レイジング野郎

特撮多めの不定期ブログ たま~に関係無いことも

『仮面ライダーエグゼイド』21話「mysteryを追跡せよ!」感想+考察 ①キメワザ編

 今回は書きたいことが沢山あるので、一つに纏めようと思うと相当長くなってしまうので、記事を幾つかに分けてレビューしたいと思います。先ずは「キメワザ編」です。それではどうぞ。

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▼キメワザメーカーMOROTA

 今週の『エグゼイド』は…
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多い!
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多い!!
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必殺技が多い!!!

 21話現在、『エグゼイド』を撮っている監督は中澤祥次郎(メイン監督)、坂本浩一、山口恭平、諸田敏の四人。まあでも坂本監督は3、4話だけ撮ってそれっきりだから実質三人で撮っているようなもんさね。で、自分は『エグゼイド』に関しては諸田監督の撮る回が一番楽しめているんですよ。というよりそもそも、自分が一番好きな監督が諸田さんなんだよね。ライダーの監督ってドラマ重視の人とアクション重視の人で見事に分かれていたりするのだけれど、諸田さんはドラマは美しく、アクションはカッコよくとどちらも良く撮ってくれる方だと思うんです。話がずれた。『エグゼイド』について。『エグゼイド』の独自の魅せ方の一つに必殺技(キメワザ)時のカットがあるけれど諸田さんの撮る回は1話に一つは必ず新しいカットが入るのだ。即ち、様々な組合せの必殺技を毎回一つは魅せてくれているのだ。

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 これは諸田さんの初登板回(9話)のキメワザ。この頃のスナイプはエグゼイドとブレイブのレベル3用のガシャットを持っていた為、見れるだなんて思ってもみなかったガシャコンマグナムによる「ゲキトツクリティカルフィニッシュ」を披露してくれてそれだけでかなり嬉しかったんだけど、極めつけはエグゼイドのガシャコンブレイカーとガシャコンソードの二刀流で繰り出される「マイティタドルクリティカルフィニッシュ」ですよ!エグゼイドがガシャコンソードをパクったのとかそんなのはどうでもよくなるくらい、この演出には感動した。このキメワザが今後の様々なテロップ演出に影響していると思うと、この回はある意味革命だったなぁ、と感じるのです。

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 お次は9話の次の週の10話。3人での同時クリティカルフィニッシュを御披露目。成程、こう分けてきたか…!この絵、もっとやってほしいんだけどな。結構好きで。更にこの回はドラゴナイトハンターZの販促回でもあった為、3人同時に続く4人同時クリティカルストライクはどうなるかと注目して観ていたのだが…、成程、そう魅せてきたか…!(画像無いんです、すんません…!)

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 次の諸田さん登板回は15話。『ゲンム』の感想記事にも書いたけど、この時期は丁度、エグゼイド、ブレイブ、スナイプのレベル3のスーツをナムコゲーマー用に改造してしまっていたのでメタ的にブレイブとスナイプはレベルアップが出来なかった。そこで考案されたクリティカルフィニッシュのカットがこれ。「CRITICAL FINISH !」の文字の後ろの背景はジェットコンバットとドレミファビートに使われている帯を合わせたもの。これは前述のマイティタドルクリティカルフィニッシュも一緒だね。二つのガシャットでキメワザを発動する際はこのように帯を組み合わせて魅せている。いかにも「合体してる感」が解りやすく見えて良いね。

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 この回はパラドクス登場回だったからパズルゲーマーとファイターゲーマーの必殺技もそれぞれ魅せてくれたね。まあこれは販促スケジュールに沿ってやった事だろうから諸田さんはそんなに関係無いかな。KNOCK OUT CRITICAL SMASH !」のカットが入るタイミングはグレイト!

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 ニチアサ特撮監督は2話連続での登板が基本なので、必然的に次週の16話も諸田さん回。この回は特別真新しいカットは無かったけれど、単独(フルドラゴン)でのクリティカルストライクは実はこれが初。まあ脚本に書いてあったからやっただけかも解らないけど、一応これも、ね

 そして今週、今週は必殺技がかなり沢山だった故におNEWな魅せ方も色々あったね。まず一つ目の今回の必殺技カットの新たな魅せ方は、実は今まで無かったライダー同士のキメワザ対決。自分と相手が同時に必殺技を噛まし合うシーンを諸田さんはどう撮ったか。
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 諸田さんが今回使った手法はキメワザのカットを二連続で挿入すると言うもの。それほど変わった魅せ方ではないように見えるが、例えばライダーの写る半切れの部分から別の場所に移動させないことで「これからこの二人はぶつかり合うんだ!」と言う雰囲気を極力殺さずに表現したり、そもそも合体技ではないので安易にテロップを組み合わせてしまうと可笑しく見えてしまう事も考慮していたり。色んな試行錯誤の結晶がこの演出には見えてきて、個人的には満足です。

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 もう一つはカットというより(それもあるけど)ギミックを魅せていたね。エグゼイドレベルXXの武器、ガシャコンキースラッシャーは二つのガシャットを同時に刺すことが出来、今回初めてその機能を披露してくれた。DXガシャコンキースラッシャーのCMでもそのギミックは紹介されていたけど実は今まで本編では使われていなかったのよね。テロップは合体技の時と同じ様な感じだね。マイティアクションXとゲキトツロボッツに使用されている帯を組み合わせ、そこにでかでかと「CRITICAL FINISH !」と。良かった、このギミック使ってくれて(笑)

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  最後はこれ。さらっと出てきたブレイブレベル5(フルドラゴン)の必殺技もそうだけど、何気にレベル1形態(実際はレベルXというのは置いといて)でのキメワザも今回が初。…まあ劇中の設定や玩具の遊び方をたまに無視しちゃうのも諸田さんらしい部分で、DXマイティブラザーズXXガシャットはゲーマドライバーのレバーを閉じてもう一度開くとどうやっても必殺技ではなくレベルアップ(ダブルアップ)に移ってしまう為、本当はことエグゼイドレベルXに関してはキメワザが出来ない筈だったんだけど、まあそこは御愛嬌というかなんというか。…うん。諸田さんだなぁって(笑)

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 諸田さんが最近手掛けた映画『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間』でも3人のダークネクロムにゴーストチェンジさせたりしていたけど、最近の諸田さんはギミックを魅せるのに好意的になってきたよね。自分は彼は元からレベルの高い監督だと思っていたのでここにも目を付けるようになってくれたのは本当に嬉しい。最近のライダー玩具は小物アイテムと大物玩具で色んな組合せの連動が出来たりすることが多いんだけどやらない作品はほんとやらなかったりするので、『エグゼイド』はもっともっと色んな組み合わせのキメワザを魅せてくれることを期待しています。

