバグスターは出てきて欲しくなかった」って話の続きだけど、ウイルスの場合、病気を治したり予防接種をする為にその病気のウイルスを投与したりする事もあるし、実際『エグゼイド』でも、ゲーマドライバーの適合手術の為に微量のバグスターウイルスを投与して体内に抗体を作ったりしてる訳で、それを考えれば一人や二人くらい人間に味方するバグスターがいてもそこまで不自然じゃないのかな、とも思ったりしたりもしましたです(ぇ)
5、6話に登場したアマゾンはバラアマゾン。5話のサブタイトル「RAMBLING ROSES」は「蔓薔薇(達)」と言う意味だね。『season2』に登場アマゾンは人が突然変異した存在故、人だった頃の心が残っている事も多い。だからバラアマゾン/周也は婚約相手であるエミリと同姓していた。が、彼は彼女の事を一番大切にしていた故、彼女には特に食人衝動が強かった(相手への思いが強い程、その人を食べたくなってしまうのかしら?そんな設定あったっけ?)為、それを彼女に受け入れられた周也はエミリを喰らってしまう。
2016年、日本初となる Amazon プライム・ビデオオリジナル作品として、凄絶なデビューを飾った『仮面ライダーアマゾンズ』。
バトルはよりハードに、ドラマはよりハートフルに。さらにパワーアップしたシーズン2は、ヒーロー番組の枠を超え、世界の誰もまだ見ぬ地平へと飛翔する!
▲『アマゾンズ』公式サイト introductionより
婚約相手の残骸に添えられたバラと言う構図は正にハートフルゥ…!
因みに「ハートフル(heartful)」と言う英語は存在しないらしく。よく「ハートフル」は「心暖まる」とかそう言う意味で使われるが、英語圏の人間にこの言葉を使うと、「苦痛を与える」と言う意味の「hurtful」に聞こえてしまうらしい。欲求を抑えられず、挙げ句の果てに彼女を食してしまう。その死体の上に置かれる赤い薔薇の花言葉は「貴女を愛しています」である。「心暖まる」と言う意味でも「苦痛を与える」と言う意味でもこのシーンはこう…ハートフルゥ…!
▼人間と怪人は共存出来ないのか?
それにしてもやっぱり人と怪人との共存は所詮、人間のエゴなのかね。そう言う作品は多々ある。
▼例えば、『剣』
金居「俺を封印したいのか?あの女のように。」
睦月「俺は、君と話したい。」
金居「話すだと?」
睦月「もう戦うのは止めないか。」
金居「フッ…ハッハッハッハ…!情けをかけてくれるってか。」
睦月「違う!」
(中略)
睦月「俺は最近、封印したアンデッド達の声が聞こえてくるんです。「戦いをやめろ…。」アンデッドもジョーカーも、封印されることがなければ、もう何も起こらないって。」
金居「戦いをやめて、それでどうする?仲間の鍬形虫達と森に暮らせって言うのかい?」
睦月「人間と共存すれば…。」
金居「俺は、俺達の世界を造る。人間など一人もいない素晴らしい世界だ。…共存だと?」
▲『剣』45話「運命のカード」より
▼例えば、『ウィザード』
凛子「今回の事で、ファントムが本当に恐ろしい相手だって事が、改めて解った。もうこれからは迷わない。ファントムから人を護る為に、また一生懸命頑張るわ。」
▲『ウィザード』23話「決戦」より
しかし、これらの作品もまた、最終的には味方サイドの怪人が生き残っている。『剣』なら相川始/ジョーカーが、『ウィザード』ならウィザードラゴンやビーストキマイラが。人間に危害を加えない怪人は生き残るんだね。所詮、この世は人間中心なんだね。いや、解りきってるけれども。
だからバグスター達やアマゾン達はそのルールを壊そうとする。自身等が自由な世界を作る為に。結局、人間が一番上に立つ存在だから。もうこの感じだと『エグゼイド』と『アマゾンズ』に共存エンドは無さそうね。果たしてどんな結末を迎えるのか…!
あ、因みに自分が書こうとしていた共存がテーマの記事はこちらの記事と合体させました。なんか組み合わせられそうだったので。単発の記事にするつもりだったんだけど…。まあ許して下せぇ…!
ではこれにて。