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では一先ずこれにて。②「ゾンビの必殺技編」に続く…

まさかあれを踏襲するとは!映画『ハルチカ』感想

 観に行きました。ネタバレ満載なので御注意を(←ていうかこれ全記事に書いておけよ…!)今回限りは特撮全く関係無いです。それではどうぞ。

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 ちょっぴり頼りないけど気の優しい美男子のハルタ佐藤勝利)と、真っ直ぐな性格で負けん気の強いチカ(橋本環奈)。小学校3年生の時にハルタが引っ越してしまうまで幼なじみだった二人は、高校入学式の日に運命的な再会を果たす。入学後、ずっと憧れていた吹奏楽部に入ろうと心に決めていたチカ。しかし、吹奏楽部はなんと廃部寸前の危機だった!大好きなフルートを諦めきれず、チカはホルン経験者のハルタを巻き込んで部員集めに走り回る。音楽一家に育った芦澤(恒松祐里)、部員をまとめようと奔走する部長の片桐(前田航基)とその彼女・わかば(二階堂姫瑠)、野球部で肩を痛めた宮本(平岡拓真)、チューバソロコンサート入賞の実力を持つ妙子(上白石萌歌)、登校拒否中のカイユ(清水尋也)などワケありのメンバーたち。それでもなんとか部の復活に漕ぎ着けたチカたちは、かつては将来を嘱望される指揮者だった顧問の草壁(小出恵介)による指導のもと、コンクール出場という一つの目標に向かってひたむきに突き進む。しかしフルート初心者のチカはなかなかみんなに追いつけず、ハルタもまたホルンを続けることに悩んでいた。それぞれにすれ違う思い。部員たちの不満が爆発しそうになる中、チカの後ろに隠れがちだったハルタに変化の時が訪れる。さらに二人の関係も動き始め……?(映画『ハルチカ』ストーリーより引用)

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 前から気になっていた映画『ハルチカ』を鑑賞した。観終わった後の感想としては「ブッ飛んだ事してんなぁ…!」と言った感じ。受け付けない人は受け付けなそう。それともこの手の学園ものの映画ならありがちな演出なのかしら?自分はこの『ハルチカ』は「アニメを観ていたから」と言う理由で観に行ったので所謂「胸キュン♥」な映画は詳しくないしそもそも観ないのです。

 でもこのブッ飛んだ展開も観ていくと段々と心地好いものとなっていき、自分も知らず知らずの内に心が昂っていた。これが音楽の力なのか。何にせよ、自分の中ではこの作品は「良作」と感じました。

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  前情報からある程度解っていた通り、アニメ(原作)と実写版はかなりガッツリと設定が変わっていた。ハルタはノンケだしカイユは元部長だし芹澤は眼鏡かけてないし片桐はデブだし(←見た目は設定関係無ェだろうがァ!)何よりこの作品は「吹奏楽×青春×ミステリー」が特徴だったのだが、この三つからミステリーを取り除いた事で、アニメでも散々突っ込まれていた「申し訳程度の吹奏楽要素」と言う部分を解消出来たのは大きい。ハルタの明晰な頭脳と言う設定は捨てなかったものの、アニメ以上に吹奏楽をしていた。

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 ハルタのホモ設定が消えたのも大分影響を与えていたね。「お、ホモに目覚めるのか…?」と思わせるシーンはあったが別にそんなことはなかった。大半の原作ファンが「ここ」について沢山苦言を漏らしていたけど、自分は寧ろ「ここ」に感銘を受けたから観賞を決意したと言っても過言ではなくて。原作のハルタとチカは恋敵だった訳で、自分はこの設定が所々のシーンに若干の支障を来していた様な気がしていた部分もあり(でもコイツホモじゃん?みたいに思ってしまう場面があったり)今回はその設定が破棄されたことで、ハルタとチカが助け合うと言う場面を一切の邪な心を表さずに観ることが出来たというのは非常に良いと感じた。

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 チカのキャラは最初、「これはやりすぎではないか…?」と少し引いてしまった。いや、今でもちょっと「どうなの!?」って感じではあるんだけどね。暴力キャラと言う設定は原作からあるんだけどその描写がクド過ぎればお客さんは嫌いになっていきますよ。実際、客席から「アイツ何なの…?」って声が漏れてたぐらいだしな…!意図的なのかそうでないのかは知らないけど、ああいう話の流れにするんだったら「チカちゃんは僕のヒーローだった」なんて展開に繋げるにしてももう少し控えても良かった気もする。「いじめっこよりも殴る事でハルタを救った」という理論はちょっとよくわかんないです。でもチカに関しては自分が常々「見たい!」と思っていたことをこの実写版でやってくれたのでそれだけで大分満足してる。本当にありがとうございました。詳しくは後述。

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 主役の二人以外のキャラクターは原作から芹澤、カイユ、片桐、草壁先生を残し、他の全ては新キャラという事を知ったときは驚愕した。芹澤とカイユに関してはまあまあ原作に忠実だったかな。カイユを元部長にした事でアニメでそれといった活躍が無かった片桐部長にドラマを作ったのはグッド。というよりアニメ以上に主役二人以外のキャラクターにスポットが当たっていて良かったと思います。因みに新キャラで自分が好きなのは宮本です(一番上の画像のちょっとグレてそうな男) 

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 映画『ハルチカ』の物語は二つに分けると「廃部寸前!部員集め編」と「目指せ!コンクール編」って感じかな。部員集めに積極的なチカだがその肝心のチカはフルートド初心者で部員が集まった後も皆の練習に着いていけないでいた。チカはアニメ(原作)と実写で状況は少し違えど、素晴らしい吹奏楽の演奏を見て(聞いて)自分もこうなりたいと思った事が切っ掛け吹奏楽部への入部を決意するのだけれど、これって言ってしまえばとても軽い気持ちで吹奏楽に臨んだという事なのよね。原作でも実写でもチカはフルートが全然吹けなかったんだけど意外にもそれによる挫折が原作では描かれなかった。アニメ(原作)でも普通に練習して普通にコンクールに出たからね(まず演奏の練習シーンが少ないんだけど…!)

 幾ら練習しても自分(フルート)のソロパートが中々吹けず、それが原因で皆の練習も止まってしまう。それに耐えられないチカは一人で涙を流す。そこに現れるのがハルタだ。

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 この作品は原作の設定を大きく変えた故に基本的にアニメ(原作)をリスペクトしたシーンが無い。自分がこの映画を観て思ったのは「これは原作ファンは怒るな」と言う事。だって違いすぎるんだもん。「こんなの『ハルチカ』じゃない!」って人、相当いると思うよ。しかし、この実写版『ハルチカ』はあるものをガッツリとリスペクトしている。

 上の画像はハルタがチカを慰めるシーン。「チカちゃんは僕のヒーローだった。だから今度は、僕がチカちゃんを救う番だ。」実際はこんな台詞無いけどね。でも要するにハルタがチカにしてやりたかった事はそう言う事だ。ここで見てもらいたい文がある。

 以下、アニメ『ハルチカハルタとチカは青春する~』opテーマ「虹を編めたら」の歌詞より一部抜粋。

「闇の中見つけてよ」

「ほら君ずっとずっとそこにいた」

「どこにもね 混じれずに」

「僕ならきっと君救えるよ」

「その手ほら差し伸べて」

「今からずっと遠い世界へと

飛び立って行こう おいでよ」

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 暗い暗い夜、チカを救ったのは今まで彼女に助けられてばかりだったハルタ。「今度は僕が救う番」と言わんばかりにハルタはチカに手を差し伸べ、コンクールという遠い世界へと飛び立ってゆく。

 もう一つ、今作品のラストシーン。チカは練習の中でフルートのソロパートをようやっと吹けるようにはなったものの、舞台の上での演奏というプレッシャーに耐えられなかったか、本番でまさかのミスをしてしまう。そう言えばコンクールの結果、解らずに終わったね。察しろって事か。
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 ある日の授業中、聞いたことのあるホルンの音が聞こえてきた。吹いていたのはハルタだった。ハルタはコンクールにて演奏した「春の光、夏の風」をもう一度演奏し、それに吊られて部員達も楽器を手に取り、演奏を始める。あ、因みに最初に言ったブッ飛んだ展開ってこれね。その演奏を聞き、チカもフルートを取り、外へと駆け出していく。ハルタはコンクールで失敗をしてしまったチカにもう一度成功させるチャンスを与えたのだ。しかも学業に励むスタンスの彼が授業の真っ直中に。皆に見せ付けるようなやり方で。

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 チカはそのソロパートを1度で成功することは出来なかったものの、ハルタは演奏を何度も再開し、チカが成功するまでやめなかった。そして遂に、チカのソロパートが成功したとき、部員のみならず、生徒や先生、学校中の全ての人間達が声を上げて喜んだ。演奏は学校中の人々の声を乗せながら流れていく。これはこの学校にしかない、った一つの音楽。

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 流れに乗って、唇を交わし合う者もいれば、嬉しさのあまりに踊り出す者もいる。アクロバットし出す男子には流石に驚いたけど。今まで「廃部!廃部!」を言ってきた校長ですら変なダンスをかます程。一人一人の"色"が重なり、ハーモニーが生まれた。君(チカ)と僕(ハルタ)の不思議な歌が遠く響き、橋をかけたのだ。

いくつもの色たち(重なり)溶け合い(一つに)

ハーモニー 突然に生まれる

君と(僕の)不思議な歌が(それが)

遠く響き橋をかけるのさ

 

辿り着いたこの場所から 僕らの虹を編めたなら

それはきっと誰でもない たくさんの光放つよ

名前のない色が作る果てないグラデーション

それは僕らのことさ

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 なんと映画『ハルチカ』は原作小説の一文でも漫画の一コマでもアニメのワンシーンでもなく、"アニメのopテーマ"を踏襲して魅せたのだ。

 この歌ね、とってもいい歌なんだけどね。正直「アニメと歌詞があんまり合ってないなぁ~」感が否めなかったのよね。実写は吹奏楽と青春に要素を絞りこんだ事でこの歌がとてもハマるのだ。製作陣が本当にこの歌を意識して今作品を作ったのかどうかは知らない。偶然かもしれないしね。でも…映画観た後にこれ聴くと…涙が出、出ますよ…!

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 と言うわけで、『ハルチカ』感想でした。これ、原作ファン・アニメ視聴者はどういう評価をしてるんだろうね。多分「まずもってこんなん観ねぇよ!」か「こんなんのどこがハルチカだ!馬鹿にすんのも大概にしろ!」なんて声が多いと思うんだけどね(笑)でも自分はこの作品をアニメ視聴者として楽しむ事が出来ました。勿論、突っ込みどころも結構ある。きっとこの映画は原作を知ってる知らない関係無く、万人受けする作品ではないと思う。けど、これは完全に自分の勝手な注文だったんだけどその注文に応えてくれたと言う事で自分の中では映画『ハルチカ』は良作にカウントしたいのです。 とても良い映画でした。

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 最後に前述したアニメ『ハルチカ』opの動画のリンクを歌詞と一緒に貼っておくので映画『ハルチカ』の鑑賞が済んでいる方は是非1度聴いてみてください。映画ととても合っているので。

https://youtu.be/9PT_m92yFf8

虹を編めたら

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アニメ『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』OP主題歌

作曲:佐藤純一

作詞︰林英樹

 

雨の匂いにまぎれ息を切らした (その視線の先)

彼方の虹を掴みたくて走った (いつか届くのか)

 

いくつもの色たち(重なり)溶け合い(一つに)

ハーモニー 突然に生まれる

君と(僕の)不思議な歌が(それが)

遠く響き橋をかけるのさ

 

辿り着いたこの場所から 僕らの虹を編めたなら

それはきっと誰でもない たくさんの光放つよ

名前のない色が作る果てないグラデーション

それは僕らのことさ

今痛みを怖れず扉を開けよう

若き日に捧ぐ

 

青や緑に光る行き先を見た (その眩しさに)

不安はずっとこのポケットに隠した (丘を越えるまで)

 

あきらめない心と(心が)伝わり(瞬間)

繋がる それはアンサンブル

君と(僕の)不思議な歌が(それが)

共鳴する きっと虹みたく

 

空の向こうあのスコアで 高らかに鳴らすよメロディ

それはきっと誰でもない たくさんの音に満ちてく

名前のない色だってさ ありのままでいいよ

それは僕らを示す模様を 複雑にするだろう

 

「闇の中見つけてよ」

「ほら君ずっとずっとそこにいた」

「どこにもね 混じれずに」

「僕ならきっと君救えるよ」

「その手ほら差し伸べて」

「今からずっと遠い世界へと

飛び立って行こう おいでよ」

 

いくつも(色たち)重なり(溶け合い)

ハーモニー 突然に生まれる

君と(僕の)不思議な歌が(それが)

遠く響き橋をかけるのさ それを信じれば

 

辿り着いたこの場所から 僕らの虹を編めたなら

たとえそれは幻でも 瞬間心重ねた

名前のない色が作る果てないグラデーション

それは僕らのことさ

今痛みを怖れず扉を開けよう

思い出紡ぎ 振り返るなら

若き日に捧ぐ

 

ではこれにて。

『エグゼイド』エナジーアイテム「回復」は何故全く重宝されないのか

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 『くじガシャポン仮面ライダー ブットバソウル』の2弾で「回復」というエナジーアイテムが登場した時はレイジング野郎もあっとぶったまげーしょんした。ライダーゲージと言う概念が存在している『エグゼイド』世界に於いて「このアイテムは重要視されるアイテムになるのではないか…?」と思っていた。思っていたのだが…


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初使用がまさかの20話ですよ。

 なんで今まで皆これ使わなかったんだろうね。『エグゼイド』は基本的に文句無く観てるんだけど「え?」となる部分も無いわけではなく、その一つがこれである。「大ダメージ受けたら変身解除!」って展開はライダー作品に於いては当たり前の様にある事だが、こと『エグゼイド』ライダーに関しては自動変身解除と言う概念が存在しない世界の筈で、だからゲージが少なくなったら変身者は手動でガシャットをドライバーから抜くのだ。なのに最近は自動変身解除多いよね。そう見えるだけで実際は自分で変身解除してるのかな? 「ガッシューン」って一応鳴ってるし。まあこの辺はあまり気にしなくて良いところでして。何故そんなに回復が使われないのかと言う話。

 自分は「回復というエナジーアイテムは作るべきでは無かったのでは?」とすら思っていまして。何故ならそんなものがあるのに、わざわざそれを使わなかったせいで変身解除しなきゃいけなかったり、レーザーが死んだりしたのが馬鹿馬鹿しく思えてしまうからだ。

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 「レーザーはレベル2になってゲンムから逃げれば殺されなかったんじゃないの?」と言うクエスチョンには明確なアンサーがあって、ゾンビゲーマーの頭部の白い部分(白髪の部分)は「デッドリージャマー」と言うジャミング装置になっており、対称のライダーを確実に仕留める為にそのライダーの装着しているゲーマドライバーに組み込まれている装着者保護機能を停止させる事が出来る。変身の自動解除とゲームエリアからの離脱を防ぐ事が可能なのだ。…あれ?自動解除?まるでゲーマドライバーには自動変身解除機能が付いているかの様な書き方だな…!ゲーマドライバーのギミック設定欄にそんな事書いてあったかなぁ…?なんか色々矛盾が生まれてきたような…。まあ考え出したらきりがないので一先ず保留で。

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 つまり、戦闘開始時点で既にレーザーのゲージは残り僅かだったのだから、「ゲンムに挑む前に回復のアイテムを探せば良かったのでは?」と思ってしまうのである。まあ、あの時のレーザーはヘロヘロだったし、「それを探している間にやられるなら」みたいな事でも考えていたのかな?合理的な判断が出来るのが貴利矢だと思っているのでそう言う事なのか。何にせよ、少し引っ掛かってしまうのである。

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 もしかしてパラドクスをレーザー退場"後"に登場させたのはその違和感を少しでも解消させる為だったのかな(一番の理由は販促スケジュールの都合だろうけど…!)最近の『エグゼイド』を観ると解る通り、パラドクス(というよりパーフェクトパズル)の能力は他のゲームのアイテムをエナジーアイテムに統一すると言うものなんだけどその効果は永続的なものなのね。その能力を使って以降、各ライダーのガシャット機動時に散りばめられるアイテムはブロックでも宝箱でもドラム缶でもなく、すっぽんぽんのエナジーアイテムだもの。


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 エナジーアイテムが目に見えるから、どこに何のエナジーアイテムがあるかが解るからエグゼイドは「鋼鉄化」や「マッスル化」を駆使してレベル30のガットンをレベル3でも追い込めるし、飛彩は「混乱」を利用し、ゲーマを攻略出来る。これがレーザー退場"前"からそうなっていたら「回復」を見つけるのも容易になる。そう言う都合も少しは影響しているのかもね。

 …なんて擁護しつつもやっぱり少し腑に落ちないんだけどね。これはあくまで「レーザーが回復を取らなかった理由」をこじつけただけで「ライダー達が回復を使わない理由」を説明出来ていないから。パーフェクトパズルの効果使用前はどこに何のアイテムがあるかが解っていなかったから、探すに探せなかったとかなのかな…?…ていうか書いてる途中で気付いたけど、永夢/エグゼイドが使いたいエナジーアイテムを見つけられるのは天才ゲーマーだからと言えばまあそれなりに説得力はあるんだけど…

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 例えば4話ではレーザーが「挑発」を引き当てたり、

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8話ではスナイプが「縮小化」を引き当ててるんですよね。

 絶対偶然じゃあないよなぁ…。もうライダーの皆さんが「回復」を使わない理由は近くに無かったからって事にしておきますか(思考放棄)消すのも勿体無いので「パラドクスはレーザー退場後に~」とか「エナジーアイテムが目に見えるから~」の下りは消さないでおきますw

 まあでも「エナジーアイテム」というアイデア自体は嫌いではなくて(寧ろ好きなくらい)これがあるだけでゲームっぽさが格段に上がる。「アイテムゲットでパワーアップ!」なんてゲームではお約束なパターンだもんね。だから今後も色々増えるのは構わないんだけど…。「回復」の様に「ここでこれ使えば良くね?」みたいになる展開になるようなアイテムはなるだけ控えてほしい感はある。どうにか考えてください製作陣の皆さん。回復アイテムもゲームではありがちだけどさ…!

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 そう言えばもうすぐ『ブットバソウル』も第6弾になり、それに伴い新しいエナジーアイテムも追加されるんだけど…

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「逆転」ってぜってぇチートアイテムだろ…!

 敵に苦戦する度に「これ使えば良くね?」と考えるようになってしまうと思うと更に頭を抱えてしまうレイジング野郎なのでした(チャンチャン♪)

 

ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』20話「逆風からのtake off!」感想+考察

▼二話完結お悩み相談方式の撤廃

 平成二期では長らく「二話完結お悩み相談方式」と呼ばれる手法が多用されていた。しかしそれは『鎧武』で一度止まり、その後の『ゴースト』、『エグゼイド』は「一話完結」と「二話完結」を使い分けている。

 鎧武の場合、「二話完結」も「お悩み相談」も全て廃止することで登場キャラクターを絞り、常にメインキャラクターに焦点を当てられる上(掘り下げが上手くいっていたかどうかは置いといて)、本筋の話をガッツリ全編通して続けられる構成となっていた。ある意味これって平成二期ライダー作品にとっては一種の"革命"で、これが一年間続けられる事が出来たという実積が少なからず『ゴースト』や『エグゼイド』に影響を及ぼしている。

 『エグゼイド』(と『ゴースト』)は「二話完結」だけを取り除いた事で一つの話ごとにゲストが登場する。『エグゼイド』は病院を舞台にしている為、ゲストは患者として登場する訳だがこの作品の凄いところは『鎧武』では、ゲストの廃止によって本筋の進行とキャラクターの掘り下げに重きを置いたのに対し、『エグゼイド』ではメインキャラの事情患者の事情重ね合わせる事でキャラクターの掘り下げを成功させているという点だ。この手法の良いところは、メインキャラへの感情移入がより安易になる上、一、二話しか登場しない単発ゲストも視聴者の印象に残るという所。他作品のゲストと比べて『エグゼイド』の患者達の方が鮮明に記憶が残っている視聴者も多いのではないか。幾つか事例を挙げてみよう。

・例えば、6話(患者:堀内曜子)

 グラファイトに二つのゲーム(ゲキトツロボッツ、ドレミファビート)のウイルスを感染させられた患者、堀内曜子には窪山誠一という彼氏がいた。堀内曜子は永夢に自分がゲーム病だと言うことは誰にも教えないでくれと言う。

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――――――――――

堀内 「先生、御願いします。ゲーム病の事は誰にも言わないでください。彼に負担を掛けたくないんです。

明日那「もしかして恋人の…?」

堀内 「同じ大学に通ってる窪山誠一って人です。彼、夢だった楽団に入る為に何度もオーディションを受けてるんですけど、中々結果が出せなくて…。」

永夢 「彼の事が心配なんですね…。」

――――――――――

 これは同じ回で明かされた飛彩の過去と似ている。飛彩の彼女、早姫もまた、ゲーム病で苦しんでいる事を彼氏である飛彩には報告しなかった。それは、ドクターを目指し勉強に励む彼を邪魔したくなかったから。

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――――――――――

明日那「早姫ちゃん!早姫ちゃん!」

飛彩 「早姫!どうして黙ってたんだ!」

灰馬 「飛彩!止すんだ!

早姫 「飛彩…。」

飛彩 「感染症で苦しんでいたなんて、俺は一言も聞かされてなかった!どうしてだ!」

早姫 「飛彩、世界で…一番の…ドクターになって…。」

 ――――――――――

・例えば、7話(患者:岡田誉士夫)

 患者、岡田誉士雄は見舞いに来た娘、しおりに「帰れ」を告げた事から二人は言い合いになってしまい、それを永夢は止めようとする。岡田はゲーム病故にストレスを与えてはならないと。

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――――――――――

岡田 「何だ…まだいたのか…。お前はもう帰れ。」

しおり「何それ…ずっと家の仕事手伝ってきた人にそういう言い方する!?」

岡田 「あぁ、するよ。お前がここにいたって、何の役にも立たねえんだ。」

永夢 「落ち着いてください。ストレスを溜めると危険です。岡田さんはゲーム病なんです。

二人 「ゲーム病?」

永夢 「はい、命に関わる危険な病気です。」

――――――――――

  それを見ていた貴利矢は永夢の胸ぐらを掴み、病気の申告には注意しろと叱責する。何故なら、貴利矢は過去にその注意不足のせいで友人である藍原淳吾を亡くしたから。

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――――――――――

貴利矢「馬鹿正直もここまで来ると呆れるな。ドクターなら、病気の告知には細心の注意を払えよ。」

永夢 「えっ…?」

貴利矢「真実を伝える事が正しいとは限らない。真実が人の人生を狂わせる事だってあるんだよ!

永夢 「貴利矢さん…。」

 ――――――――――

・例えば、12話(患者:山中周平)

 患者、山中周平は木登りをした際、その木から落ちて足を骨折してしまっていた。木登りをしていた理由はケーキ屋を営む母、美奈子(と父親)を喜ばせる為に手作りのリースをプレゼントする為の材料集めが原因。クリスマスの時期のケーキ屋は大忙しの為、周平は毎年、両親と過ごす事が出来なかったのだ。永夢は周平のその事情とを照らし合わせ、自身の過去を語り始める。

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――――――――――

永夢「周平君。体の具合はどうかな?実は先生ね、君ぐらいの歳の頃、夜は家に一人でいることが多かったんだ。大好きなゲームをやったり、今までにないゲームのアイデアを考えたりして一人で過ごすことに慣れてた。周平君にとって、それは木登りだったんでしょ?実は先生、登ってみたんだ。あの木に。」

周平「先生…。」

―――――――――― 
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 今回の患者は江上大介。彼には好きな女性がおり、近々、その娘と二人で遊園地に行く約束をしていた。しかし大介は絶叫マシンが苦手で、それを理由に彼女に嫌われてしまうのではないか、というのが彼のストレス。患者と共に恐怖を抱えているのが主人公(メインキャラ)である永夢だ。彼はもう一度変身すればまたもう一人の自分に体を乗っ取られるのではないかと恐れてしまい、中々一歩を踏み出せないでいた。

 今回のテーマは「恐怖と向き合う」というもので、だから大介は絶叫マシンへの恐怖を克服する為に(半強制的に)ポッピーと永夢と一緒にジェットコースターや観覧車に挑むし、永夢はそれでもドクターだから、患者を救う為に、と変身への恐怖を乗り越え、マイティブラザーズXXガシャットに手を伸ばし、だーーーーい変身する。

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――――――――――

大我「エグゼイド、ビビってんならガシャット置いてここから立ち去れ。」

(黎斗)「もしまた発症したら2度と元には戻れないかもな。」

(飛彩)「患者の身体を治して、患者の笑顔を取り戻す。それがお前だろ!」

大我「一生自分の身だけ守って、一人で笑ってろ。」

永夢「そんなの嫌です…。

大我「ん?」

永夢「僕は、ドクターですから!

 ――――――――――
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――――――――――

PP「治ってる!」

永夢「無事で良かった。」

大介「ありがとうございます。あの…僕、頑張ります。絶叫マシン克服して、彼女に会いにいくから。

 ――――――――――

 もう一人、「恐怖」と向き合った人物がいる。
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 そう、花家大我だ。お化け屋敷の事じゃないよ。「失うものは何もない」とか「プロトガシャットの副作用が~」とか言いつつもやっぱり少し怖かったと思うのよね。レベル50のガシャットを使うのは。前回の飛彩の様に苦しむのは。それでも「他の誰かが苦しむなら」と覚悟を決めて危険な地に足を踏み入れられるのが大我なのだ。この人は本当いい人だよなぁ…。

 こうして様々なキャラクターが様々な恐怖を克服した回でした。大介君には頑張ってほしいね。

f:id:kro12218116h:20170227134726j:imageパワーワード過ぎたので貼りたかっただけ。

 

ではこれにて。

映画『エイトレンジャー』から見えた高橋悠也の"ヒーロー像"

 「たま~に関係無いことも」と書いたので関係無いことも書こう、と思ったらバリバリライダー論になりました。ぶっちゃけそれほど『エイトレンジャー』については書いてないのでファンの方等はあまり期待せずに読むか、そのままお帰りください。『エイトレンジャー』自体の核心に迫るネタバレはそんなに無いので気になってる方や「観てみようかな…?」なんて方はチラッと参考に見る程度でも良いので良ければ。それではどうぞ。


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 前から観たかった『エイトレンジャー』をやっとこさ借りて視聴した。一応これは特撮だよね。…まあ別にどっちでもいいんだけどね。今回『エイトレンジャー』を観ようと思った理由は特撮だからでもなくジャニーズ(関ジャニ)ファンだからでもない。この作品の脚本家が『エグゼイド』メインライター・高橋悠也だったからだ。


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 自分は『鎧武』の頃に初めて「脚本家」と言う存在を知った(めっちゃ騒がれてたから当然っちゃ当然だけどね)『鎧武』メインライター・虚淵玄は数々のアニメを手掛けており、その中でも特に傑作と名高かった『魔法少女まどか☆マギカ』を視聴してみた。『鎧武』と似てた(小並感)それ以降、自分は「脚本家が同じなら例え他作品でも作風が似るのか?」と言う何とも安直な考えが芽生えた。そして『鎧武』に続く次作品の『ドライブ』の脚本家・三条陸は本作の前に『W』の脚本を務めていた事を知り、それを踏まえて観てみると…「何か違う?」と言う感想が生まれた。流石にそこまで単純ではなかったが、少なくとも「脚本家の特徴」は見えた気がして、氏が『ドライブ』の前に手掛けていた『キョウリュウジャー』と『W』、『ドライブ』を見比べてみると、幾つかの規則性が見えたのだ。まあ今回はそれについては一々書かないが、その後はライダー作品の脚本家のライダー以外の作品をよく観るようになった。例えば虚淵玄作品だったら他にも『psycho-pass サイコパス』を観てみたりとかね。そして今回は『エグゼイド』メインライターが『エグゼイド』以前に執筆した作品を調べたところ、見つけたのが『エイトレンジャー』だ。他にもあったけれど共同脚本とかだったりしたので、一番氏の色が出ているのはこれかなと。…前置きが長ぇ…!うん、文の最後に書くのも難だけど、ぶっちゃけ此処は読まなくてもいいです(笑)

 と言うわけで視聴した『エイトレンジャー』。感想とか書き出したら長くなるのでそんなには書きません。感想ブログは他に幾らでもあるのでそこで読んでください。今回自分が言いたいのは『エイトレンジャー』の中で見えた高橋悠也のヒーロー像だ。あるシーンからもうそれが見えた。
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 「スーツを使いこなせれば時給アップに繋がる」と言う言葉に心を奪われたエイトレンジャーの四人(大川(グリーン)、錦野(イエロー)、安原(ブルー)、丸ノ内(オレンジ))は伝説のベテランヒーロー・キャプテンシルバーにエイトレンジャーのリーダーになってもらうべく交渉するも断られてしまう。そこで四人はあらゆる姑息な手を使い、シルバーの弱みを掴み、半強制的にシルバーはエイトレンジャーの特訓に付き合わされる。

 シルバーが用意した特訓は「心の耳を鍛える」と言うもの。目隠しをし、鈴の音(曰く、助けを呼ぶ者の声)を感じ取れるようにする、如何なる時でも助けを求める声有らば、それを聞き取れる耳を身に付けろ、といった感じ。だが中々鈴の音は捕らえられず、エイトレンジャー共々はシルバーの思うがままに翻弄されてしまう。

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 「じゃああんたに出来んのか!?」と言葉を投げられると今度は7人を相手に自分が鈴の音を聞き取って見せようとする。しかし、ナス(パープル)こと村岡はブラックこと横峯に偽物の鈴を渡す。そして不本意ながらもブラックが鳴らす鈴の音に困惑するシルバーの隙を見てナスはシルバーの頭をスリッパで叩いたのだ。

 「伝説のヒーローが聞いて呆れんな~w」とシルバーをナスが馬鹿にした直後、ダーククルセイドの手下達がシルバーを襲いにやって来る。困惑するエイトレンジャー。しかし目隠しをしたままにも関わらず、シルバーは秒速で手下達を圧倒した。そしてシルバーはエイトレンジャー達にこう言葉を投げ掛けたのだ。


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――――――――――

シルバー「お前達は、こいつらと同じだ。」

イエロー「え…、こいつらと一緒にすんなや!」

シルバー「テロリストには最早革命を起こす心等残っていない。希望を失い、只、金の為に略奪を謀る。金の為にヒーローをやってるお前達と何が違う?こんな老人と戦い、そして洗脳を解き、救い出す覚悟がお前達にはあるのか?心から人を救う覚悟を持たぬ者に、ヒーローを名乗る資格はない!

 ――――――――――

 「ヒーローとは自分達の為ではなく、人の為に戦う者」これが高橋悠也氏のヒーロー像だね。人によっては「そんなの当たり前だろ!」「何を今更そんな常識言ってんの?」と言う意見もあるだろう(というかそう言う方が大多数?)けどこれはライダー作品に限らず、あらゆる特撮作品を見てもこれが出来ていない(そういうスタンスで作っていない)作品やキャラクターはチラホラある。「私利私欲の為に戦うライダー」って言うのも決して珍しくはないからね(主人公ライダーに絞れば少なくなるが)

 こうしてエイトレンジャー達は数々の出来事の中で徐々に「人を助けたい」と言う気持ちが芽生え始め、全員のその心が一つになったとき、エイトレンジャーは空を飛ぶ事に成功する。

 この流れに一番似ているのはあれかな。平成ライダーには仮面ライダー職業としている作品がある。『仮面ライダー剣』だ。

以下、『剣』26話より▼
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――――――――――

嶋 「風は色々なものを運んでくる。欲望、企み、戸惑い、恐れ。

剣崎「冗談じゃない。俺は恐れなんか…。」

嶋 「そうかな?」

剣崎「怯んでいたら、ライダーなんてやってられませんよ。俺は、皆を守るために奴を倒したい。それしか考えてません。」

嶋 「風が言ってるよ。君は戦うことを自分に与えられた使命だとか義務だと考えている。それでは人は強くなれない。君を動かすのは、もっと別の所にある筈だ。」

――――――――――

 剣崎は自分の戦う理由を使命だとか義務だと考えており、それは遠回しに仕事でやってると言っているのと同じである。人を助けるのは金を稼ぐ事と同義だと。剣崎的にはそんなつもりは無いんだろうけどね。しかし「そんな考えでは人は救えない」と嶋さんは言うのだ。

 その後、剣崎はエレファントアンデッドとの戦いに苦戦する中で、僥倖にもその場から逃げ遅れた子供を発見する。エレファントアンデッドが光線を繰り出そうとすると、ブレイドは咄嗟に子供を庇い、モロにくらってしまうも、「早く逃げて…」と子供を逃がす。そしてブレイドは気付くのだ。

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 ――――――――――

剣崎「わかった…。俺の体を動かすのは、義務とか使命なんかじゃない。そこにいる人を守りたいと言う思い。そうだ、人を愛しているから俺は戦っているんだ!

嶋 「そうだ、それだよブレイド!」

――――――――――
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 ブレイドは人を守るのを義務等ではなく人を愛しているからという事に気付き、嶋さんは剣崎の事を認め、烏丸所長から預かったラウズアブゾーバーを託されるのだ。

**********

 物語の流れ(バトル物なんかに多いかな)のテンプレートの一つにこう言った流れがある。

先ず、間違った答えを提示する

仲間からの助言等でそれが違うと言う事に気付く

正しい答えを見つける

 『エイトレンジャー』もそうだ。「金の為にヒーローやってんね~んwww」→「そんなんヒーローちゃうやろ!」→「せやな!よっしゃ!人間助けたるで!」みたいにね。ここまで雑じゃないけど。

 でもこれって只、製作者がそう思っているだけに過ぎないんだよね。だから上の図は要約すると…

先ず、(製作者が思う)間違った答えを提示する

仲間からの助言等でそれが違うと言う事に気付く

(製作者が思う)正しい答えを見つける

と言う風になるね。結局、作品内で「これがこれこれこうなんだ!」と言うのは何の意味もない製作者の持論に過ぎないのだ。

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 例えば仮面ライダーでは「正義と言う言葉を軽々しく使わないようにする」というルールがあったり無かったりする(軽々しく使う作品もあるからな…!)理由は一言に正義といってもそれによる人々の考えは多種多様だからだ。「正義とは(哲学)」って感じだね。だから例えば『ウィザード』の最終回ではディケイド/門矢士は「仮面ライダーは人々の自由の為に戦うのだ」みたいな台詞を言ったりする。そうじゃない作品もあるけどね。


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 ではやっと『エグゼイド』について。「ヒーローは自分達の為ではなく人の為に戦う者」という高橋氏の持論は『エグゼイド』本編に表れているか?表れているね。だってこの作品に登場するCR側のメインライダー(エグゼイド、ブレイブ、スナイプ、レーザー)は皆、誰かの為に戦っている(戦っていた)もの。『エグゼイド』もまた仮面ライダーとは職業みたいなもんよね。ドクターだもの(みつを)。だけどエイトレンジャーとの違いは皆がドクター故に、金の為ではなく誰かを救うために自ら志願して戦っているところよね。…まあ「金の為なんで~www」なんて言いながら仕事してる医者とか嫌だけど…!高橋氏の思うヒーローとはこう言ったものだったんだな、と自分は理解しました。

 勿論、このスタンスを否定する気は毛頭無い。称賛する気も無いけどね。さっきも言った通り、正義の考え方は多種多様。それはヒーロー像についても変わりはない。只、この考えのまま『エグゼイド』は続いていって欲しいね。それが『エグゼイド』のスタンスだから。『エグゼイド』は「そういう」お話だから。「誰に何を言われようとブレんな!」なんて台詞を貴利矢さんに言わせるくらいだし心配はしてないけどね

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 以上、『エイトレンジャー』を交えたライダー論でした。『エイトレンジャー』の感想としてはまた脚本家関連だけど、「高橋氏は設定に拘る人なんだなあ。」と思った。知ってる人は知ってると思うけど氏は『ドライブ』のBlu-ray得点映像『シークレットミッション type TOKUJO』も執筆している。それの脚本も『ドライブ』の既存の設定(グローバルフリーズ、どんより)を上手く料理出来ていたお話だったし。ギミック構成が上手い人なのかもね。

 露骨に「2に続く!」って終わり方だったね…!まあ『エイトレンジャー2』も借りてるので近々観ます。只、最初に言った通り、今回『エイトレンジャー』を観た理由は脚本家の特徴や思想を見る事が目的だったので、それは無印版で大方見えたかな。『2』については多分書きません。何か思うことがあったら書くかもしれないけれど。期待はしないでください。今回は自分が思ったことをつらつら書いただけなので「違う!『エイトレンジャー』はこれがこうでこういう作品なんだぞ!」という意見なんかもあったら是非コメントを御願いします。

 

ではこれにて。

『仮面ライダーゲンム』感想+考察

 最近、
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レベル2状態でレベル3用のガシャット使って必殺技発動したり、

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ゲンムにレベルアップの邪魔をされたり、

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スナイプがエグゼイドから奪ったドラゴナイトハンターZばっかり使ってたり、

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エグゼイドがシャカリキスポーツでしかレベル3を使わなかったのも…、

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全て「スーツ改造」って奴の仕業なんだ…!(なんだって!?それは本当かい!?)

 まあ、スナイプに関してはコンバットシューティングゲーマーよりレベルが上って言うのもあるんだけどね。冗談はさておき、遂に公開された『仮面ライダーゲンム』について。以前、脚本家・高野水登(←変換面倒臭ェ…!)について記事を書いたけれど、TTFC(東映特撮ファンクラブ)に入れていない自分はこの『ゲンム』が初のちゃんと観れる高野氏の作品になるのかと思ったのだが…そうですよね。やっぱり玩具を買わせますよね(笑)『ゴースト』の時から知ってましたよ。解ってましたよ。…畜生!!!

▼エグゼイド パックアクションゲーマー(モチーフ:パックマン)
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 『平成ジェネレーションズ』でも登場した「パックマン」がガシャットに。作品内では「パワーエサ」ではなく「パワークッキー」と呼ばれていたが、それを食べる事で追い掛ける側だったゴーストに反撃をすることが出来る。

 エグゼイドがパワークッキーを食べた時、ゴースト(ダブルの顔)が青、白に点滅したのは、パックマンがそれを食べるとゴーストはイジケモンスターという状態になる事から来ている。名前の通りイジケるのだ。イジケモンスターになったゴーストは自分の巣に戻りそこから帰ってくるとまたパックマンを襲えるようになる為、ダブルはエグゼイドから逃げようとしたのだ。…まあ巣に戻るのは撃退された"後"の話なんですけどね。ほら、本当に撃退されちゃったら困るじゃん?そう言う事(多分)

▼ブレイブ ファミスタクエストゲーマー(モチーフ:ファミリースタジアム(ファミスタ))

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 野球ゲームの決定版、ファミスタ。「飛彩はゲームを知らない」という設定を活かし(そう言えばファンタジーゲーマーの時はどうやって使いこなしたんだ…?単純に「魔王」と言うワードが解りやすかっただけか)ドレミファビート(音ゲー)を心配蘇生法で攻略したのに対し、今回は野球ゲームのピッチャーと言う事で投薬治療で勝負を試みる。ピッチャー(医者)が キャッチャー(バグスター"ウイルス")にボール(薬)を投げる("投"薬)それも一日三回(ピッチャーが球を投げるのは三回まで)と言う事で地味に上手い事言ってる。1球目の球が完全に『ドラベース』のワールドボールでした本当にありがとうございました。

 ビートクエストゲーマーのバイザーを帽子に見立てたのは上手い。成程、帽子で病気を防止(ぼうし)って事か!…御免なさい。

▼スナイプ ゼビウスシューティングゲーマー(モチーフ:ゼビウス)

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 戦艦を纏う前に戦闘機を纏ってしまったスナイプ。戦闘機の名前は「ソルバルウ」と言い、ソルは太陽、バルウはを意味するらしく。「撃って撃って撃ちまくれ」と言うルールはスナイプの「撃ちまくるのみ」と言うスタンスと非常にマッチしており、ある意味3ライダーの中で一番相性が良いガシャットと巡りあっているスナイプだけれど、相手のフォーゼもロケットで飛べる上に足に(←足に!?)ランチャー砲ガトリング砲を装備出来ると言う超好敵手と戦えて彼的にはとても満足のいく戦いが出来たのではないか。「ミッションコンプリート」って言う時のスナイプ、ちょっと嬉しそうに見える。

 と、三人とも無事に敵を倒せたもののゲームクリアにはならず、一方、放置されているコラボスバグスターにPPPPがちょっかいかけて暴れされてしまうも戻ってきたエグゼイドに寄って撃破。使ったガシャットはコラボスバグスターに刺さっていたガンバライジングガシャット。しかしそれでもゲームクリアにはならず、ガンバライジングガシャットは勝手に動き始めてしまう。

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 ウィザードを差し置いて響鬼が前に出てきてたのはそう言う事だったのか…!?

 またまた一方、Dr.パックマンを追い詰めたゲンム。遂にパックマンの仮面を外し、素顔を拝む事に成功したが…

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 視聴者には見せてくれないと。Dr.パックマンが持っていたのは太鼓の達人ガシャット。次回の『ゲンム』ではエグゼイドが響鬼太鼓の達人で対決するようね。まさか此処に来てPS2響鬼のネタを出してくるとは…!

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 そうそう、そういえば確かにPlayStation2の『仮面ライダー響鬼』と『太鼓の達人』がコラボしていた時があったね。懐かしいなぁ。「タタコン」とかなんとか言っててさ。この頃の俺はまだ小学1年生やった…。…なんて自分語りはさておき、まさか今になってこのネタを踏襲するとは思わなんだ…。単純に太鼓繋がりってだけかもしれないけどね(←やめてあげなされ…) 

 まあそんなわけで、まだまだ謎を残してる『仮面ライダーゲンム』玩具を買うかどうかは…君たち次第…。

▼2017.4.22 追記

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 お前…、5分しかなかったのかよ…!

 『ゲンム』3話を視聴しました。エグゼイドのバチ裁きは熟練者顔負けの腕だったね。もしかするとあのバチは永夢のマイバチだったのかも知れない(←ェ)「ガンバライジングガシャット」は2話もそうだったけど必殺技テロップ作られてなくてちょっと悲しい。このブログは結構キメワザのテロップについて話すけど、いや、大好きなんですよあのテロップ(小並感)
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 そういや、『ゲンム』を観直してて思ったのが、黎斗が明日奈(ポッピー)を庇ったのはポッピーにあの場で死なれたら都合が悪かったから、って言うあのシーンは地味に伏線だったのかな、と言う事。26話にてポッピーの新事実(ポッピーは黎斗がデータ収集の為に送り込んだ刺客だった)が判明し、彼処でポッピーが殺られれば、ポッピーの中のセーブデータが消えてしまい、また一からやり直しになってしまうのであったのならば、このシーンは割と納得いくと思わない?ポッピーの素性の設定くらいは製作当初からありそうよね。態々、良い人に見せる為にやったとは考えにくいしちょいとばかし引っ掛かってた所だったのだけれど、ポッピーの役割と一緒に考えればまあ解らんくはない行動だったかもね。…でもそうなると黎斗は自分の計画ミスで怪我をした事になるのか…。なんか黎斗のポンコツさが垣間見えた気がするな…!
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 あ、まだ完全には終わらないのかしら?『ブレイブ』も何だか続きがありそうな終わり方だったけれど、『ドライブ シークレットミッション type TOKUJO』よろしく、「全ての『裏技』を観た君達になら、この謎が解ける筈SA☆」みたいなんとかでもやるのかな?そういえば『type TOKUJO』はチーフPが大森Pで脚本が高橋氏…、繋がった!(『裏技』の脚本家は高野水登です)もしそうだったら『スナイプ』が観れない自分は死ぬので、皆様方で良き『エグゼイド』ライフを送ってください。
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ではこれにて。

『仮面ライダーエグゼイド』19話「fantasyは突然に!?」感想+考察

 毎週感想もやります。但し、基本的に放送日当日には投稿出来ないのでご了承を。それではどうぞ。

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 ブレイブが遂にレベル50(ファンタジーゲーマー)の力をゲット。魔王の力を使って戦っていたけど中々の厨二臭さを魅せてるな…!まあ大好きだけども。やはりレベル50ともなるとその力は強大で、変身解除後は飛彩は胸を押さえて苦しんでいたね。以前までのレベル50ライダーはパラドクスがいたけれど、変身者のパラドはバグスター故に平気でいられるのかな。ていうかブレイブ(只の人間だぁ!)は強い意志(←医師だけに?)で押さえたにしてもレベル50を使いこなせたと言うのに、其より弱いレベル20(マイティブラザーズXX)のガシャットは人間が使えば即死と強いガシャットの方が安全設計と言うのはどういう事なんだ…!

 レベル50の使用に寄って若干の死亡フラグが立ってしまった飛彩。やめてくれよ…あんたは死なないでくれよ…!「俺は…世界で一番の…ドクターだ!!」「何者にも乗っ取られず、使命を成し遂げる意志の強さ、それこそが…人の命を預かる…選ばれたドクターの証だ!!」此処の台詞には痺れたけど引っ掛かっている人もいるらしく。その原因はやはりブレイブの3話のあの行動みたいね。俺はいいと思ったんだけどな。『エグゼイド』評で何となく書いたけど今一度ここにも自分の見解を書いておく。

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 自分が3話からずっと感じていたのが「永夢と飛彩」と『オーズ』の「映司と伊達」の類似性だ。飛彩は自分のライダーゲージがゼロにならないように(自分が死なない為に)ブレイブの変身を解除する。しかし、永夢/エグゼイドは患者である勇樹を意地でも助け出す為に残り僅かなライダーゲージを惜しまず、リボルの元へと歩んでいく。

以下、『エグゼイド』3話「BANしたあいつがやってくる!」より▼

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――――――――――

飛彩「ゲージは僅か、リスクが高すぎるな。」
(変身を解除する飛彩)
永夢「おい!なにしてんだ!」
飛彩「仕切り直す判断もドクターには必要だ。
永夢「はあ?」

――――――――――

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――――――――――

大我「エグゼイド、ゲームオーバーが恐くないのか!?」
永夢「勇樹と約束したんだ!一緒に戦おうって!」
永夢「先生と一緒に戦おう!」
永夢「勇樹!俺がついてる!二人で力を合わせれば、何も恐い事は無い!!
(頷く勇樹)
永夢「よっしゃ!アイテムゲット!」

――――――――――

続いて『オーズ』32話「新グリードと空白と無敵のコンボ」より▼

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――――――――――

伊達「バカ野郎!死にてぇのか!?」
映司「ほっとけませんよ!伊達さんだってそうでしょう!?」
伊達「生憎俺は医者でな!医者の仕事はまず自分が死なないことだ!でなきゃ、誰も助けられない!

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映司「…それじゃあ、俺に医者は無理ですね。
伊達「おい!火野!」

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 飛彩や伊達さんは自分が死なない為に目の前で苦しめられている患者(人々)を見逃すのに対し、永夢や映司は其に耐えられず、患者(人々)を救うべく立ち向かう。しかし、映司は軽傷では済んだものの少なからず怪我をし、永夢は大我にガシャットを奪われる(←これはあんまり関係無い気もするけどけど飛彩が「リスクの高いオペをした結果がこれだ」と言ってたので一応書いておく)ドクターとは人を治す存在故、その自分が死んでしまえば誰も救うことは出来ないのだ。飛彩は容姿が若々しいから其っぽくは見えないけど彼も立派に「天才外科医」である。だからこの事を踏まえた冷静な判断が出来る人間だったのだ。

 其に永夢はあの時ゲットしたアイテムが鋼鉄化で無かったら確実に命を落としていた。その鋼鉄化を引き当てられたのが天才ゲーマー故の勘なのか、それとも単なる偶然だったのかは知らない。だが勇樹を助けられたのは完全に"結果論"であった事に変わりは無い。勿論、「それでも患者を助けたい!」と言う感情論は嫌いではない。只、その感情論が通じない世界に立っている、という事が分かっていなかったと言う事で、まだまだドクターとしては青い部分が目立っていた。

 まあ其でもちゃんと永夢はドクターなわけだから、命の重さは多少なりとも解ってはいるはずだからそこが映司との違いかもね。

以下、『ゴースト』最終回「未来!繋がる想い!」より▼

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ゴースト 「あれ(ガシャット)で世界を好きなように変える気なんだろ!」
エグゼイド「俺が変えるのは運命だ!人の命を救って、運命を変える!」
ゴースト 「命…。」
エグゼイド「命は…何よりも大切だからな。
ゴースト 「それは…俺もそう思う…。」

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続いてまた『オーズ』32話「新グリードと空白と無敵のコンボ」より▼

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伊達「前から危なっかしいとは思ってたが、原因はこれだ。他人は助けようとするくせに、自分の命は無視してる。
映司「そんな…。俺は別に死ぬ気だった訳じゃ…」
伊達「それが軽いんだよ。死ぬつもりなら良いさ。懸ける命の重さが解ってるからな。お前は懸けてすらいない。昔はちゃんと懸けてたのに。そうだろ?」

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 もう一つ、飛彩が死んではいけない理由に「世界で一番のドクターになって」という早姫との約束があるんだけど、まあこれは『エグゼイド』評に書いたから割愛。しかしそんな飛彩だが今回、永夢を救う(永夢の目を覚まさせる)為にリスクを祓い自身の身体を張る事となる。患者に深入りしない主義の飛彩が永夢との長い付き合いの中で心を開いた(開いてしまった)故の行動だね。結局、飛彩も最後には感情で動いてしまうのか。否定はしないけどね。永夢の「死ぬ気で患者救うぞ!」と言うスタンスも別に否定しているわけでは無いのです。飛彩も平常心を乱してしまったシーンもあったしね。

 ぐう…、こんなの観ちゃったら余計にTTFC(東映特撮ファンクラブ)の『仮面ライダーブレイブ』が観たくなってしまうではないか…!冒頭7分は観たけど助手の二人が飛彩に付いていく理由も明かされるのね。そうか、2017年2月19日は飛彩の株幕上がりdayだったのか…!TTFC、近々入るけどね。今までも入りたい入りたい言ってたんだけどね…。パスワード忘れてて入れなかったんですよ…!『ブレイブ』もちゃんと観たら感想書こうと思います。

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 と言うわけで、飛彩の事ばかり話しちゃったけど、今回で永夢の主人格の謎もまた浮上してきたね。「ゲーマーM」の人格がほんとの永夢かと思ったらそれも違うかも?もうそうなったら現時点で思い当たる怪しい節って16年前の交通事故の手術しかないじゃん…!恭太郎先生、あんだけいい人オーラ出しといて悪役オチはやめてくれよなー頼むよー…!恭太郎先生は最近全然出てこないね。そろそろ出番待ってます(笑)

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 パラドは僕人格が戻った永夢に「おかえり(はーと)」なんて言ってたけどやはり僕人格がバグスター?それとも主人格が戻った事に対してそう言ったのか、まだまだ解らないね。でもそうか、感覚としてはかなり進んでいるように感じるけどまだ19話で「永夢の秘密編(2クール目)」はあと5話程あるのか。『エグゼイド』って一々展開が大きいから錯覚してしまうのだけれど実は本筋の話ってそこまで進んでないのよね。微妙にテンポが悪い作品なのだけれど1話1話が楽しめてるなら其に越した事は無いし、ネタ切れの心配も薄れるわね。これからも毎週心が踊る日曜日を期待しております。

ではこれにて。